アルマ(逢真がサヨコに綺麗って言った……?
嘘よ! でも、逢真、自分で言ったって……)
嘘よ! でも、逢真、自分で言ったって……)
アルマは逢真が嘘をつかない性格だと知っている。
だから、言った事はやはり本当だとわかってしまう。
アルマが逡巡している。
サヨコはそれを見逃さなかった。
だから、言った事はやはり本当だとわかってしまう。
アルマが逡巡している。
サヨコはそれを見逃さなかった。
サヨコ「逢真! 行くわよ!」
と、サヨコは逢真の腕をひっぱり、オアシスに向かって走り出す。
逢真もつられて走り出す。
アルマは逢真が何も言わずにサヨコと走っていくのを見て、
自身の中で何かが弾ける。
逢真もつられて走り出す。
アルマは逢真が何も言わずにサヨコと走っていくのを見て、
自身の中で何かが弾ける。
アルマ「……そう……なら、もう手加減なんかしないんだから!」
アルマはジャンプロケットを使い上空に飛ぶ、
そして太腿部分のミサイルを展開する。
サヨコと逢真にロックをする。
そして太腿部分のミサイルを展開する。
サヨコと逢真にロックをする。
アルマ「ロックオン完了! これで、私は……!
私達は!!」
私達は!!」
と言って、ミサイルが……、
……発射しない。
整備不良なんかではなく、アルマがトリガーを引いてない、
いや、引けてない。
……発射しない。
整備不良なんかではなく、アルマがトリガーを引いてない、
いや、引けてない。
アルマ(何で、何で打てないの!?
打てば私達は自由に……死ねるというのに!)
打てば私達は自由に……死ねるというのに!)
その時、アルマの中で、ある一場面が浮かんでいる。
それは、逢真と戦っている、自分達。
そして、どんな状況になろうと諦めていない逢真の、
ただただ、真っすぐの瞳。
その瞳が如実にアルマ達に向けられている。
『お前達は死なせない』
そう、その瞳が言っていた。
そして、逢真はアルマ達と戦ってる時でも周りを気にしつつ、
人的被害が出ない様に戦っていた。
そんなことを気にしなければ、もっと楽に勝てただろうに。
それは、逢真と戦っている、自分達。
そして、どんな状況になろうと諦めていない逢真の、
ただただ、真っすぐの瞳。
その瞳が如実にアルマ達に向けられている。
『お前達は死なせない』
そう、その瞳が言っていた。
そして、逢真はアルマ達と戦ってる時でも周りを気にしつつ、
人的被害が出ない様に戦っていた。
そんなことを気にしなければ、もっと楽に勝てただろうに。
アルマ「……ああーーーーー!!もう!!」
アルマが自身の心に負けた瞬間だった。
アルマ「そうよ、広域ミサイルなんか使わなくても、
殺す方法はいくらでもある!
鋼糸使って、身動きできなくしてから、殺し方考えよう!」
殺す方法はいくらでもある!
鋼糸使って、身動きできなくしてから、殺し方考えよう!」
アルマは地面に降りて、逢真を追い始める。
アルマ「絶対に、逃がさないからねーー!!」
どんな意味で言ったかは本人さえもわかってないだろう。
森を抜け、オアシスまであと少しの所にサヨコと逢真は来ていた。
そこで、サヨコの髪を止めていたピンが取れてしまう。
サヨコの留めていた髪が広がる。
そして、その髪に月光があたり、サヨコの髪が輝くように光る。
そこで、サヨコの髪を止めていたピンが取れてしまう。
サヨコの留めていた髪が広がる。
そして、その髪に月光があたり、サヨコの髪が輝くように光る。
逢真(綺麗……だな、確かに)
一部始終見ていて、逢真はそう感じた。
オアシスに付近にはすでに人が集まり始めていた。
オアシスに付近にはすでに人が集まり始めていた。
サヨコ「人込みに入れば、いくらアルマでも!」
二人は人込みの中を移動する。
そして、花火大会が始まる。
そして、花火大会が始まる。
~荒川自室~
荒川「おおー、始まったかー」
~お城の廊下~
双海「わー、始まったみたいだね!」
海堂「……綺麗……」
双海「少し見てようか?」
海堂「そうだね、見よう」
海堂「……綺麗……」
双海「少し見てようか?」
海堂「そうだね、見よう」
~森の中、ゲドー達~
大きな音がして、光が空に広がる。
アンジュ「……あっ、始まった」
ユイリとゲドーは対峙したままだったが、
ユイリが構えを解く。
ユイリが構えを解く。
ユイリ「時間ですね」
ゲドー「待て! まだ決着はついてないぞ!」
ユイリ「そんなに息を切らして言う言葉ですか?」
ゲドー「……くっ!」
ゲドー「待て! まだ決着はついてないぞ!」
ユイリ「そんなに息を切らして言う言葉ですか?」
ゲドー「……くっ!」
事実、ゲドーの息はかなり上がっている。
しかし、ユイリも息は上がっていないものの、
限界を感じ始めていた。
しかし、ユイリも息は上がっていないものの、
限界を感じ始めていた。
ユイリ(最初の一撃で、腕に異常が出てたみたいですね。
上手く攻撃を捌けませんでした)
ユイリ「それでは、ゲドー、アンジュ、さよなら」
ゲドー「待て、そこのサイボーグ!!」
ユイリ「一つ言っておきます。
ゲドー、私には『ユイリ』という名前があります」
ゲドー「……ユイリ……?」
ユイリ「それでは」
上手く攻撃を捌けませんでした)
ユイリ「それでは、ゲドー、アンジュ、さよなら」
ゲドー「待て、そこのサイボーグ!!」
ユイリ「一つ言っておきます。
ゲドー、私には『ユイリ』という名前があります」
ゲドー「……ユイリ……?」
ユイリ「それでは」
そう言って、ユイリは木々の中へ消えていく。
ユイリが居なくなったのを見て、ゲドーは崩れるように腰を下ろす。
ゲドー(くそ!)
ゲドーは悔しかった。負けたことがでは無い、まるで遊ばれているような、
そんな戦い方をされたのだ。
積極的に攻撃はしてこないで、避けるか、止められるか、
そんな戦いだった。
そんな戦い方をされたのだ。
積極的に攻撃はしてこないで、避けるか、止められるか、
そんな戦いだった。
ゲドー(あいつにとっては遊びだったとでも言うのか!?)
ユイリにとってはみれば、腕が上手く機能せず、
下手に攻撃すればアンジュに被害が行くと思い、
攻撃をためらっただけだった。
ゲドーの最初の一撃を避けられていたら、別の結果になっていただろう。
下手に攻撃すればアンジュに被害が行くと思い、
攻撃をためらっただけだった。
ゲドーの最初の一撃を避けられていたら、別の結果になっていただろう。
アンジュ「ゲドー……」
ゲドー「アンジュ、大丈夫ですか?」
アンジュ「うん、ゲドーが守ってくれたから」
ゲドー「はっはっは、良かったですよ。
それに、花火大会始まってしまいましたが、
いいんですか?」
アンジュ「うーーん……、今日はゲドーと見てやる」
ゲドー「おお、それは嬉しいですね!」
アンジュ「今日だけだぞ?」
ゲドー「ありがとう」
アンジュ「……ふん」
ゲドー「けど、どうせなら」
ゲドー「アンジュ、大丈夫ですか?」
アンジュ「うん、ゲドーが守ってくれたから」
ゲドー「はっはっは、良かったですよ。
それに、花火大会始まってしまいましたが、
いいんですか?」
アンジュ「うーーん……、今日はゲドーと見てやる」
ゲドー「おお、それは嬉しいですね!」
アンジュ「今日だけだぞ?」
ゲドー「ありがとう」
アンジュ「……ふん」
ゲドー「けど、どうせなら」
と言って、あぐらに座りなおし、アンジュを胡坐の上に乗せる。
ゲドー「うんうん、こっちの方がいいですね」
アンジュ「……調子に乗るな、この野郎!」
アンジュ「……調子に乗るな、この野郎!」
アンジュのアッパーがゲドーの顎に綺麗に決まる。
ゲドー「アンジュ、いいもの持ってますね……」
ゲドーが後ろに倒れる。
アンジュ「あ、ゲドー!ゲドー!」
正直、この一撃が一番効いたと思う、ゲドーだった。