- 【ばおばぶ番外地】赤ログリレー小説
- ■初日
- ■2日目
- ■3日目
- ■4日目
- 【14】ぱんだ チャールズ著
- 【15】ぱんだ チャールズ著
- 【16】ぱんだ チャールズ著
- 【17】ぱんだ チャールズ著
- 【18】ぱんだ チャールズ著
- 【19】くまー ガストン著
- 【20】くまー ガストン著
- 【21】くまー ガストン著
- 【22】くまー ガストン著
- 【23】ぱんだ チャールズ著
- 【24】ぱんだ チャールズ著
- 【25】ぱんだ チャールズ著
- 【26】ぱんだ チャールズ著
- 【27】ぱんだ チャールズ著
- 【28】ぱんだ チャールズ著
- 【29】ぱんだ チャールズ著
- 【30】ぱんだ チャールズ著
- 【31】ぱんだ チャールズ著
- 【32】ぱんだ チャールズ著
- 【33】くまー ガストン著
- 【34】くまー ガストン著
- 【35】くまー ガストン著
- 其の2に続く
【ばおばぶ番外地】赤ログリレー小説
全てはこの一言で始まった!!
【赤】 くまー ガストン
あとは適当にエロ小説でもリレーで書いて、覗き屋の腐女子を満足させるクマね!
そして、表のカオスっぷりを弾丸無視して始まった。中編? 長編小説!
果たして完成するのか!?
果たして完成するのか!?
■初日
やるからにはカップリングを決めようじゃなイカ!
とランダモ神にお伺いをかけたところ……
とランダモ神にお伺いをかけたところ……
私クマだけど、エロ小説のネタは<<もるふぉちょう パピヨン>> X <<しんかいぎょ サイモン>> がいいと思うクマなの!
いきなりパピヨンとサイモン! つかサイモン死にキャラちゃうんかいと思いきや、そこはバンプの達人くまー。チャールズの
パッピーがサイモンをびっしびっし逝くのカナ?
にきっちり応えます!
【1】くまー ガストン著
「逃げろ、おまえらだけでも逃げろ!」
一日中陽の光が届かない上、ワインレッドのビロードのキルティングで壁を張った奴隷部屋では、サイモンがどんなに大きな声で叫んでも外にその声が響くことはない。
断末魔の叫びをあげようが、声を限りに助けを呼ぼうが、ここでは分厚くやわらかい壁がすべてを吸い取ってしまうのだ。集められた奴隷たちの涙も、そして血も・・・
この壁は元々は白かったのではないか・・・?そんな噂も奴隷たちの間にはあるくらいなのだ。
「ほほほムッシュ、今日は一段といい声でないてるざますね。”おまえらだけでも逃げろ”とは・・・?あたくしのお仕置きを独り占めしたいざますね? いつからそんなはしたない欲張りな奴隷になったのやらほほほ。今日はどうやら特別なお仕置きをしないといけないようざます」
パピヨンがぞろり、と持ち出したのは、館を覆う生のツルバラから作られたムチだった。
一日中陽の光が届かない上、ワインレッドのビロードのキルティングで壁を張った奴隷部屋では、サイモンがどんなに大きな声で叫んでも外にその声が響くことはない。
断末魔の叫びをあげようが、声を限りに助けを呼ぼうが、ここでは分厚くやわらかい壁がすべてを吸い取ってしまうのだ。集められた奴隷たちの涙も、そして血も・・・
この壁は元々は白かったのではないか・・・?そんな噂も奴隷たちの間にはあるくらいなのだ。
「ほほほムッシュ、今日は一段といい声でないてるざますね。”おまえらだけでも逃げろ”とは・・・?あたくしのお仕置きを独り占めしたいざますね? いつからそんなはしたない欲張りな奴隷になったのやらほほほ。今日はどうやら特別なお仕置きをしないといけないようざます」
パピヨンがぞろり、と持ち出したのは、館を覆う生のツルバラから作られたムチだった。
【2】ぱんだ チャールズ著
残忍な様相を醸し出す醜悪な鞭、それは笑みを湛えるパピヨンとまさに酷似していた。
二人を見比べながら、恐怖に引きつり、不安げに震える奴隷たち。そんな中、サイモンだけはただ一点、パピヨンの目を鋭い眼光で見据えて動かない。
「その目! その目が気に入らないざます! ムッシュ…貴方は自分の立場をご存知で?」
ヒステリックな叫び声と共に、鞭が唸る。
乾いた音と共に、くぐもったサイモンのうめき声が、その鮮血と共に暗い密室に静かに流れた。
それでも……それでも尚、サイモンはにらみつけることを止めない。
眼光によって射殺さんとばかりのサイモンに、一抹の焦燥と共に、全く別の感情が芽生え始める。
そう、それは恍惚感……全身を電流が如く駆けめぐる危険で、そして甘美な旋律であった。
「ホホ…ムッシュは特別室でいたぶってあげましょう」
パピヨンは口元を歪めた。
二人を見比べながら、恐怖に引きつり、不安げに震える奴隷たち。そんな中、サイモンだけはただ一点、パピヨンの目を鋭い眼光で見据えて動かない。
「その目! その目が気に入らないざます! ムッシュ…貴方は自分の立場をご存知で?」
ヒステリックな叫び声と共に、鞭が唸る。
乾いた音と共に、くぐもったサイモンのうめき声が、その鮮血と共に暗い密室に静かに流れた。
それでも……それでも尚、サイモンはにらみつけることを止めない。
眼光によって射殺さんとばかりのサイモンに、一抹の焦燥と共に、全く別の感情が芽生え始める。
そう、それは恍惚感……全身を電流が如く駆けめぐる危険で、そして甘美な旋律であった。
「ホホ…ムッシュは特別室でいたぶってあげましょう」
パピヨンは口元を歪めた。
【3】くまー ガストン著
今日も獣脂で鍛え上げた筋肉をてらてらと光らせて、革のビキニパンツを着用したガタイのいい従者奴隷ドナルドとガストンが登場した。
怯える奴隷たちを尻目に、既にぐったりとしたサイモンを2人にかつがせ、パピヨンは地下の奴隷室から特別室へと消えた。
薄暗い地下の回廊を進むと、重厚なドアが現れる。
「おまえたち、ご苦労さま。この中にムッシュを放り込んだら戻っていいわよ。ごきげんよう」
パピヨンにそう命じられ、ドナルドとガストンが扉を開けると、そこは真っ暗闇だった。一瞬2人は戸惑ったようにパピヨンの方を見たが、パピヨンは相変わらず無言で無表情である。お互いにちらっと目配せすると、2人は無言で乱暴にその中にサイモンを放り込んだ。どさっ、と砂袋を放り投げたような音がした。そのまま2人はふりかえりもせず、暗い地下回廊の奥へと消えた。
パピヨンは部屋に入り、まずドアを閉めると、しっかりと鍵をかけ、もっていたランタンの灯(これはお気に入りだったランプ屋の美青年・ヴェスパタインの美しい皮膚で作られた特別製のランタンだった)を次々と壁のキャンドルに移してゆく。
怯える奴隷たちを尻目に、既にぐったりとしたサイモンを2人にかつがせ、パピヨンは地下の奴隷室から特別室へと消えた。
薄暗い地下の回廊を進むと、重厚なドアが現れる。
「おまえたち、ご苦労さま。この中にムッシュを放り込んだら戻っていいわよ。ごきげんよう」
パピヨンにそう命じられ、ドナルドとガストンが扉を開けると、そこは真っ暗闇だった。一瞬2人は戸惑ったようにパピヨンの方を見たが、パピヨンは相変わらず無言で無表情である。お互いにちらっと目配せすると、2人は無言で乱暴にその中にサイモンを放り込んだ。どさっ、と砂袋を放り投げたような音がした。そのまま2人はふりかえりもせず、暗い地下回廊の奥へと消えた。
パピヨンは部屋に入り、まずドアを閉めると、しっかりと鍵をかけ、もっていたランタンの灯(これはお気に入りだったランプ屋の美青年・ヴェスパタインの美しい皮膚で作られた特別製のランタンだった)を次々と壁のキャンドルに移してゆく。
【4】くまー ガストン著
部屋が明るくなったのを感じて薄めをあけたサイモンは、めまいを感じた。
地下の特別室・・・それは四方・天井・そして床が、すべて鏡貼りという部屋だった。
驚愕するサイモンの顔、哄笑しているパピヨンの姿、そして壁のキャンドル。地獄のような光景が360度にわたり無限に続く。
パピヨンはどんな時も、完璧なマナーを知る彼女だというのに、時にはマナー上で問題があると思われる場合ですらけして人前で脱ぐことのない帽子をかなぐりすてると、黒髪を乱して楽しげに哄笑しながらさらにサイモンを鞭打った。
その姿は醜いはずだった…… しかし、紅潮する頬、額ににじむ汗がキャンドルの光を反映してダイヤモンドのティアラのように輝く姿、そしてなによりも、醜悪な薔薇鞭をふるう姿に、サイモンは異常な興奮を掻き立てられるのであった。
一番醜いのは俺ではないか・・・?
サイモンはそう恥じて、手近な鏡に映る己の姿をカッとにらみつけた。
しかしサイモンがそこに見つけたのは、血まみれになって狂女に鞭打たれる自分の姿で、思わずその全体像に見入ってしまったサイモンは、自分がうっとりとした表情を浮かべていることに、まだ気づいてはいなかった。
地下の特別室・・・それは四方・天井・そして床が、すべて鏡貼りという部屋だった。
驚愕するサイモンの顔、哄笑しているパピヨンの姿、そして壁のキャンドル。地獄のような光景が360度にわたり無限に続く。
パピヨンはどんな時も、完璧なマナーを知る彼女だというのに、時にはマナー上で問題があると思われる場合ですらけして人前で脱ぐことのない帽子をかなぐりすてると、黒髪を乱して楽しげに哄笑しながらさらにサイモンを鞭打った。
その姿は醜いはずだった…… しかし、紅潮する頬、額ににじむ汗がキャンドルの光を反映してダイヤモンドのティアラのように輝く姿、そしてなによりも、醜悪な薔薇鞭をふるう姿に、サイモンは異常な興奮を掻き立てられるのであった。
一番醜いのは俺ではないか・・・?
サイモンはそう恥じて、手近な鏡に映る己の姿をカッとにらみつけた。
しかしサイモンがそこに見つけたのは、血まみれになって狂女に鞭打たれる自分の姿で、思わずその全体像に見入ってしまったサイモンは、自分がうっとりとした表情を浮かべていることに、まだ気づいてはいなかった。
■2日目
到底、まともな話になりそうもないSMカップリング。これで終了まで持たせるなんて、そんなことしたら変な趣味に目覚めてしまう!!
事態を危惧したチャールズはそそくさと別の登場人物を出そうと暗躍を始めた。
事態を危惧したチャールズはそそくさと別の登場人物を出そうと暗躍を始めた。
★そして、少女のための今日のカップリングを決めるゲソ!
{{who}}と<<にんじん キャロライナ>>! 君に決めたでゲソ!
いきなり記号を間違えるお茶目なチャールズ。
気を取り直して
気を取り直して
あ、まちがったでゲソ。にんじんは受けでゲソ。
じゃあ攻めは…
<<くまー ガストン>>でゲソ!
はやばや狼陣営2人がカップリング認定! なんだこの超内輪なカップリングは!?
しかーし、ここは百戦錬磨のネタ陣営。そんなことは意に介さず、がんがんに突っ走る!
とりあえず今日はチャールズのターンだ!
しかーし、ここは百戦錬磨のネタ陣営。そんなことは意に介さず、がんがんに突っ走る!
とりあえず今日はチャールズのターンだ!
【5】ぱんだ チャールズ著
(嗚呼……なんていい顔をするざます)
意識化で恍惚と不安を抱えるサイモン。その微妙な心情の揺れを目の当たりにしながら、パピヨンもまた、自らの意識に戸惑いを隠せないでいた。
他人を蹂躙することに、ある種の快感を覚えるのは幼少の頃から変わらなかった。
いや、その意識は更に高く、そして深くなっていったと言えるだろう。
最初は草木や人形をを弄ぶことで満足できたその心は、その対象がやがて小動物となり人間へと移り変わっていくまでにそれほど時間はかからなかった。
「いいわムッシュ……私の夫にそっくり」
思わず呟きながら、パピヨンは今は亡き夫のギリアンの姿を、サイモンに映していた。
意識化で恍惚と不安を抱えるサイモン。その微妙な心情の揺れを目の当たりにしながら、パピヨンもまた、自らの意識に戸惑いを隠せないでいた。
他人を蹂躙することに、ある種の快感を覚えるのは幼少の頃から変わらなかった。
いや、その意識は更に高く、そして深くなっていったと言えるだろう。
最初は草木や人形をを弄ぶことで満足できたその心は、その対象がやがて小動物となり人間へと移り変わっていくまでにそれほど時間はかからなかった。
「いいわムッシュ……私の夫にそっくり」
思わず呟きながら、パピヨンは今は亡き夫のギリアンの姿を、サイモンに映していた。
彼もまた……彼女の異常な愛欲に潰れてしまった一人だった。
【6】ぱんだ チャールズ著
興奮から、息も絶え絶えになるパピヨンの指が、鮮血が滴るサイモンの、その頬の傷を愛おしそうになぞった。
なぞられる度に走る軽い痛み。そして彼女に熱い吐息が敏感になったサイモンの肌を刺激した。
なぞられる度に走る軽い痛み。そして彼女に熱い吐息が敏感になったサイモンの肌を刺激した。
「ねえ、ムッシュ……これだけはわかって。わたくし、貴方が嫌いでこんなことしているわけではなくてよ」
狂顔から一変して目に涙を溜めて、懇願するように見つめるパピヨン。その言葉が嘘偽りのないものであることは、サイモン自身うすうす感じてはいた。
狂顔から一変して目に涙を溜めて、懇願するように見つめるパピヨン。その言葉が嘘偽りのないものであることは、サイモン自身うすうす感じてはいた。
加虐の中でしか、その拙い愛情表現を出せない女
そして、そんな稚拙な愛情表現がむしろ心地よいと思ってしまう男
そして、そんな稚拙な愛情表現がむしろ心地よいと思ってしまう男
似たもの同士なのだろうな
黙ったままパピヨンを見つめて、サイモンは自虐的に笑った。
黙ったままパピヨンを見つめて、サイモンは自虐的に笑った。
【7】ぱんだ チャールズ著
「いい加減やってらんねーな」
茨の園を抜けた小さな庭園、芝生に身を投げながらドナルドはため息をついた。
「なぁガストン。お前いつまでこんなとこにいるんだ?」
忌々しげに煙草を咥えるドナルドを横目に、ガストンは静かに首を振った。
「あの人はクマのお母さんみたいな人クマ。ドナルドも育てて貰ったクマよ?」
「そうはいってもよ。それだけじゃねぇか? あんな病んじまったの見てたら、こっちまでおかしくなっちまうぜ」
「でもクマー達には手をあげないクマ。本当は優しい人クマよ」
「そんなこといいながら、本当は離れたくないんだろ? ほらあの使用人の娘」
ドナルドの言葉に、一瞬だけガストンの頬が赤くなる。慌てて隠そうとするガストンを、ドナルドはにやついた顔で小突いた。
「隠そうったって無駄だぜ。オメェはすぐ顔に出るからな。で、図星だろ?」
「そ、そんなことないクマ!」
首をぶんぶん振りながら、ガストンは更に赤くなった。
茨の園を抜けた小さな庭園、芝生に身を投げながらドナルドはため息をついた。
「なぁガストン。お前いつまでこんなとこにいるんだ?」
忌々しげに煙草を咥えるドナルドを横目に、ガストンは静かに首を振った。
「あの人はクマのお母さんみたいな人クマ。ドナルドも育てて貰ったクマよ?」
「そうはいってもよ。それだけじゃねぇか? あんな病んじまったの見てたら、こっちまでおかしくなっちまうぜ」
「でもクマー達には手をあげないクマ。本当は優しい人クマよ」
「そんなこといいながら、本当は離れたくないんだろ? ほらあの使用人の娘」
ドナルドの言葉に、一瞬だけガストンの頬が赤くなる。慌てて隠そうとするガストンを、ドナルドはにやついた顔で小突いた。
「隠そうったって無駄だぜ。オメェはすぐ顔に出るからな。で、図星だろ?」
「そ、そんなことないクマ!」
首をぶんぶん振りながら、ガストンは更に赤くなった。
【8】ぱんだ チャールズ著
元来口下手なのは自覚している。同じ屋敷にいるというだけで、大きな接点もなかった。
強いて言えば一目惚れなのだろう。
初めてその姿を目にしてから、心の片隅にはには常に彼女が存在していた。
強いて言えば一目惚れなのだろう。
初めてその姿を目にしてから、心の片隅にはには常に彼女が存在していた。
よく笑う娘だった。
自身の風貌から、他の使用人はあまり話しかけてはこない。けれど、この娘だけは、気さくに話しかけてくれた。
もちろん、そういう性格なのであって、彼女自身自分に好意を寄せているとか、そういうことはないのだろう。
しかし、ガストンにとっては、彼女の仕草全てが眩しかった。
自分が持ち得ない様々な物を持っている存在だったからだ。
自身の風貌から、他の使用人はあまり話しかけてはこない。けれど、この娘だけは、気さくに話しかけてくれた。
もちろん、そういう性格なのであって、彼女自身自分に好意を寄せているとか、そういうことはないのだろう。
しかし、ガストンにとっては、彼女の仕草全てが眩しかった。
自分が持ち得ない様々な物を持っている存在だったからだ。
「で、なんて名前だったっけ? きゃ……キャッサバだっけか?」
「そんな野菜みたいな名前じゃないクマ。キャロ……キャロライナクマ」
「ほーら、気になってんじゃねーか」
「……く……クマぁ」
「そんな野菜みたいな名前じゃないクマ。キャロ……キャロライナクマ」
「ほーら、気になってんじゃねーか」
「……く……クマぁ」
ガストンは耳まで真っ赤になった。
■3日目
初日のSM小説もとい屈折した愛情小説とはうってかわり、青春路線にシフトしだした2日目の展開。そして調子にのったチャールズは、更に新キャラを出そうとするが……
【赤】 ぱんだ チャールズ
続いて、狂の少女向け追加ファクター
ガストンの使用人仲間にして悪友、ドナルドの気になるお相手は<<いわとびぺんぎん ドナルド>>でゲソ
倒錯×プラトニック×情欲
の三本立てで完結を目指すでゲソ
見事に本人にhit(汗)倒錯&情欲にはいくかもしれないが、これではずっとドナルドのターンになってしまう!
慌てたチャールズは、すぐさまランダム神にお伺い~
慌てたチャールズは、すぐさまランダム神にお伺い~
【赤】 ぱんだ チャールズ
自己愛でゲソw?
やっぱりナルシストだったでゲソね・・・じゃあそれをそっと後から眺めてるあの方は!!
ジャジャーン
<<うさぎ ケイト>>でゲソ!
ここでケイト王子降臨。表では男の子COし、さらには吊られて役職が割れてしまった王子様の、リレー小説での活躍はイカに!?
【9】くまー ガストン著
「おっ、そういえばよ」
むくりと芝生から起き上がってドナルドが言う。
「さっきパピヨン様から、今日キャッサバ…キャロラインが町に買い物に出るとき、一緒にいてやってくれっていわれてたんだ。なんでもワインの樽を注文したから、あいつ一人だと大変だろうってことらしいぜ。悪いけど、俺はちょっと疲れたから、おまえいっといてくれ!頼んだぞ!ふぁ~あ、寝てていい?」
そういうと、ドナルドはまた涼しい木陰の芝の上にごろりと横になって目をつぶってしまった
「えっ、そんな・・・!困るクマ、それってドナルドが頼まれたクマね?!ちょ、ドナルド、ドナルドッ!」
「うーん、うるさいな。早くいってこないと、町から戻るのが遅いってキャッサバが怒られてもしらねえぞ!じゃあな」
「・・・だから、そんな名前じゃないクマ、あの子は・・・」
早くもすやすやと寝息をたてているドナルドを見下ろすと、ガストンはため息をつき、立ち上がって仕度をしにいった。
「ふふふ・・・うまいことやんな」
ドナルドは薄めをあけて、ガストンにウィンクした。
むくりと芝生から起き上がってドナルドが言う。
「さっきパピヨン様から、今日キャッサバ…キャロラインが町に買い物に出るとき、一緒にいてやってくれっていわれてたんだ。なんでもワインの樽を注文したから、あいつ一人だと大変だろうってことらしいぜ。悪いけど、俺はちょっと疲れたから、おまえいっといてくれ!頼んだぞ!ふぁ~あ、寝てていい?」
そういうと、ドナルドはまた涼しい木陰の芝の上にごろりと横になって目をつぶってしまった
「えっ、そんな・・・!困るクマ、それってドナルドが頼まれたクマね?!ちょ、ドナルド、ドナルドッ!」
「うーん、うるさいな。早くいってこないと、町から戻るのが遅いってキャッサバが怒られてもしらねえぞ!じゃあな」
「・・・だから、そんな名前じゃないクマ、あの子は・・・」
早くもすやすやと寝息をたてているドナルドを見下ろすと、ガストンはため息をつき、立ち上がって仕度をしにいった。
「ふふふ・・・うまいことやんな」
ドナルドは薄めをあけて、ガストンにウィンクした。
【10】くまー ガストン著
ガストンはたまにパピヨンのお供で教会に行く時に着るシャツとズボンを身に着けた。それでもまだキャロライナの前に出るかと思うと、そしてこんなにいかつい自分と並んでキャロライナが歩くのかと思うと恥ずかしくなり、狩でしとめた褒美に自分のものにすることができたクマの毛皮を頭からすっぽりとかぶり、使用人部屋へ向かった。
「あらっ?ガストンさん、こんにちは!」
薄暗い、北向きの使用人部屋の中がぱっと明るくなるような鮮やかな赤毛、そしてまぶしい笑顔でキャロライナがガストンを迎えた。
「どうしたの?おなかでもすいちゃった?ふふふっ、こっそり焼いたにんじんケーキ、あるけど?」
「・・・・う・・・・そうじゃなくて・・・パピヨン様から、町へ買い物に行くのについていけって・・・」
そういうと、キャロライナは怪訝そうな顔をした。
「あらっ、パピヨン様はドナルドさんが一緒にいくっていってたような気がするけど・・・・まっ、いいか!ところで、もう暑いくらいなのに、どうして毛皮なんて頭からかぶっているの?暑くない?」
「・・・・キャロライナがガストンと歩いてるの見られると恥ずかしいかなと思ったクマ・・・」
「あらっ?ガストンさん、こんにちは!」
薄暗い、北向きの使用人部屋の中がぱっと明るくなるような鮮やかな赤毛、そしてまぶしい笑顔でキャロライナがガストンを迎えた。
「どうしたの?おなかでもすいちゃった?ふふふっ、こっそり焼いたにんじんケーキ、あるけど?」
「・・・・う・・・・そうじゃなくて・・・パピヨン様から、町へ買い物に行くのについていけって・・・」
そういうと、キャロライナは怪訝そうな顔をした。
「あらっ、パピヨン様はドナルドさんが一緒にいくっていってたような気がするけど・・・・まっ、いいか!ところで、もう暑いくらいなのに、どうして毛皮なんて頭からかぶっているの?暑くない?」
「・・・・キャロライナがガストンと歩いてるの見られると恥ずかしいかなと思ったクマ・・・」
【11】くまー ガストン著
それに、まぶしくてあなたの顔をまっすぐに見られないから。
もちろん、そんな事はいえるはずがなかった。
「アハハッ、私たち2人とも館の使用人だって知られてるし、恥ずかしくないよッ!それに、ガストンさんのそのシャツも素敵だしね!重い樽もってもらうの大変だし、町までも遠いから、その毛皮はおいていくといいわ、ねっ?逆に町の人が、キャロライナが熊と歩いてる!ってびっくりしちゃうよ!だって、ガストンさんがしとめたその熊さん、誰もみたことないくらい大きな熊さんだったから、ガストンさんすっぽり隠れちゃうしね!」
「そ、それもそうクマ・・・」
ガストンはごそごそと熊の毛皮を脱ぐと、使用人部屋の片隅においた。
「よぉし、じゃあ市場でのお買い物と、そのあとティモシーさんの雑貨屋で少しお買い物して、最後にヨアヒムさんの酒屋に寄るね!出発!」
「そ、それもそうクマ・・・」
ガストンはごそごそと熊の毛皮を脱ぐと、使用人部屋の片隅においた。
「よぉし、じゃあ市場でのお買い物と、そのあとティモシーさんの雑貨屋で少しお買い物して、最後にヨアヒムさんの酒屋に寄るね!出発!」
【12】くまー ガストン著
町までは結構遠い。町までの距離、そして市場や雑貨屋への道筋で、明るいキャロライナのおかげで無口で恥ずかしがりやのガストンの口も気分も、ずいぶんと軽くなり、すっかり打ち解けた帰り道。
「そうなんだぁ~ガストンさんとドナルドさんは、同じくらいにこの館に来たのね。しかも子供の頃から・・・じゃあ兄弟みたいなものなんだね!」
「・・そうクマね。ドナルドは、ああ見えて優しい人クマ。俺はいまでこそ体も大きくなって、力も強くなったけど、子供の頃はやせていて、しかも臆病な性格だったから、よく村の子供にいじめられたし、館の使用人さんとかにも怒られてばっかりだったクマ。だけどそんな時、いつでもドナルドが庇ってくれたクマね」
「うんうん、そうだよねー!ドナルドさん、よく作業してる時とかも、さりげなく手を貸してくれるんだよねえ・・・」
そういうとキャロライナは不意にだまりこんでしまい、ガストンは何か変なことをいっただろうか、と不安になった。そういえば、さっきからドナルドの話しかしていない。
「そうなんだぁ~ガストンさんとドナルドさんは、同じくらいにこの館に来たのね。しかも子供の頃から・・・じゃあ兄弟みたいなものなんだね!」
「・・そうクマね。ドナルドは、ああ見えて優しい人クマ。俺はいまでこそ体も大きくなって、力も強くなったけど、子供の頃はやせていて、しかも臆病な性格だったから、よく村の子供にいじめられたし、館の使用人さんとかにも怒られてばっかりだったクマ。だけどそんな時、いつでもドナルドが庇ってくれたクマね」
「うんうん、そうだよねー!ドナルドさん、よく作業してる時とかも、さりげなく手を貸してくれるんだよねえ・・・」
そういうとキャロライナは不意にだまりこんでしまい、ガストンは何か変なことをいっただろうか、と不安になった。そういえば、さっきからドナルドの話しかしていない。
【13】くまー ガストン著
「ど、どうかしたクマ?急にだまりこんだりして・・・」
「うーん・・・ふふっ。・・・あのねえ・・・ドナルドさんて、恋人とかいるのかな?」
そういったキャロライナの顔が、沈みかけた夕陽、燃えるような彼女の赤毛と同じくらい赤く染まっているように見えるのは気のせいではなかった。
「うーん・・・ふふっ。・・・あのねえ・・・ドナルドさんて、恋人とかいるのかな?」
そういったキャロライナの顔が、沈みかけた夕陽、燃えるような彼女の赤毛と同じくらい赤く染まっているように見えるのは気のせいではなかった。
今日はくまーのターンでした。てか、チャールズもほぼ同時刻に投下しようとしていたようで……
途中チャールズが被りそうになったネタは翌日に。
途中チャールズが被りそうになったネタは翌日に。
【赤】 ぱんだ チャールズ
なにーーーーw
そうきたでゲソか!
こりゃ練り直しでゲソw
【赤】 くまー ガストン
フフフ ガストンはクマだけに、ハチクロ展開をコーディネイトしてみましたゲソ。
どうやら、チャールズ的に予想GUYの展開。そしてここでのキャロの可愛さが、真ポニー狂チャールズを燃え上がらせたようです。
■4日目
表ではキャロライナが吊られ、内心は悲しみに暮れる狼2人。だが、少女の目が気になって言葉がかけられない悲しみプライスレス! この悲しみを小説にぶつけるチャルーズなノダ。
ここで、昨日投下できなかった分が投下される。
ここで、昨日投下できなかった分が投下される。
【14】ぱんだ チャールズ著
「ガストンさんお疲れ。今日はガストンさんが当番だったんだ?」
不意に目の前に差し出されたカップに、ガストンは思わず声を上げそうになった。
あわてて差し出されたカップの先に目をやると、そこにはキャロライナの姿。その時になって、ガストンは自分が微睡みの中を彷徨っていたことに気がついた。
「あ、ありがとクマ。こんな遅い時間まで働いていたクマ?」
おずおずとカップを受け取る。本当にこのカップを差し出したかった相手は……と思うと、眠気も一瞬で吹き飛んでしまった。
昼間の仕事のせいで・・・その分自分の仕事が遅くなってしまったのだろうか? いや、それにしても丑三つ時にさしかかろうかという時、見回り当番であった自分はともかく、何故彼女が?
あの夕暮れを思い出して、僅かな喜びと、猛烈に胸を締め付けられる苦しさを覚えた。
だがそれ以上に、こんな時間に再会したことに不思議でならない。
キャロライナは昼間はありがとうと、あっけらかんと笑いながら横に腰を下ろした。
フワリと揺れる空気に乗って、彼女の甘い香りが鼻孔をくすぐった。
不意に目の前に差し出されたカップに、ガストンは思わず声を上げそうになった。
あわてて差し出されたカップの先に目をやると、そこにはキャロライナの姿。その時になって、ガストンは自分が微睡みの中を彷徨っていたことに気がついた。
「あ、ありがとクマ。こんな遅い時間まで働いていたクマ?」
おずおずとカップを受け取る。本当にこのカップを差し出したかった相手は……と思うと、眠気も一瞬で吹き飛んでしまった。
昼間の仕事のせいで・・・その分自分の仕事が遅くなってしまったのだろうか? いや、それにしても丑三つ時にさしかかろうかという時、見回り当番であった自分はともかく、何故彼女が?
あの夕暮れを思い出して、僅かな喜びと、猛烈に胸を締め付けられる苦しさを覚えた。
だがそれ以上に、こんな時間に再会したことに不思議でならない。
キャロライナは昼間はありがとうと、あっけらかんと笑いながら横に腰を下ろした。
フワリと揺れる空気に乗って、彼女の甘い香りが鼻孔をくすぐった。
【15】ぱんだ チャールズ著
意識してしまうのを必死に隠そうと、ガストンは慌ててカップに注がれた紅茶を喉に流し込む。
思った以上に熱く、たちまち口の中がヒリヒリして顔をしかめたガストンを、キャロライナは苦笑混じりに眺めていた。
「そんなに急いで飲まなくても、奥方様はとっくに寝てるわ。え? なんで起きてるかって? アハハちょーっとねぇ、いろいろお願いされちゃってさ。ほら、私そそっかしいから、仕事片づかなかったのさ」
それにしては遅すぎないか? 薄闇の中妙に心配になったガストンは、横で縮こまって、紅茶をちびりちびりと飲むキャロライナを眺めていた。
ふと、彼女の腕に異変を感じたガストンは、無意識に彼女に手を伸ばした。
「痛!」
「ご、ごめんクマ! キャロけ、怪我してるクマ!?」
仰け反ってその腕を隠そうとするキャロライナ。だが仰け反った拍子に羽織っていたストールがはだけ、彼女の腕が薄明かりに中、露わになった。
思った以上に熱く、たちまち口の中がヒリヒリして顔をしかめたガストンを、キャロライナは苦笑混じりに眺めていた。
「そんなに急いで飲まなくても、奥方様はとっくに寝てるわ。え? なんで起きてるかって? アハハちょーっとねぇ、いろいろお願いされちゃってさ。ほら、私そそっかしいから、仕事片づかなかったのさ」
それにしては遅すぎないか? 薄闇の中妙に心配になったガストンは、横で縮こまって、紅茶をちびりちびりと飲むキャロライナを眺めていた。
ふと、彼女の腕に異変を感じたガストンは、無意識に彼女に手を伸ばした。
「痛!」
「ご、ごめんクマ! キャロけ、怪我してるクマ!?」
仰け反ってその腕を隠そうとするキャロライナ。だが仰け反った拍子に羽織っていたストールがはだけ、彼女の腕が薄明かりに中、露わになった。
【16】ぱんだ チャールズ著
酷いアザだった。いや、よく見れば体の至る所に傷が見える。
……それはガストンが良く見知った形状の傷であった。
慌ててガストンは腰を浮かした。
薬を探しに掛けだそうとしたが、その腕を強く引き戻したのは、他ならぬキャロライナだった。
「く、くま!?」
訳がわからず立ちつくすガストンに、キャロライナは座るようにと再度腕を引っ張った。
「大丈夫……大丈夫だから、気にしないで」
憂いを帯びた、それでいて気丈な瞳だった。
窓から静かに漏れる月光がそおの瞳に煌めきをもたらした。まるで宝石のよう……
じっと見上げる彼女の目にガストンは魅入られた。
彼女の様子に根負けして、再び腰を下ろしたガストン。キャロライナはその背中に体を預けるように寄りかかってくる。
「ク……クマ」
心配と妙な緊張感にガストンの胸が大きく高鳴った。
……それはガストンが良く見知った形状の傷であった。
慌ててガストンは腰を浮かした。
薬を探しに掛けだそうとしたが、その腕を強く引き戻したのは、他ならぬキャロライナだった。
「く、くま!?」
訳がわからず立ちつくすガストンに、キャロライナは座るようにと再度腕を引っ張った。
「大丈夫……大丈夫だから、気にしないで」
憂いを帯びた、それでいて気丈な瞳だった。
窓から静かに漏れる月光がそおの瞳に煌めきをもたらした。まるで宝石のよう……
じっと見上げる彼女の目にガストンは魅入られた。
彼女の様子に根負けして、再び腰を下ろしたガストン。キャロライナはその背中に体を預けるように寄りかかってくる。
「ク……クマ」
心配と妙な緊張感にガストンの胸が大きく高鳴った。
【17】ぱんだ チャールズ著
「私は……大丈夫。こうやってまだ生きている」
ガストンに語りかけたにしてはか細い声で、キャロライナは呟くと静かに笑った。
たった一言の彼女の呟き。その呟きの重さをガストンはやはり無言のまま噛みしめていた。
まだ生きている……
そう、確かにそうだ。飢饉、犯罪……それに人狼……一歩屋敷という庇護をなくした自分たちの末路に、光はないのだろう。
自分たちを取り巻く環境は決して良いものではない。
けれど、まだ生きている……
それが幸せなのかどうなのか……
「……」
ガストンは無意識の中でキャロライナを抱き寄せた。刹那、一瞬にして我に返り慌てそうになる。
が、キャロライナはそのまま力を抜いて、彼に身を寄せた。
「クマ君の背中…あったかいね」
そういいながら、ゆっくりと目を閉じるキャロライナ。やがて、寝息が聞こえだした。
「……」
ガストンに語りかけたにしてはか細い声で、キャロライナは呟くと静かに笑った。
たった一言の彼女の呟き。その呟きの重さをガストンはやはり無言のまま噛みしめていた。
まだ生きている……
そう、確かにそうだ。飢饉、犯罪……それに人狼……一歩屋敷という庇護をなくした自分たちの末路に、光はないのだろう。
自分たちを取り巻く環境は決して良いものではない。
けれど、まだ生きている……
それが幸せなのかどうなのか……
「……」
ガストンは無意識の中でキャロライナを抱き寄せた。刹那、一瞬にして我に返り慌てそうになる。
が、キャロライナはそのまま力を抜いて、彼に身を寄せた。
「クマ君の背中…あったかいね」
そういいながら、ゆっくりと目を閉じるキャロライナ。やがて、寝息が聞こえだした。
「……」
【18】ぱんだ チャールズ著
彼女があずけたかった背中は、自分の物ではない。それでも、彼女はだれかに支えて欲しかったのだ。それほどまでに彼女は…
夕刻の一件で、彼女の気持ちは嫌というほど判った。普段はその手の話にはトント鈍感な自分だって、それくらいは判る。いや、自分でも判ってしまうくらい、彼女の心は本物なのだろう。
疲弊した心労をドナルドに癒して欲しかったのだろう。
夕刻の一件で、彼女の気持ちは嫌というほど判った。普段はその手の話にはトント鈍感な自分だって、それくらいは判る。いや、自分でも判ってしまうくらい、彼女の心は本物なのだろう。
疲弊した心労をドナルドに癒して欲しかったのだろう。
何故自分じゃダメなんだ!
カップを持つ手に力が入った。
「ドナルド……僕はどうしたらいいクマ?」
片手でキャロライナの肩を抱きながら、ガストンはただじっと月を眺めていた。
玲瓏たる月影が二人を包む夜のとばり……
カップを持つ手に力が入った。
「ドナルド……僕はどうしたらいいクマ?」
片手でキャロライナの肩を抱きながら、ガストンはただじっと月を眺めていた。
玲瓏たる月影が二人を包む夜のとばり……
【赤】 くまー ガストン
ところで、今日追加する新キャラな!
<<らくだ ツェツィーリヤ>> X <<くまー ガストン>> でどうだ?
今日の新キャラ判定はくまーさん。ちゃっかり自分を引いてます(汗)
【赤】 くまー ガストン
ガストンいそがしすぎだろ(w
ツェツィーリヤの相方は<<かげろう ヨーランダ>>でどうだ?
チャールズ的には、このまま『ガストンのジゴロ物語でもいいのかもしれない』と思いながらも軌道修正。ツェツィーリヤとヨーランダの百合百合かっぷるが誕生!
/ ̄ ̄ ヽ,
/ ',
.l {0} /¨`ヽ}0}, 百合フラグのおしらせ!
.l ヽ._.ノ ', 百合フラグのおしらせ!
リ `ー'′/ ̄/ ̄/
( 二二つ / と)
| / / /
|  ̄ ̄| ̄
はい。ヒロヒトさんの勅命というお墨付き♪
【赤】 ぱんだ チャールズ
え? これクマのハーレムジゴロ物語じゃなかったっけw?
ともかく百合なのな! 薔薇じゃなくて百合なのな!
おK牧場!
ヨーランダ取られて、エピでチャーさん悔しがりそうw
……つまり、内心喜んでるチャールズでした。
【19】くまー ガストン著
ドナルドは気づかれないようにそっと厨房のドアを閉めた。
今日ガストンが運んできたワイン樽。それをセラーに寝かせ、ティスティングのためにパピヨンに運ぶ時、こっそり多目にもらっておいたものを、ガストンと一緒に飲もうと思ってやってきたのだった。
「・・・せっかく気をきかせてやったけど、あいつのこったから、どうせろくに口も利けなくて落ち込んでるだろうと思ったら・・・うまくやってんじゃねえかよ!へへへっ」
ドナルドはワインをラッパのみしながら、ふらふらと中庭の方へ歩いていった。
「こんばんは、ドナルドさん。良いお月夜ですわね」
静かな声がした方をむくと、修道女ツェツィーリヤが白い百合のように佇んでいた。
「へっ、驚くじゃねえかよ。幽霊かと・・・あ、そうか。明日の降霊会とやらのために泊り込んでるってわけか」
「そうなのですよ。正直言って、神にお仕えする身として、このような場にお邪魔して良いのかどうか迷うのですが、チャールズさんからとりあえず参加してみようと言われまして」
ツェツィーリヤは月を眺めてため息をついた。
今日ガストンが運んできたワイン樽。それをセラーに寝かせ、ティスティングのためにパピヨンに運ぶ時、こっそり多目にもらっておいたものを、ガストンと一緒に飲もうと思ってやってきたのだった。
「・・・せっかく気をきかせてやったけど、あいつのこったから、どうせろくに口も利けなくて落ち込んでるだろうと思ったら・・・うまくやってんじゃねえかよ!へへへっ」
ドナルドはワインをラッパのみしながら、ふらふらと中庭の方へ歩いていった。
「こんばんは、ドナルドさん。良いお月夜ですわね」
静かな声がした方をむくと、修道女ツェツィーリヤが白い百合のように佇んでいた。
「へっ、驚くじゃねえかよ。幽霊かと・・・あ、そうか。明日の降霊会とやらのために泊り込んでるってわけか」
「そうなのですよ。正直言って、神にお仕えする身として、このような場にお邪魔して良いのかどうか迷うのですが、チャールズさんからとりあえず参加してみようと言われまして」
ツェツィーリヤは月を眺めてため息をついた。
【20】くまー ガストン著
「なるほどなあ。でもよお、どうせインチキだろ?それでもまあ死んだやつの声が聞こえた、ってことにでもなって気が楽になるんならそれでいいじゃねえか。まあちょっと変わった祭りだと思えばいいんじゃねえか?」
ドナルドらしい、乱暴だが楽天的な意見を聞いてツェツィーリヤはふふふ、と笑った。
「それもそうですね。普段は使用人さんとパピヨン様だけというこのお屋敷にこうしてお招きに預かって、明日はみんなでお食事したりお茶を頂いたりする機会もあることですし」
おうよ、とドナルドは答えた。
「今日ガストンが町でいろいろ買い込んできやがったぜ。明日は俺たち使用人にもおこぼれがありそうだし、正客のあんたたちにはもちろんうめえもんが出るはずだぜ」
「あら、そういえば・・・ガストンさんはご一緒ではないのですね。お2人は常にご一緒なのに」
ドナルドは返事に窮してしまい、手にもったカラフェのワインをぐっと飲んでごまかした。
「さぁ、あいつは月見にフラフラ森にでもいったんじゃねえの?あいつなら熊が出ようが狼が出ようが平気そうだしな……へへっ、俺もそろそろ休むとするか。明日はいろいろ忙しそうだしな!」
ドナルドらしい、乱暴だが楽天的な意見を聞いてツェツィーリヤはふふふ、と笑った。
「それもそうですね。普段は使用人さんとパピヨン様だけというこのお屋敷にこうしてお招きに預かって、明日はみんなでお食事したりお茶を頂いたりする機会もあることですし」
おうよ、とドナルドは答えた。
「今日ガストンが町でいろいろ買い込んできやがったぜ。明日は俺たち使用人にもおこぼれがありそうだし、正客のあんたたちにはもちろんうめえもんが出るはずだぜ」
「あら、そういえば・・・ガストンさんはご一緒ではないのですね。お2人は常にご一緒なのに」
ドナルドは返事に窮してしまい、手にもったカラフェのワインをぐっと飲んでごまかした。
「さぁ、あいつは月見にフラフラ森にでもいったんじゃねえの?あいつなら熊が出ようが狼が出ようが平気そうだしな……へへっ、俺もそろそろ休むとするか。明日はいろいろ忙しそうだしな!」
【21】くまー ガストン著
なんとなく寂しげに去ってゆくドナルドを気にかけながらも、ツェツィーリヤはまた物思いに沈んだ。
明日の交霊会・・・ そう、もちろん教義と相容れるのかどうかという葛藤もあるが、それ以前に気にかかっているのはもちろん彼女のことだ。
明日の降霊会に呼ばれるという霊媒は、どうやら自らに霊を呼ぶのではなく、誰かに霊を呼び込むのだという。その霊媒のメディアとなる資格のある女性とは、純粋無垢な若い娘でなくてはならない。
ヨーランダはガストンやドナルド同様、戦乱で親を失った孤児だったが、女の子ということで教会に預けられた。当時まだ17歳だったツェツィーリヤなら10歳の女の子の面倒をみれるだろう、と考えたパピヨンの指示だった。
初めてあった頃のヨーランダは、親を目の前で殺された精神的ショックから、すっかり自分の殻に閉じこもっていて、食事や日常の行動をひとりですることができなかった。
そんなヨーランダに食事を与え、風呂にいれてやり、毎晩のように抱きしめて眠らせてやったのはツェツィーリヤだった。
おかげでヨーランダは、おとなしいながらもなんとか普通の娘となったのだった。
明日の交霊会・・・ そう、もちろん教義と相容れるのかどうかという葛藤もあるが、それ以前に気にかかっているのはもちろん彼女のことだ。
明日の降霊会に呼ばれるという霊媒は、どうやら自らに霊を呼ぶのではなく、誰かに霊を呼び込むのだという。その霊媒のメディアとなる資格のある女性とは、純粋無垢な若い娘でなくてはならない。
ヨーランダはガストンやドナルド同様、戦乱で親を失った孤児だったが、女の子ということで教会に預けられた。当時まだ17歳だったツェツィーリヤなら10歳の女の子の面倒をみれるだろう、と考えたパピヨンの指示だった。
初めてあった頃のヨーランダは、親を目の前で殺された精神的ショックから、すっかり自分の殻に閉じこもっていて、食事や日常の行動をひとりですることができなかった。
そんなヨーランダに食事を与え、風呂にいれてやり、毎晩のように抱きしめて眠らせてやったのはツェツィーリヤだった。
おかげでヨーランダは、おとなしいながらもなんとか普通の娘となったのだった。
【22】くまー ガストン著
無垢、とツェツィーリヤはつぶやいてみる。
教会で育った娘なので誰よりも無垢に違いない、そんな理由で明日媒体に選ばれたヨーランダ。
無垢。無垢とはどういう意味なのか、神に問いたい。
皮肉な運命を思いツェツィーリヤはぐっと力をこめて手を握り締めた。
強く握りすぎて白くなったツェツィーリヤの手を、青白い月光がさらに白く照らした。
教会で育った娘なので誰よりも無垢に違いない、そんな理由で明日媒体に選ばれたヨーランダ。
無垢。無垢とはどういう意味なのか、神に問いたい。
皮肉な運命を思いツェツィーリヤはぐっと力をこめて手を握り締めた。
強く握りすぎて白くなったツェツィーリヤの手を、青白い月光がさらに白く照らした。
【23】ぱんだ チャールズ著
「……ん」
小さい吐息と共に、ヨーランダは軽く伸びをする。
窓から差し込める光はまだ淡い、暁の刻。
慣れぬ床ではやはり眠りが浅いのだろうか? いや、やはり今日の降霊会が気にかかってのことだろう。
それにしても……
「寝直す気分じゃないのよね」
普段よりも随分と早い起床になかなか体がついていかず、ヨーランダは這い出るようにしてベッドから降りた。
隣のベッドではツェツィーリヤが静かに寝息を立てていた。昨晩も様々な準備で遅かったのだろう。寝てはいたものの、その表情からは些か疲れの色が伺えた。
いつも自分の前では穏やかで、そして気丈に振る舞う彼女も、やはり無理はしているのだろうな?
そう思うと、申し訳なさがこみ上げてくる。
「姉様、いつもありがとう」
ささやきながら、彼女の頬に口付けると、ヨーランダは起こさぬように足音を立てず、部屋を後にした。
小さい吐息と共に、ヨーランダは軽く伸びをする。
窓から差し込める光はまだ淡い、暁の刻。
慣れぬ床ではやはり眠りが浅いのだろうか? いや、やはり今日の降霊会が気にかかってのことだろう。
それにしても……
「寝直す気分じゃないのよね」
普段よりも随分と早い起床になかなか体がついていかず、ヨーランダは這い出るようにしてベッドから降りた。
隣のベッドではツェツィーリヤが静かに寝息を立てていた。昨晩も様々な準備で遅かったのだろう。寝てはいたものの、その表情からは些か疲れの色が伺えた。
いつも自分の前では穏やかで、そして気丈に振る舞う彼女も、やはり無理はしているのだろうな?
そう思うと、申し訳なさがこみ上げてくる。
「姉様、いつもありがとう」
ささやきながら、彼女の頬に口付けると、ヨーランダは起こさぬように足音を立てず、部屋を後にした。
【24】ぱんだ チャールズ著
手探りで出口を探し、一歩外に出る。
朝靄の中、東の空がようやく明るみを帯びてきた。普段見知った教会のそれとは違い、周囲の壁にからみつく茨の園が、ある種の不気味さと、そして得も言えぬ幻想性を醸し出していた。
大きく息を吸うと、薔薇の芳香が体中に押し寄せる。濃厚でいて高貴な香りが心地よくもあり、煩悩に誘う魔女の吐息が如く、淫靡な甘さも感じることができた。
(普通……のお屋敷じゃないんだろうな)
別に誰からも聞かされてはいなかったが、この屋敷が“正常"ではないことは、ヨーランダ自身薄々感づいてはいた。幼少の頃より、そういった勘はよく働いた。
じわりじわりとまとわりつく恐怖心から、ヨーランダは自らの両腕を抱きかかえるようにして庭園に踏み込んだ。
朝靄の中、東の空がようやく明るみを帯びてきた。普段見知った教会のそれとは違い、周囲の壁にからみつく茨の園が、ある種の不気味さと、そして得も言えぬ幻想性を醸し出していた。
大きく息を吸うと、薔薇の芳香が体中に押し寄せる。濃厚でいて高貴な香りが心地よくもあり、煩悩に誘う魔女の吐息が如く、淫靡な甘さも感じることができた。
(普通……のお屋敷じゃないんだろうな)
別に誰からも聞かされてはいなかったが、この屋敷が“正常"ではないことは、ヨーランダ自身薄々感づいてはいた。幼少の頃より、そういった勘はよく働いた。
じわりじわりとまとわりつく恐怖心から、ヨーランダは自らの両腕を抱きかかえるようにして庭園に踏み込んだ。
【25】ぱんだ チャールズ著
ふと、壁の向こうから聞こえてくる水の音。
一抹の不安を覚えながらも、鎌首をもたげた好奇心が勝ったのか、知らず知らずのうちに足がそちらに向いてしまう。
物陰から、そっと向こうをのぞき込むと、小さな井戸と、そこに佇む少女の姿。
キャロライナであった。
赤みを帯びた栗毛色の髪の毛が、水滴を落としながら大きく揺れていた。
快活で、そして躍動感があった。自らが持ち得ない輝き……
まるで子馬みたい……
直感的にそう思いながら、ヨーランダはキャロライナに見入っていた。
「誰?」
気配に気付いたキャロライナが、押し殺した、それでいて鋭い声を放った。
小さいながらも力強い声に圧倒されたヨーランダは、思わず後ずさりをしようとして、足を滑らせる。
臀部に軽い痛みが走り、一瞬で景色が空だけになってしまった。
白みがかった夜空に、影が覆う。
一抹の不安を覚えながらも、鎌首をもたげた好奇心が勝ったのか、知らず知らずのうちに足がそちらに向いてしまう。
物陰から、そっと向こうをのぞき込むと、小さな井戸と、そこに佇む少女の姿。
キャロライナであった。
赤みを帯びた栗毛色の髪の毛が、水滴を落としながら大きく揺れていた。
快活で、そして躍動感があった。自らが持ち得ない輝き……
まるで子馬みたい……
直感的にそう思いながら、ヨーランダはキャロライナに見入っていた。
「誰?」
気配に気付いたキャロライナが、押し殺した、それでいて鋭い声を放った。
小さいながらも力強い声に圧倒されたヨーランダは、思わず後ずさりをしようとして、足を滑らせる。
臀部に軽い痛みが走り、一瞬で景色が空だけになってしまった。
白みがかった夜空に、影が覆う。
【26】ぱんだ チャールズ著
ようやく半身を起こしたヨーランダを、上から訝しげに睨み付けるキャロライナ。が、次の瞬間にはため息混じりに首を振った。
「ま、こんな間抜けな泥棒はいない……わね。で、どちらさん?」
「あ、えと……今日の降霊祭の……」
焦りと気恥ずかしさからしどろもどろになるヨーランダ。
キャロライナはしばらく彼女の話を聞いた後、突如笑い出した。
「もぅ! お客さんなんだからこそこそしなくていいじゃない。ホラ、服汚れちゃうよ!」
差し伸べられた手に、ヨーランダがおずおずと自分の手を近づけると、一気に引き上げられた。びっくりして、前につんのめりそうになるのをキャロライナは愉快げに抱きかかえる。
「うわ……軽いわね。ちゃんと食べてる?」
「えっと一応……」
「ま、こんな間抜けな泥棒はいない……わね。で、どちらさん?」
「あ、えと……今日の降霊祭の……」
焦りと気恥ずかしさからしどろもどろになるヨーランダ。
キャロライナはしばらく彼女の話を聞いた後、突如笑い出した。
「もぅ! お客さんなんだからこそこそしなくていいじゃない。ホラ、服汚れちゃうよ!」
差し伸べられた手に、ヨーランダがおずおずと自分の手を近づけると、一気に引き上げられた。びっくりして、前につんのめりそうになるのをキャロライナは愉快げに抱きかかえる。
「うわ……軽いわね。ちゃんと食べてる?」
「えっと一応……」
【27】ぱんだ チャールズ著
人見知りする性格が災いしてか、はたまた急な展開に思考がついて行かなかったのか、どう接していいのかわからぬまま立ちつくすヨーランダに、キャロライナは服に付いた汚れを払ってあげた。
「これでよし! っと」
「あの、あり……がとう」
たどたどしくお礼を言おうとしたヨーランダ。
キャロライナはそれを制すと、自ら2、3歩後に下がると仰々しくお辞儀をした。
「知らぬとはいえ、使用人風情が大切なお客人に大変な失礼を働きましたこと、誠に以て申し訳なく存じます!」
芝居がかった口調に、面食らうヨーランダをよそに、顔だけ持ち上げたキャロライナは下を小さく出した。
ようやく状況が飲み込めたヨーランダはクスリと笑い、それに合わせてキャロライナも笑い出した。
「これでよし! っと」
「あの、あり……がとう」
たどたどしくお礼を言おうとしたヨーランダ。
キャロライナはそれを制すと、自ら2、3歩後に下がると仰々しくお辞儀をした。
「知らぬとはいえ、使用人風情が大切なお客人に大変な失礼を働きましたこと、誠に以て申し訳なく存じます!」
芝居がかった口調に、面食らうヨーランダをよそに、顔だけ持ち上げたキャロライナは下を小さく出した。
ようやく状況が飲み込めたヨーランダはクスリと笑い、それに合わせてキャロライナも笑い出した。
東の空に昇りだした日の光が、二人を暖かく照らし出した。
【28】ぱんだ チャールズ著
「ふ~ん、めでぃあ? 目玉焼き? よくわかんないけど、それって主役じゃない!」
「そういうことになりますかねぇ、えっとキャロライナさんは」
「キャロでいいよ。あと敬語禁止ね!」
指で×の字を作ってみせるキャロライナに、ヨーランダは楽しそうに笑った。
こんなに笑ったのいつ以来だろう……
まさか、こんなに短期間でうち解けることが出来るとは思っていなかった。ヨーランダ自身驚きを禁じ得ない。
あの忌まわしい日から、姉代わりのツェツィーリヤ以外、人と殆ど接することがなかったヨーランダには、キャロライナとの会話が新鮮であった。
屈託なく笑うその表情。せわしなくも可愛らしい仕草、どれもこれも自分が持つこと叶わなかったものだ。
「……無垢かぁ」
「え? ムック? 伝説の雪男?」
「ち、ちがうわよぉ」
冗談なのか本気なのか、時折見せる天然っぷりがとても可愛らしい。
「そういうことになりますかねぇ、えっとキャロライナさんは」
「キャロでいいよ。あと敬語禁止ね!」
指で×の字を作ってみせるキャロライナに、ヨーランダは楽しそうに笑った。
こんなに笑ったのいつ以来だろう……
まさか、こんなに短期間でうち解けることが出来るとは思っていなかった。ヨーランダ自身驚きを禁じ得ない。
あの忌まわしい日から、姉代わりのツェツィーリヤ以外、人と殆ど接することがなかったヨーランダには、キャロライナとの会話が新鮮であった。
屈託なく笑うその表情。せわしなくも可愛らしい仕草、どれもこれも自分が持つこと叶わなかったものだ。
「……無垢かぁ」
「え? ムック? 伝説の雪男?」
「ち、ちがうわよぉ」
冗談なのか本気なのか、時折見せる天然っぷりがとても可愛らしい。
【29】ぱんだ チャールズ著
「ううん、みんなが私のことを無垢な娘だって言うの。今回のメディアに選ばれたのも、それが理由」
寂しげに項垂れるヨーランダを、キャロライナはしげしげと眺めて小首を傾げた。
「う~ん、よくわかんないけどさ。清純ってことなのかな? だったらヨーちゃんそれっぽく見えるけど?」
「……でもそれはただ、何も知らないだけ。いえ、知ろうとしないだけなんだと思う。私からしたら……」
はっとして、ヨーランダは続く言葉を飲み込んだ。
(天真爛漫に振る舞える貴方のほうが、無垢って言葉が似合うと思う)
それを言ってしまうのは、彼女に失礼だろう。いや、おそらく言ったところで照れてくれるだけだろうけれど……
今日であったばかりの少女。こうやって屈託のない笑顔を見せてはくれているが、彼女自身心に傷を負っていることは、この屋敷で働いているというだけで、容易に想像がついた。そして何より、時折私に向ける羨望の視線。
きっと、彼女は彼女で私に自分に無い物を投影しているのだろうな。
そう考えると、ヨーランダの胸になにやらこみ上げてくる物があった。
寂しげに項垂れるヨーランダを、キャロライナはしげしげと眺めて小首を傾げた。
「う~ん、よくわかんないけどさ。清純ってことなのかな? だったらヨーちゃんそれっぽく見えるけど?」
「……でもそれはただ、何も知らないだけ。いえ、知ろうとしないだけなんだと思う。私からしたら……」
はっとして、ヨーランダは続く言葉を飲み込んだ。
(天真爛漫に振る舞える貴方のほうが、無垢って言葉が似合うと思う)
それを言ってしまうのは、彼女に失礼だろう。いや、おそらく言ったところで照れてくれるだけだろうけれど……
今日であったばかりの少女。こうやって屈託のない笑顔を見せてはくれているが、彼女自身心に傷を負っていることは、この屋敷で働いているというだけで、容易に想像がついた。そして何より、時折私に向ける羨望の視線。
きっと、彼女は彼女で私に自分に無い物を投影しているのだろうな。
そう考えると、ヨーランダの胸になにやらこみ上げてくる物があった。
【30】ぱんだ チャールズ著
彼女なりの苦労と経験……そしてそこから身につけた処世術、それを外面だけで語ってしまうのはあまりに失礼に感じ、ヨーランダは二の句を告げることができなかった。
「ん? どうしたの?」
「いいなぁって……私笑うのが下手だから」
「さっきから笑ってたじゃないの」
「これだって……本当いつ以来だろう。もしかしたら初めてかも」
「大げさだなぁ」
けらけらと笑いながら、キャロライナはヨーランダの背中をポンポンと叩いた。
「本当よ。私……友達っていなかったから」
「じゃあ、私と友達になろうよ」
思いもせぬ言葉に、ヨーランダはキャロライナを凝視した。一瞬たじろいだようにのけぞったキャロライナは、少し瞬きをしながら見つめ返してきた。
「やっぱり、使用人風情とかじゃ迷惑、かな?」
「そんなことない!」
思わずキャロライナの手を握りしめると、ヨーランダは大きく首を振った。
「ん? どうしたの?」
「いいなぁって……私笑うのが下手だから」
「さっきから笑ってたじゃないの」
「これだって……本当いつ以来だろう。もしかしたら初めてかも」
「大げさだなぁ」
けらけらと笑いながら、キャロライナはヨーランダの背中をポンポンと叩いた。
「本当よ。私……友達っていなかったから」
「じゃあ、私と友達になろうよ」
思いもせぬ言葉に、ヨーランダはキャロライナを凝視した。一瞬たじろいだようにのけぞったキャロライナは、少し瞬きをしながら見つめ返してきた。
「やっぱり、使用人風情とかじゃ迷惑、かな?」
「そんなことない!」
思わずキャロライナの手を握りしめると、ヨーランダは大きく首を振った。
【31】ぱんだ チャールズ著
「め、迷惑だなんてとんでもないよ! は、はじめて聞いた言葉だったから……つい」
我に返ったヨーランダは慌てて手を引こうとした。だが、それよりはやく、キャロライナは彼女の手を引き戻した。
呆然とするヨーランダを、キャロライナは優しく引き寄せると、ゆっくりのその頭を撫でた。
子供の頃、ツェツィーリヤに撫でて貰った記憶はある。ただその時の気持ちとは似ているようで少しだけ違う……
なんだかこそばゆい感情が体中を駆けめぐり、頬が熱くなった。
「辛いことがあったら、私いつでも聞くからね。私も愚痴こぼしちゃうかもだけど」
「うんうん、聞かせてよ」
撫でられる感触に、妙な安らぎを覚えた。ツェツィーリヤの時とはこれもちょっとだけ異なる感情。
(……友情っていうのかな?)
本の中でしか聞いたことがない青臭い言葉が、脳裏を過ぎった。
我に返ったヨーランダは慌てて手を引こうとした。だが、それよりはやく、キャロライナは彼女の手を引き戻した。
呆然とするヨーランダを、キャロライナは優しく引き寄せると、ゆっくりのその頭を撫でた。
子供の頃、ツェツィーリヤに撫でて貰った記憶はある。ただその時の気持ちとは似ているようで少しだけ違う……
なんだかこそばゆい感情が体中を駆けめぐり、頬が熱くなった。
「辛いことがあったら、私いつでも聞くからね。私も愚痴こぼしちゃうかもだけど」
「うんうん、聞かせてよ」
撫でられる感触に、妙な安らぎを覚えた。ツェツィーリヤの時とはこれもちょっとだけ異なる感情。
(……友情っていうのかな?)
本の中でしか聞いたことがない青臭い言葉が、脳裏を過ぎった。
【32】ぱんだ チャールズ著
「じゃあ、またね」
日が徐々に昇りはじめ、間もなく朝食という頃になって、二人は互いに手を振り合いその場を後にした。
これから、降霊祭の準備がはじまる。そろそろ戻らなければツェツィーリヤも心配するだろう。
踵を返したヨーランダの足取りは今までになく軽いものだった。
その心境の変化はツェツィーリヤもすぐ気付く。
聞くまでもなく、勢いよく話し始めるヨーランダに、ツェツィーリヤはまるで自分のことのように喜んだ。
彼女のこんな活気に満ちた表情は今までみたこともなかったからだ。
「そう。よかったわね」
そういいながら、撫でられる手の温もりに、ヨーランダは目を細めた。
日が徐々に昇りはじめ、間もなく朝食という頃になって、二人は互いに手を振り合いその場を後にした。
これから、降霊祭の準備がはじまる。そろそろ戻らなければツェツィーリヤも心配するだろう。
踵を返したヨーランダの足取りは今までになく軽いものだった。
その心境の変化はツェツィーリヤもすぐ気付く。
聞くまでもなく、勢いよく話し始めるヨーランダに、ツェツィーリヤはまるで自分のことのように喜んだ。
彼女のこんな活気に満ちた表情は今までみたこともなかったからだ。
「そう。よかったわね」
そういいながら、撫でられる手の温もりに、ヨーランダは目を細めた。
降霊祭はじまる、朝の新しい一歩であった。
キャロライナ大人気でゲソ、ガストン並に(違
吊られてくれましたけど、いっそ食い候補にしとけばよかったでゲソ!!
何故かヨーランダをツェツィーリヤでなくキャロライナに絡め出すチャールズ。だいぶキャロフィルターがかかってきてる様子。くまーの『夕暮れガストン×キャロライナ』に萌えて書いたと、本人弁だが、真相はイカに?
※ぶっちゃけ、あれがなかったらキャロをそんなに目立たせる気はなかったです(polpo)
※ぶっちゃけ、あれがなかったらキャロをそんなに目立たせる気はなかったです(polpo)
【33】くまー ガストン著
そしていよいよ降霊会の朝となった。
使用人頭のノーリーンが、きびきびと使用人たちに指示する。
「今日の予定を発表するでおさるよ。降霊会は深夜近くになるでおさるから、今日も引き続きお客様はお泊りになる予定でおさるのでそのつもりでお願いする出おさる。霊媒さんは10時ごろに到着する予定でおさる。昼食は薔薇園でビュッフェでおさる。ビュッフェなので給仕の必要はないでおさるが、汚れた食器の回収・補給などで結構忙しいと思うでおさるよ。お料理・お酒も不足がでるとパピヨン様がお怒りになるので注意するでおさる。16時すぎには午後のお茶、こちらは紅茶の補給だけで間に合うと思うでおさるが、紅茶は私が淹れるので給仕をキャロライナにお願いするでおさる。厨房からラウンジへ紅茶を運ぶ役はガストンかドナルドにお願い。どちらか一人は厨房で湯沸しとディナーの仕込みを手伝って欲しいでおさるが、どっちが手伝ってくれるでおさる?」
そういうとノーリーンは顔をあげて問いかけるように2人を見た。
「へへっ、俺が厨房に残るぜ!」
すかさずドナルドがそういったが、普段こういう時、黙ってみんなの指示通りにしているガストンが口を開いた。
使用人頭のノーリーンが、きびきびと使用人たちに指示する。
「今日の予定を発表するでおさるよ。降霊会は深夜近くになるでおさるから、今日も引き続きお客様はお泊りになる予定でおさるのでそのつもりでお願いする出おさる。霊媒さんは10時ごろに到着する予定でおさる。昼食は薔薇園でビュッフェでおさる。ビュッフェなので給仕の必要はないでおさるが、汚れた食器の回収・補給などで結構忙しいと思うでおさるよ。お料理・お酒も不足がでるとパピヨン様がお怒りになるので注意するでおさる。16時すぎには午後のお茶、こちらは紅茶の補給だけで間に合うと思うでおさるが、紅茶は私が淹れるので給仕をキャロライナにお願いするでおさる。厨房からラウンジへ紅茶を運ぶ役はガストンかドナルドにお願い。どちらか一人は厨房で湯沸しとディナーの仕込みを手伝って欲しいでおさるが、どっちが手伝ってくれるでおさる?」
そういうとノーリーンは顔をあげて問いかけるように2人を見た。
「へへっ、俺が厨房に残るぜ!」
すかさずドナルドがそういったが、普段こういう時、黙ってみんなの指示通りにしているガストンが口を開いた。
【34】くまー ガストン著
「ボクが厨房に残るクマ。今日は七面鳥のローストやらローストビーフ、肉料理が多いクマね。獣の扱いならボクの方がうまいクマ」
ぽかんと口をあけて驚いているドナルドを尻目に、ノーリーンが頷いた。
「確かにでおさる。それに今日は普段と違って大量に食事をつくらないといけないでおさるね。チーズやバターも大量にいるけど、酪農室はガストンの担当でおさるから、ガストンが居てくれた方がいいでおさる。それで決めたでおさるけど、ディナーではガストンには厨房からダイニングへの料理の運搬と食器のあげさげなどの裏方をお願いするでおさる。給仕はキャロライナ、補助はドナルド、バーとワイン担当もドナルドにお願いしたいでおさる。ディナーの前にラウンジでカクテルタイム、その後ディナーでおさるから、ドナルドとキャロライナにお客様のサービスはお任せするので、2人で協力してやってほしいでおさる。私は厨房とダイニング、両方の全体を見ないといけないので、二人でうまく仕事を分担してもらわないと困るでおさるから、このあと2人でしっかりうちあわせお願いするでおさる」
ぽかんと口をあけて驚いているドナルドを尻目に、ノーリーンが頷いた。
「確かにでおさる。それに今日は普段と違って大量に食事をつくらないといけないでおさるね。チーズやバターも大量にいるけど、酪農室はガストンの担当でおさるから、ガストンが居てくれた方がいいでおさる。それで決めたでおさるけど、ディナーではガストンには厨房からダイニングへの料理の運搬と食器のあげさげなどの裏方をお願いするでおさる。給仕はキャロライナ、補助はドナルド、バーとワイン担当もドナルドにお願いしたいでおさる。ディナーの前にラウンジでカクテルタイム、その後ディナーでおさるから、ドナルドとキャロライナにお客様のサービスはお任せするので、2人で協力してやってほしいでおさる。私は厨房とダイニング、両方の全体を見ないといけないので、二人でうまく仕事を分担してもらわないと困るでおさるから、このあと2人でしっかりうちあわせお願いするでおさる」
【35】くまー ガストン著
「あ、いや、あの、俺はほら、不調法だしよ?ガストンの方がよくねえか?」
「ガストンも似たようなものでおさるよ、その点。田舎だし村の人ばかりだから、多目に見てもらうでおさる。それにお酒はドナルドの方が詳しいでおさるし、料理はガストンの方が詳しいので、これがベストな配置でおさる」
そういうとノーリーンは決定、というかのように革の予定表を閉じた。
おまえなにやってんだよ?と目で問うようにドナルドはガストンをにらんでいたので気づかなかったが、キャロライナは頬を紅潮させ、嬉しそうな表情を浮かべた。
ガストンはぼんやりとノーリーンの方を見ていたが、キャロライナの表情は見なくてもわかっていた。
「ガストンも似たようなものでおさるよ、その点。田舎だし村の人ばかりだから、多目に見てもらうでおさる。それにお酒はドナルドの方が詳しいでおさるし、料理はガストンの方が詳しいので、これがベストな配置でおさる」
そういうとノーリーンは決定、というかのように革の予定表を閉じた。
おまえなにやってんだよ?と目で問うようにドナルドはガストンをにらんでいたので気づかなかったが、キャロライナは頬を紅潮させ、嬉しそうな表情を浮かべた。
ガストンはぼんやりとノーリーンの方を見ていたが、キャロライナの表情は見なくてもわかっていた。
「じゃあ早速、仕事にとりかかるでおさるよ。ガストンは私と厨房で段取りうちあわせ、キャロライナとドナルドはバーでグラス類を磨きながらうちあわせするでおさる。
ガストン、まずは酪農室からチーズとバターをとってくるでおさるよ」
ガストンは頷くと、ノーリーンと部屋を出て行った。これでいいんだ、と思いながら。
ガストン、まずは酪農室からチーズとバターをとってくるでおさるよ」
ガストンは頷くと、ノーリーンと部屋を出て行った。これでいいんだ、と思いながら。