パーツによる対処


ワッシャー

大小2種類存在する。
プレートやブレーキを買っていくだけでも余りがちになってありがたみを感じにくい普通のワッシャーだが、実はゆるみ止めの基本中の基本と言える。
そもそも、ビスは座面(ネジ頭で部品に触れる部分)の面積の摩擦抵抗により安定して締まるので、これを拡張させるワッシャーは特にビスの緩みが命取りになるミニ四駆において非常に重要なパーツと言える。
ビスの緩みに悩まされたら、まずワッシャーをちゃんと使っているかどうか確認してみるといい。
(特にFRPを多用している場合など)

ロックナット

ノーマルナットより外周が少々、縦幅は倍ほど大きく内側にナイロンの輪が入っている。
この輪がビスを掴むので緩みにくくなっている。ただし何回も着脱していると緩くなって行くので注意。
通常のスチール製とアルミ製の2種類があるが、アルミ製は軽くて扱いやすいが着脱でビス穴がダメになりやすく、スチール製は重いが耐久性が高い。それぞれの特徴をうまく利用したい。

直径が通常のナットが4ミリ、ロックナットは4.5ミリであり、パーツに付属することの多いレンチはその両方に対応している。

ボールスタビキャップ

ノーマルナットで締め、最後に少し突き出たビス先にボールスタビキャップを付ければ、
これがロックナットの輪のように効いてくれる。
スタビや緩み止めとしてだけではなく、尖ったビス先端のカバーにもなるので付けておけば安全という意味ではロックナットの上位互換として使える事も多い。

スプリングワッシャー

小ワッシャーと一見同じように見えるが、一箇所切れ目があり、そこにちょうどワッシャー一枚分の段差を設けられている。
これをノーマルナットで挟んで締めれば、名前の通りスプリングのような反発力で緩みにくくできる。
強度は最低限欲しいけどロックナットを使う程でもないといった箇所に使える。

プラスペーサー

ロングビスには通常アルミ製のスペーサーを通して隙間を埋めるが、代わりにプラスペーサーを使う方法。
最後にノーマルナットできつく締めれば、プラスチック特有の変形により潰れて反発力が生まれ、スプリングワッシャー代わりにできる。
少しでも金属パーツの使用を抑えて軽量化できる反面、潰れる事によってスペーサーの高さが変わってしまうので、そこを計算に入れる必要がある。もしくはダメになったスペーサーは早めに交換してやるといい。

ギヤスタビ

上記プラスペーサーの応用編。
クラウンギヤ、スパーギヤ等の歯を落として加工したものをビスに通し、最後にナットで締めればスタビライザーとして機能する上に緩み止めにもなるので、更に無駄のない作りに出来る。
柔らかいピンククラウンを使えばより強力な緩み止めになる。特に13mmのローラーを使っている場合直径も丁度良い。

接着剤などによる対処


ネジ止め剤(ネジロック剤)

名前の通りネジ用の固定剤だが、シャーシ穴やナット緩みに対応出来る。
金属同士の接着に使う物ではあるが、プラスチックと金属の組み合わせでも効果はある。
接着強度も製品によって違いがあるので、着脱を意識する場合は中強度を、外れないようにしたい場合は高強度を選ぶといった使い分けが出来ると良い。

完全硬化にどうしても時間がかかる(物にもよるが丸一日程度)ので、当日の応急処置としては使えない。
当然緩める時により力が必要なことにも注意。
(硬化が進みすぎるとネジ山の方がバカになったり・・・)

瞬間接着剤

上記のネジ止め剤とは真逆で、完全に応急処置としての方法。
瞬間接着剤の効果は今更説明するまでもないが、ビス先端にわずかに付けて余計な場所に漏れたりしないなどの、最低限の気遣いは頭に入れておくべき。
耐久性や利便性共に、継続的な運用にはやはり難があるのでその日の走行が終わったらより確実な方法で固定しておきたい。

ゴムボンド

おまけ程度の方法になるものの、こちらに記載。
ボールスタビキャップの代わりにビス先端にゴムボンドを盛って、硬化したものを使う。
(茶色いボンドよりもクリヤータイプを塗れば汚くなりにくい。)
普通に組む分にはロックナットやボールスタビキャップで事足りるが、何台も組んでそれらを切らしていた、更にはネジ止め剤も持っていない。または組むのに慣れてセッティングが固定化され、変える事は無いだろうと言う時に使える方法。
(特にフラット用セッティングは既に確立されているので)
分解する必要が出てきた場合は、硬化したボンドをニッパー等で砕くことになる。

シャーシのビス穴がバカになった場合

シャーシのビス穴はプレート類を固定するための根本となる大事な部分。
走行時の衝撃、何度も繰り返す着脱(一番の原因)などにより、プラスチックの穴でしかないビス穴は簡単に緩くなってしまう。
単にネジ止め剤を使うでもいいが、よりしっかり固定したい、まだまだ着脱を繰り返すので接着はさせたくないといった場合、ビス先端が飛び出る程度の長いビスを使って貫通させ、ビス先をナットで締め付けると良い。
当然コースを傷つけたりキャッチ時に手を痛めたりしないように、ナットで隠しきれる長さのビスを使う(丁度いい長さに切るのも可)、もしくはゴムチューブやスタビキャップ等でビス先端を隠すくらいはしておく必要がある。

緩む要因

実はビスと言うものは、いくらきつく締めていてもビス頭を真上から叩くと簡単に緩むもの。
特に連続したジャンプや激しいコースアウトなどでは緩みがちになるはず。
マスダンパーの利用なども緩みの危険性を孕む(特にFRP直付けの場合など)。
走行の後は必ず緩みが無いかチェックするべきである。

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最終更新:2023年05月22日 14:03