帝國共通機「ダルメシアン」




機体スペック






名称 ダルメシアン
所属 わんわん帝國
設計・開発 シュワ設計局
全長 9m
乾燥重量 8t
使用用途 陸上戦闘、空間戦闘、治安維持行動
機動性 標準
センサー 標準
装甲 標準(肩部シールドのみ特殊装甲)
固定武装 7.7mmガトリング機関銃(二門)
複合積層シールド(両肩)
推力 標準
ステーション st1~7
st 1:右腕
st 2:左腕
st 3:肩部右側
st 4:肩部左側
st 5:大腿部右側
st 6:大腿部左側
st 7:背部推進ユニット
装備可能武装 20mm機関銃
92mmロングライフル
7.7mmガトリング砲
4連ガトリング砲
超硬度刀
複合積層シールド
特記 両肩の盾


機体コンセプト

  • トータルバランスを高いレベルで求めつつもコストパフォーマンスに優れた機体
  • ボディは軽装甲にし、肩に装備した二枚の盾で装甲防御を行い必要に応じて肩の盾は取り外しAR調整を行う
  • 新しいI=Dの製造方式で製造コストや整備難易度を減らす
  • 単機で突出した性能は求めないが、複数の機体との連携によりブーストをかけられないか?
  • TLO化は防ぎたいけど、仮にTLOになっても竜との対立は防げるものにする
60509002 シュワの机の上に置かれたノートのメモ


機体概要



 本機体「ダルメシアン」は宰相府にある”シュワ開発工廠”において帝國の次期主力共通機として開発された機体である。

 ダルメシアンはそれまでのシュワの主な開発思想である重装甲高機動とは一線を画し、軽量級のボディに設計され汎用性を重視して開発された機体である。
  また、ダルメシアンの特色として目立つ肩部の盾は、本体は軽装甲であるダルメシアンの主な防御手段として設計され、装甲防御はこの二枚の盾を主に使用するが状況に応じて取り外すことにより機動性を確保する。

 この設計思想はI=Dの運用が難しくなった現在の事情を鑑み、生産性や整備性を考慮した結果であったが、シュワはそこから一歩進み今までとは異なる新しい生産体制(後述)を考案する事により解決を図り生産性や戦闘継続能力を飛躍的に向上させることに挑戦した。

 この機体の最大の特徴は101システムと命名された複数の機体間の相互リンクネットワークシステムの採用である。
 101システムの元となったのは越前藩国の防空回廊と電子妖精であり、それらを複合し、推し進めたトータルネットワークシステムで各機体の持つ情報を補完しあう事で集団として最適な軍事行動を即座に行える事を目指したのである。
 これにより、戦場にダルメシアンの配備数が増えるほどに感覚器官も増えるとも言える効果を得、更にお互いの機体が行動を支援する事で手段としての戦力を強化する計画である。
 ただし、ダルメシアンのOSには簡易的な人工頭脳(電子妖精の技術を応用したもの)がデフォルトで組み込まれていた。
 しかし、101システムはダルメシアンの集団を群体とし、各機体の自我を奪いかねないことが懸念されたのである。しかし、これは帝國の国是に反した。帝國では集団の統率を求めつつもそれぞれの個が確固たるものであることが求められたからである。
 幾度かの試験の後、一つの解決方法が発見された。
 それはダルメシアンの一機一機に個体識別名称を与え、人工頭脳に自分を認識させる事によって集団で緻密な連携行動を取りつつも群体としてではない、個の集団としての強さを得るに至ったのである。

r:ダルメシアン各機にはそれぞれ個別の名前が必要である。

 また、この機体の武装は歩兵では装備できない歩兵戦向きの武装が施されているが、対I=D戦闘も考慮され、標準的なI=Dの装甲であれば十分な火力の装備も与えられているのである。
 大きな火力の武装よりも扱いやすい武装の開発が求められたのは前述の通りに集団としての運用が前提で開発されたからである。


開発経緯

 T14現在、帝國のI=D運用は歩兵用I=Dが主流になりつつあり本格的な通常型I=Dの開発は廃れつつある。これは戦闘における兵站システムの変更により通常型I=Dを運用が可能なのは大規模な資本を持つ極一部の藩国・組織に限定され、一般的な藩国では運用が難しくなったからである。この要因は精強な歩兵を抱える帝國の特色を生かしたものであり、時流に合った戦略変更ともいえるが通常型I=Dを一般的な藩国を運用する事は過去の戦歴を省みても決して捨ててもいい選択肢ではなく、戦略の幅を持たせる上でも重要な開発対象であった。

 また、これはI=D運用に特化した藩国の戦力を生かす上でも欠かす事の出来ない事であったが前述した戦闘システムの変更の影響は大きく、各国が国内の治安維持にも戦力を裂かねばならなくなった現在の事情を鑑みた結果、治安維持も可能なほどに精密な動作と運動能力が求められたのである。


命名理由

 本機体「ダルメシアン」は犬の品種から採用された。

 ダルメシアンという品種は古くから猟犬として人と生活を共にし、現在でも警察犬や消防犬、また災害救助犬として活躍し、消防のマスコットキャラクターとして扱われる国もある程に人の暮らしと密接なのである。
 ダルメシアンという犬の能力は全体的に優れているが最大の長所は持久力(スタミナ)と多産による仔の生産力であると言われおり、その多産による仔の数と家族愛をタイトルにした映画も作成されたほどである。

 この機体は開発コンセプトがそのダルメシアンという品種の犬の特色と一致し、それ故に犬の品種としてのダルメシアンの名を、計画通りに実現できる様に願いを込められて命名された。
 また、この機体のカラーリングも治安維持が可能なI=Dを目指して開発された機体として日本の警察用車両と似た配色になったのも大きな決定要因になっている。

 余談ではあるがこの機体もフェザーワルツを祖とする技術系統で作られており開発名称は「サウザントフェザーワルツ」とされていた。


新規I=D運用システム

 今日、I=Dの運用が難しくなった主な要因は下記に挙げられる。

 1.国内の治安維持の必要性(治安維持は主に歩兵により行われる)
 2.整備難易度の上昇
 3.戦闘システムの変更による消費物資の増大
 4.輸送量の増大による輸送手段への負担
 5.I=D工場の生産力の低下

 これらの問題を解決するべくシュワは新しいI=D運用システムを考案した。
 それは帝國テラ領域を一つの国として見立て、I=Dを一つの国で製造するのではなく一機種のI=Dの各部のパーツを各国の中で最も豊かな物資や優れた技術力を持つ国がそれぞれ担当して製造し、それを工業製品としてそのI=Dの製造国へ輸出しそこで組み立てると言うものである。
 これを実行するには各藩国同士の交流・流通経路の確保が必須であるが、帝國環状線や経済グループなどの設立により実現できると判断したのである。

 また、部品単位での輸送を前提で設計されたこの機体はパーツ各部のユニット化が進められた故に交換パーツが容易に入手可能であり、機体整備時の不具合箇所もその交換パーツを使用することにより整備性が向上しており、機体の輸送時もかさばるユニットは一旦解体し現地で組み上げることにより一機辺りの輸送量の減少にも挑戦した。

 上記の要因に対する対策のまとめを下記に挙げる。

 1.機体に治安維持能力を持たせることにより対処
 2.機体各部のユニット化の促進により対処
 3.今回は未対応
 4.かさばるパーツを輸送時には取り外せるようにして対処
 5.製造国では組み上げるだけにする事により負担の減少にて対処


 ダルメシアンの製造技術は全くの新規の方式によるものであると言われているが現段階ではその技術は公表されていない。近日中に公開されると予定ではあるが生産システムの新境地を切り開くものだと言われている。

仕様





 ダルメシアンは前述した通りに両肩に盾を装備し装甲としているが、これはユニット式で装着されたものであり取り外しや装備の交換が可能でその状態により仕様が異なり、任務や状況に応じた仕様の変更が即座に可能なのである。

通常仕様


 両肩に盾を装備したダルメシアンの最も一般的な仕様。
 肩に装備された盾の重量により機動性は落ちるが、これは歩兵との協力体制を前提とした運用を視野に入れての事であり、むしろ機動力の調整に効果が認められている。
 また、治安維持はこの仕様で行われる予定であるが


高機動仕様





 両肩にブースターユニットを装備した機動力を追及した仕様。
 軽量級のボディにブースターを装備する事により今まで重装甲で高機動を確保し続けたシュワの技術力が機動力の面で最大限に発揮されることを期待された仕様。
 主に空間戦闘を主眼におかれているが陸上でも短時間であれば飛行が可能である。


兵装


20mm機関銃

 ダルメシアンの主武装であるサブマシンガン。
 歩兵が使用するには大きすぎ、I=Dが使用するには小さい口径であるが、取り扱いが容易である事が最大の特徴である。
 主に中距離戦闘で使用される予定である。

92mmロングライフル

 自サイズ以上の対象を攻撃する事を想定して開発されたロングライフル。
 通常のI=D装甲であれば正面から打ち抜く威力がある。
 主に遠距離戦闘で使用される予定である。

7.7mmガトリング砲

 大腿部に固定式の対人用ガトリング砲。
 対人の用途としては威力よりも広範囲に弾幕を広げる事を目的としている。
 I=Dなどの機動兵器を対象とした場合は心もとないが近距離用の武装であればこれで十分と判断されたのである。

4連ガトリング砲

 フェザーワルツ開発の際に同時に開発されたガトリング砲。
 威力自体は最新の技術に劣るが過去の実績による信頼性を期待して採用された。
 火力が必要とされる任務で肩部に追加装備される。

超硬度刀

 フェザーワルツ開発の際に同時に開発された白兵戦用装備。
 フェザーワルツからの武器の流用が多いのは仕様です。

複合積層シールド

 ダルメシアンの象徴ともいえる盾。
 通常は肩に装備されるがもちろん手で持つことも可能であり先端部は白兵用の刺突武器としても使用が可能である・。
 装甲材はミラーコートで開発された複合積層装甲であり、中央上部に配置されたクリスタル状のものは新規に開発された制御装置。この制御装置によって装甲内部にある液体金属の圧力を調整する事により強度をコントロールする。この制御装置により重量が増大することになった。
 軽量級ボディの機体が重量級並の機動性になるほどの重量であるが、それに見合う装甲強度をこの機体に与える事になった。 

ブースターユニット

 本来、歩兵との連携を想定して開発されたダルメシアンではあるが、今まで重装甲・高機動を両立させてきたシュワが軽量級ボディにその推進技術を使用したらどうなるかを確認するために実験的に開発されたブースター。
 現在の戦略では不要の装備と思われるが将来的な発展性を見込んで制式装備とされた。



帝國藩国からの技術協力



-
最終更新:2009年05月04日 03:27