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296 自分:わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @転載は禁止[] 投稿日:2015/08/30(日) 04:42:05.08 ID:AgCPeYID0 [70/97]
【88話】こげ ◆b9EIe80Jrg.5 様
『無題』

私はサバイバルゲームのチームに所属しています。
サバイバルゲーム中、変なモノを見てしまうことが良くあります。
昼間も見ますが…数はやっぱり夜の方が圧倒的です。
管理されていない雑草や樹木が伸び放題の公園で春先に夜戦をやったとき、
元は芝生だったと思われる草むらを挟んで決戦の場となったところを、ふらふらと歩く人影が横切っていきました。
人がいると分かった時点で即座にゲームを中断して、その人影の動向を見守っていたのですが…
背を弓のように反らせてケタケタと笑い始めたんです。
もう、狂ったように大声をあげて…もしかしたら気の毒な人かもしれないと、
チームリーダーが立ち上がって草むらに一歩踏み入れた途端、
その場へ仰向けで倒れこむようにして…
そして、消えてしまいました。
BB弾がヒットして安全地帯で待機している人以外が見守っている中で…


夏の夜に同じ公園でのことです。
ゲームを始めてから30分足らずで雷雨になってしまい、
駐車場前の東屋に避難して雨が止むのを待っていました。
叩きつけてくるような雨に、雷鳴と雷光がひっきりなしで…
そこでメンバーの1人が雨の中、誰かいるぞと、元は芝生だったと思われる草むらを指をさしました。
私には全然、見えません。
誰かが警察や軍の特殊部隊が使っている強力な懐中電灯で草むらを照らしてみましたが見つかりません。
雷が光った時だけ見えると、指をさした人は言いました。
十数秒後、目に焼き付き現象が起こるほどの眩い白光で周囲が塗りつぶされ、
草むらの中ほどで、ネガとポジが反転したような真っ黒い人が立っているのが本当に見えました。
全部で9人いましす。
さっきはもっと遠くにいたと、最初に見た人が雷鳴に声がかき消されない為か、大声で叫びます。
それからまた、辺りが白く染まるほどの雷光…
草むらを四分の三ほど進んだところに黒い9人がいます。
確かに、稲光を放つ度に近づいてきています。

297 自分:わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @転載は禁止[] 投稿日:2015/08/30(日) 04:43:14.64 ID:AgCPeYID0 [71/97]
次でたぶん、私達がいる東屋へかなり近づいてきている筈です。
そして、雷光が周囲を覆い尽くして、草むらの端にずぶ濡れで立つ9人の女性を浮かび上がらせました。
この世のものとは思えない程の酷い表情をしてます。
彼女等が草むらの端まで到達した姿を浮かび上がらせた後、
雷雨はぴたりと止みました。


彼岸を過ぎた秋の夜、河川敷でゲームを行っていたときのことです。
川辺に近い枯れ草の後ろでVSR-10を構えてアンブッシュしている時、
子供のはしゃぎ声を聞いた気がしました。
気のせいだと思うことにして30mmチューブのスコープへ目を戻します。
すると、また声が…1人とかじゃなくて複数で…楽しく遊んでいるような声…確かに聞きました。
私の背後から…
射撃体勢を一時中断して振り返ってみました。
おかしなところは別に…いえ、なんだか後の方の川面が明るくなって…枯れた水草もほんのり明るく…
それを見た途端に悪寒が…ゾクゾクと背筋が…
思わずライフルを抱いて場所移動を行おうとしたところでチームリーダーが突然、現れ…
今夜はこれでゲームは中止だと宣言しました。
あれが出たからだと川面を指さします。
明かりが川を下ってきます。
まるで月が水面に映っているみたいに…
そこでまた、子供達のはしゃく声が聞こえてきました。
今度はかなり大きくはっきりと…
丸い明かりが私とリーダーの目の前を通り過ぎていきます。
黄色く光る輪の中で小さな髑髏が幾つも浮き沈みを繰り返してました。
溺れて助けを求めているみたいに見えます。
はしゃぎ声じゃなくて、悲鳴でした。
遥か昔に川で死んだ子供が子供を呼び…同じように溺死させる…それがまた、子供を呼んで溺死させる…
連綿と続く死の鎖がアレなのだと…
アレを見てもゲームを続けると、お持ち帰りの確率が高くなるんだとか

298 自分:わらび餅(代理投稿) ◆jlKPI7rooQ @転載は禁止[] 投稿日:2015/08/30(日) 04:44:19.66 ID:AgCPeYID0 [72/97]
廃校となった小学校で凍えるような寒い冬の晩にゲームをしたとき、
何故かゲーム開始早々に激しい射撃音が聞こえてきました。
2チームに分かれて旗の取り合いをする…俗に言うフラッグ戦なので…
私達の方はスタート地点からほとんど動いていないというのに…
相手が何か策を弄しているのかも…でも、自分達がいる場所を教えているようなものだし…
何人かが突出し、釣られてホイホイ寄ってきた私達を待ち伏せする作戦でしょうか?
でも、射撃音なんですが…あちらの全員で行っているみたいで…
只事じゃないと、それで全員で向かったんです。
一応、警戒はしながら…
相手チームは全員、スタート地点の部屋から一歩も出ずに…
運動場に面した窓に向かって狂ったように射撃してました。
話しかけられる雰囲気じゃありませんでした。
結局、彼等は弾切れになっても引金から指を離さず撃ち続けてて…
私達のチームのリーダーが大きな拍手を打ったんです。
それで、相手チームの人達は我に返り…
窓の外に、鈴なりとなった子供がいて、部屋の中を覗き込んでたそうです。
というか、窓を抜けて中へ侵入しようとしていたみたいだったと…


あるチームのお話なのですが、河川敷で夜戦をしていた時…
最終ゲームを終えたらメンバーの一人がフィールド中央にある木へパラコードを巻き付け…
首を吊って亡くなられていたそうです。
昔からその木でかなりの数の方が自殺されているそうで、首吊りの木と呼ばれているのだとか…
ゲーム中にいつ、その方がいなくなったか覚えている人は誰もいなかったそうです。
私は心霊スポット探検を趣味としていまして、その話を知って見に行ってみたいと言ったら…
その木を見に行く為にはサバイバルゲームフィールドの中にあるのだから、
サバイバルゲームをやらない人間には絶対に見せてやらないという掟があるという、
考えてみればすぐ分かる嘘に引っ掛かってサバイバルゲームを始めました。


(了)