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極楽荊姫


互いの血肉を貪って
生け捕られるように
愛し合うことは限りなく
悦びに近づけど

天日[たいよう]の恵みのままに
芽吹き散る花の定めなど
わたしの目蓋は見ず

月闇の呪縛の糸に
縛られた盛りの時を
引き延ばそうと足掻く

生きなくちゃならない
眠りの森の外
貴方を見掛けても
擦れ違う
仮面の微笑さえ
交わし合うことなく

ふたつの乳房の間[あわい]裂き
この心渡せるなら
すべての証と引き換えに
いっそ止めを願えど

潜りゆく地獄の獄[ひとや]
其処にこそ在る安息と
幸福の逆光に

堕ちたまま仰ぐ空には
忌まわしき遥か郷愁
二度と戻れなくとも

夢すべてまぼろし
いばらの森の外
誰もが望むものだけ

待っていたなら
この愛に
出逢えなかったでしょう

痛みなら深くあるほど
焔には緋の柱立ち
その先は天上と

知ればこそ仰ぐ空には
愛惜しき陰翳の影
この身に受け写して

生きなくちゃならない
眠りの森の外
貴方を見掛けても
行き違う
仮面の下伝う
滴は甘くとも