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*&color(red){【二十三話】『無題』下級選民 ◆55t.r6W7pA} 90 自分:わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @転載は禁止[] 投稿日:2015/08/29(土) 22:34:23.68 ID:uO4SmEpe0 [38/54] 【23話】下級選民 ◆55t.r6W7pA 様 『無題』 祖父の七日法要の時の話。 祖父の家は車で40分かかる場所にあり、通夜の日から八泊ほど泊まらせてもらっていたのだが、 俺は朝が弱く、その日も一番最後に起きた。 俺が寝ていたのは仏壇のある部屋の隣で、二つの部屋の横には縁側がある(旧みたいな感じで)。 親が俺を呼んでいたので、リビングに行こうとしたとき、縁側からトトトトトト…と犬が走るような音がした。だが縁側は戸が完全に閉まっていて、猫すらも入ることは不可能だ。 その音は俺のいる部屋の方の突き当たりまで来た後、仏壇の部屋の方の突き当たりにむかって進んでいった。 そして縁側を突き当たりまで行き、また戻り、再び行く…を何度か繰り返す。 ところが、音が仏壇側の突き当たりいったきり、戻ってこなくなった。 気のせいだったのか、と思った俺が向かおうとしたとき、 重い仏壇がガタリと揺れた 【了】

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