2.PC原型作成
キャラクター原型の決定
プレイヤーが操るPCは、以下の1~3よる原型とキャラクタータイプの決定により構成されます。
原型1:人間 or 人外
原型2:組織 or 一匹狼
原型3:特殊(1+2で決まるもの)
キャラクタータイプ:分類参照
人間について
肉体的に人間に分類される者の事です。
設定として人外の事を知っていて構いません。また、一般的に人間社会での活動では人外よりも範囲が広くなっております。
肉体的に人外に劣る人間ですが、技術や数では圧倒していますので組織で人外に対応する事が多いようです。
人外について
肉体的に一般的な人間ではない者を差します。悪魔・化物・魔物・妖魔・どとも呼ばれています。
生れつき人外であった者や後天的に人外になった者も含んで分類されます。
また、PCとして選択できる人外は人間に対する擬態能力を持つものとします。
擬態という事なので、本来の姿に戻る事も可能です。この場合の変身には絶技登録は必要ありません。
ただし、種族に合った生活環境などに設定してください。その設定が認められるか否かはSDの裁量によります。
- 吸血鬼:主に夜間を活動時間とする種族です。詳しくはブラムストーカーを読んで下さい(笑)。
- 人狼:満月に変身する必要はありませんが、初期状態で狼に限定した変化を行う事ができます。主に人里離れた場所に集落を持ちます。
- 夢魔:人の精を糧に活動する妖魔です。人間社会に溶け込んでいる固体が多いようです。
- 食人鬼:人肉を主食とする鬼です。食事は人肉以外でも平気ですが、この種族にとって人肉は何物にも代え難い甘露として認識されます。
- 自動人形:名工が作成した人形に魂が宿った種族です。人間に対して強い憧憬をもつ個体が多いようですが行動原理は固体ごとに異なります。
- サイボーグ:人間の手により体の大部分を機械に変えられた元人間です。
- 改造人間:人間の手により生物学的に改造を受けた元人間です。人外の因子を持つ者もいる様です。
- その他:PLの好みにより他の種族(?)に設定する事も可能です。
組織について
人間・人外に関わらず特定の団体に所属する者が選びます。
基本的に自組織の最大公約数的な利益の為に存在していますが、その為に構成員には規則を課している事が多い様です
以下に団体の例を挙げます。SDの裁量により設定などを変更しても構いません。
宗教的な意義などにより人外を排斥しようとする組織です。
その多くは人外の殲滅を目的としていますが、中には人に害を及ぼさない人外には不干渉の立場の組織もあります。
人外から利益を得ている団体です。人外に関しては自分の組織の利益になるなら敵対もしますし、そうでなければ不干渉の立場を取ります。
人外側の組織がある場所においては取引などを行っている場合が多いようです。
人外が自分達のナワバリ等を維持する際に組織しています。
都市部には一つは存在する様でその地域でもっとも力がある者を顔役として代表者にしている事が多いようです。
その都市部に複数の人外の組織がある時は、主に最も勢力が大きい人外の長が顔役を兼ねております。
その場合、組織は複数の人外の組織の集合体となっている様ですが、必ずしも友好的な関係であるとは限らないでしょう。
また、都市部に居る人外は必ずこの顔役に挨拶を行っています。それを行わない者は侵入者として排除されます。
(流れとしては、都市に入る→顔役に挨拶→都市に居つく→その後は「一匹狼」か「組織」に入るなどになります)
ナワバリは組織が都市の全てを持つわけではなく、一部は自由地帯として解放されていることも在るようです。(ただし、いい狩場は組織が確保しているでしょうが)
「一匹狼の人外」でもこの組織が持つナワバリで狩をすることはしないという不文律が存在しており、それを破った者は組織により排除されます。
一匹狼について
特定の組織に属さない者達です。行動の自由はありますが、保護してくれる者もいません。
適応されるものは、普段は普通の生活をしている者・フリーの人外専門業者・探偵…などが上げられます。
原成功要素とは?
現在、芝村氏によりクローズド配布されたAの魔方陣(第4版α2)では成功要素の成長は1つの流れにより行われております。
しかし、この伝奇A-DICでは根源を異にする3種類の系統の成功要素群を保持することとし、原成功要素とはその3つの異なる流れの根幹となる単語とします。
PCが成長する事により成功要素の数が増えますが、それらは原成功要素として決定された単語から大きく外れてはいけません。
また、原成功要素は【】により囲まれた単語により表示され、原型の選択により取得できるものが異なりますのでご注意下さい。
アイテム、サポーターなどのマウント
マウントとは、判定時にプレイヤーが提出する成功要素とは別に、1キャラクターにつき1つのみ認められるアイテムやサポーターなどの成功要素の提出可能権利の様なものです。
これはキャラクター作成時に所持している数であり、成長をさせる事により増やす事が可能です。
アイテムは、通常はパワーを保持する成功要素として扱い、PCにマウントさせる事が可能です。
しかし、そのためには「追加設定」で武器等を取得する必要があり、サポーター(NPC)も同様に扱います。
マウントが可能になる追加設定には【マウント可能】と明示されています。
原型1:人間 or 人外
人間:ごく普通の人間です。
- 【日常】:PCは普段はごく普通の生活をしています。
- 【危機】:PCは何かしらの理由で危険にさらされています。
- 【修行】:PCは修行等により対人外用にも使用できる戦闘技術を習得しています。
人外:日常的には人間の姿をしておりますが正体は人間以とは異なる存在です。
- 【幻想】:PCは神話や民話などで語られる種族です。
- 【機械化】:PCは機械的な肉体を持つ者です。(自動人形・サイボーグなど)
- 【特殊】:PCはその他特殊なもの者です。(改造人間など)
原型2:組織 or 一匹狼
組織:人間以外の存在がこの世に存在する事を知っている組織に属しています。
- 【地位】:PCは組織の中である程度の地位にいます。
- 【信用】:PCは組織に忠誠を誓い、組織から信用されています。
- 【恩恵】:PCは組織を利用して恩恵を受ける身です。
一匹狼
- 【執着】:PCは強い目的を持ちます。
- 【享楽】:PCの行動理念は個人的な趣味・嗜好によるものです。
- 【逃避】:PCは極力、人外の存在には関知しない様にしています。
原型3:1+2で決まるもの
人間+組織
- 【戦闘経験】:PCは組織の実行部隊です。
- 【価値】:PCは組織にとって何らかの価値がある存在です。
- 【守護】:PCは自分あるいは誰かを守るために所属しています。
人間+一匹狼
- 【第三者】:PCは冷静に状況を見極めようとします。
- 【絆】:PCは命をかけても守るべき対象があります。
- 【復讐】:PCは大切なものを奪われた復讐を行おうとしています。
人外+組織
- 【名士】:PCは人間社会での地位があります。
- 【忠誠】:PCは組織を守る為に命をかけています。
- 【活動領域】:PCは自分の活動領域(ナワバリ)確保の為に所属します。
人外+一匹狼
- 【逃亡者】:PCは何かから逃れています。
- 【平穏】:PCは平穏な生活を夢見ています。
- 【探索】:PCは何か探している物(者)がいます。
キャラクタータイプ
- 探求者:初期状態で任意の「一般系スキル」を1つ所持します。
また、この時選択したスキルのみレベルExまで取得が可能であり、一般系スキルはレベル3まで取得可能になります。
- 魔術士:初期状態で任意の「魔法系スキル」を1つ所持します。
また、この時選択したスキルのみレベルExまで取得が可能であり、魔術系スキルはレベル3まで取得可能になります。
- 異能者:初期状態で任意の「能力系スキル」を1つ所持します。
また、この時選択したスキルのみレベルExまで取得が可能であり、能力系スキルは追加設定の根拠無しにレベル2まで取得可能になります。
以上から選択した系統以外のスキル以外はレベル2までしか習得できません。
- 宝重使い:PCは下記の中から1種類のタイプを選択した特性を持つ宝重をもちます
1.火力タイプ(宝重の最大パワー値=PCの最大パワー値×2)
ただし、同値分の疲労がPCに発生し、一度使用したら他の成功要素が回復するまで使用ができません。
2.通常タイプ(宝重の最大パワー値=PCの最大パワー値)
ただし、同値分の疲労がPCに発生しますが、次のM*には使用が可能になります。
3.継続タイプ(宝重の最大パワー値=PCの最大パワー値×50%)
使用してもPCは疲労せず、次のM*には使用が可能になります。
- 式使い:現在の自分PCの最大成功要素値と同じ構成の成功要素ツリーをもつサポーターがいます。(このサポーターのパワーはPCの成長により変動します)
また、このサポーターがもつ原成功要素は下記の内から1つ選択してください。
【従属】:サポーターは何らかの理由でPCに従っています。
【忠誠】:サポーターPCに対して忠誠を誓った存在です。
【好意】:サポーターPCに好意を抱いております。
- 分御魂:強力な存在の分身的な存在です。基本的には本体の指令により動きますが、個々の意志は備わっており、必ずしも本体の命令に絶対服従するわけではありません。
また、分御魂は下記の特性を持ちます。
1.成功要素の最大登録数は3つまでになります。
2.スキルや絶技の習得に種族制限を受けません。
(人間専用/人外専用と表示されるものを取得できます)
3.全てのスキルのレベルを3まで習得できます。
(能力系スキルでも取得条件を満たす(追加設定を取得する)必要がありません。)
4.死亡したらどの様な手段を使用しても復活できません。
(スキル”不死性”による復活は起きません。絶技”あさきゆめみし”であれば可能です。)
パワータイプの取得
伝奇A-DICでのパワータイプの扱い
Aの魔法陳(第4版α3)における新要素「パワータイプ」につきましては、現在配布中のルールや芝村氏によるセッションでは成功要素に付随するものとして扱われています。
しかし、伝奇A-DICではスキルやマウントアイテムのシステム採用により複数の成功要素の提出が行われるため、それらの全てにパワータイプを設定することは、システムの煩雑化及び設定するプレイヤーや判定するSDへの負担が激増します。
従いまして、伝奇A-DICにおけるパワータイプはキャラクターに付随するものとして扱うこととします。
伝奇A-DICにおけるパワータイプは下記の10種類で構成され、PCは初期状態で2つ、それ以降はPCの成長による追加設定の取得により増やすことが可能になっております。
判定方法
前提フェイズでは、判定の際にM*に設定されたパワータイプを取得していれば、M*の内容に適さない成功要素以外はパワー値が100%まで抽出され、取得していなければ最大でも50%までしか抽出されません。
しかし、RPフェイズにおきましては、適したパワータイプを取得していなくとも説得力がある提出理由があれば100%までパワー値が抽出される事とします。
パワータイプの種類
伝奇A-DICでは下記の10種類のパワータイプが存在します。
パワータイプの種類が多いと判断されたSDの方はM*毎に複数のパワータイプを設定するなどの措置を行ってセッションデザインを行って下さい。
また、1~6のパワータイプがセッションに出し易いので、予めその旨をPCに周知しておくのも良い方法でしょう。
1.【日常】:血生臭い事が絡まない平和的なM*に使用します。
2.【戦闘】:戦闘のM*に使用します。
3.【魔術】:魔法的な能力や知識が必要なM*に使用します。
4.【情報】:情報収集や分析などのM*に使用します。
5.【捜索】:屋内外での捜索に関するM*に使用します。
6.【知識】:必要な事を知っているか否かのM*に使用します。
7.【知覚】:大事なことに気付けるかのM*に使用します。
8.【運動】:身体能力を必要とするM*に使用します。
9.【交渉】:NPCとの交渉に関するM*に使用します。
10.【意志】:意志の強さに関するM*に使用します。
その他
マウントアイテムについて
マウントアイテムは入手時に成功要素の登録を行い、以後は変更は出来ません。
サポーターについて
サポーターにつきましてはPC原型を使用せず、1つの成功要素として扱います。
また、サポーターの成長につきましては、主従関係により得られたサポーターのみが可能であり、サポーターもPCへのマウントが必要です。
PCの成功要素の最大登録数について
伝奇A-DICでは1つの原成功要素につき、最大で(初期状態では)5つまで成功要素を登録することができる事とします。
当初は3つずつですので問題はありませんが、セッションを重ねてPCが成長した(成功要素の登録数が増えた)場合はパワーの低いものから抹消して、1つのツリーの成功要素の登録数が常に5以下に成るようにしてください。
ただし、戦闘(後述)により最大登録数が減少した際は、その事を明記し、その後のPCは最大登録数が減少した状態で使用してください。
根源力について
以前のバージョンで存在しました根源力を現バージョンに適用させるには下記の換算式を使用してください。
根源力=(最大パワー値合計数-30)×200 → 最大パワー値合計数=(根源力÷200)+30
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最終更新:2011年08月03日 21:54