映画 『処刑人』 The Boondock Saints @ wiki

『処刑人2』 ~ "The Boondock Saints II: All Saints Day" 情報

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『処刑人II』 ~ "The Boondock Saints II: All Saints Day" 情報


『処刑人 (The Boondock Saints)』の続編『処刑人2 (The Boondock Saints II: All Saints Day)』に関する関係者インタビュー記事等の翻訳を掲載します。
(※原則として、すべて試訳の段階ですので、間違い等があったら、ご指摘お願いします。)



2009/11/09
ブライアン・マホーニー インタビュー


ブライアン・マホーニーがフラミンガムに帰り、生まれ故郷の街を車で走っては、地元のバーに立ち寄って一杯飲みながら、その夜、それがどれであれボストンのスポーツ・チームの試合をテレビで観戦するというのは珍しいことではありません。

ところが、もっとも最近の里帰りの折りには、そんな何気ない滞在以上の意味がありました。マホーニーは、ハリウッド俳優としての自身のキャリアの中で、これまでで最も重要な役に向けて準備をしていたのです。1999年の公開以降、カルト的なファンを獲得し続けているボストンが舞台の犯罪スリラー映画『処刑人』の続編での準主役として……。

10月30日劇場公開の "The Boondock Saints II: All Saints Day" の撮影に先立ちフラミンガムに戻ってきたマホーニーは、若い頃にともに育ち、その他の人々と同様、長年他の土地で生活するうちに疎遠になってしまった自然なボストン訛りを再び身に着けようとしていました。この訛りはボストン警察のダフィー刑事を演じるにあたって、マホーニーにとって必須の要素ではありますが、『処刑人』の続編におけるダフィーの役割は1作目よりもはるかに重要なのです。

ニューイングランドを本拠地と呼ばなくなってからほぼ40年経過した後も、マホーニーはいまだに訛りで話すことができました。

「そこで育って身に着けたのなら、永遠に忘れないよ。また勘が戻って来るんだ。まるで自転車に乗ってるようだね」と、現在住んでいるロサンゼルスから木曜日に電話インタビューに答えてくれた彼は、自分の地元訛りについてそう話してくれました。

マホーニーが言うには、2006年度オスカーを獲得したマーティン・スコセッシ作品で同じくボストンが舞台の『ディパーテッド』において、何人かの俳優がやったような訛りを台無しにするやり方は避けたいとのこと。

「みんな、単語の最後の R を発音せずに、例えば 'pahk the kah in Hahvahd Yahd' という風に喋ればそれでいいと思ってるようだけど、O もとても重要なんだと気づいてないね」

例えば、マホーニーによると、『ディパーテッド』ではマーティン・シーンのキャラクター、ボストン州警察のクィーナン警部が 'cop' という単語をひとつのシーンで三通りに発音していたとのことです。マホーニーは、シーンは素晴らしい俳優で映画も飛び抜けて優れていたと認めてはいますが、シーンのキャラクターはこの映画のある部分で、'cauwp'、'cahp'、'cop'と発音していると指摘しました。ボストン地域以外の出身者にとってはささいな違いかもしれませんが、マホーニー曰く、ボストン生まれの人間であれば、訛りが本物かどうか、すぐに分かるとのことです。

自分の訛りを完璧なものにするため、マホーニーはこの地域に住む友人や、ホリストン出身の叔父と叔母であるビルとシルヴィアをはじめとする親戚を訪ね、そしてフラミンガムやボストン、その周辺地域のバーに行き、同郷人の話し方に耳を傾けたそうです。

「間違いなく素晴らしい経験だったね。フラミンガムでの予備調査は僕にとっては得るところが多かったよ」

マホーニーはフラミンガムで生まれ、家族が中西部に転居する10歳の頃までそこで育ちました。高校を卒業し米軍に入隊するまで中西部で暮らし、入隊後は攻撃ヘリコプターであるコブラのパイロットとして10年間の任務を経て、1989年に俳優としてのキャリアを追い求めるためハリウッドに移り住みました。

現在49歳になるアイルランド系の彼は、ともにフラミンガムで育った両親のもと、セイント・ロー・ロードで成長しました。彼はハリウッドで、ガードナー出身の妻アン・マーテル・マホーニーと9歳の娘ヴェロニカと共に暮らし、生まれ故郷へは可能な限り頻繁に戻って来るよう努めています。

「生まれた場所には引き戻されるものだよ。ミシガンに戻ろうとする自分はいない。戻るとしたらマサチューセッツだね」

ニューイングランド生まれのトロイ・ダフィーが脚本・監督を務めた『処刑人』の第1作目は、2000年にわずか5館でのみ上映され、3万ドルの収益にしかなりませんでした。ところが、作品に対して冷淡だった評論家のレビューを無視する人々が増えるにつれ、DVDの売上は次第に上昇し、この10年で数千万ドルに達しました。

そして、これまでの短い歴史の中で、ダフィーの続編は、一見、前作と似たような道を辿りました。今度は先月の終わりに限られた劇場でのみ公開が始まり、まだ映画評論家の力強い後押しは受けていません。しかし、ファンはまたも好意的な反応を示しています。

マホーニーによると、"All Saints Day" は、好調な興行成績により、11月13日には全米中で公開されるとのことです。また彼曰く、本作は1作目よりも「規模が大きく、優れていて、そしてカッコイイ」とのこと。

「ベテラン評論家の意見でこの映画の成功が左右されることなんてないよ。重要なのは平均的な人の意見だね。ファンはこの映画の価値に再び気付きつつあるよ」と、彼はこの制作費8,000万ドルの映画について語ってくれました。1作目と同様、大部分はトロントでの撮影です。「僕たちがようやく作り上げたんだ。一生懸命働いて、そして公開された」

これまでの堅調な興行成績により『処刑人三部作』へと繋がる可能性はあるかとの質問には、彼曰く「ファン次第だね」とのこと。

そして、仮に3作目が制作されるとしたら、「再登場するかだって?どうかな。まず今回の作品を観てから言ってよ」

マホーニーは、つい最近ニューヨークに行き、2010年後半公開予定の映画 "The Adjustment Bureau" のため、ケンブリッジ出身のマット・デイモンと一対一のシーンを撮影しました。

デイモンと初めて会い、「噂通り、彼はあらゆる点で紳士だね」と語ってくれました。

マホーニーは、その他のキャストと共に、目下、『処刑人』続編のプロモーション活動をしています。

また、自伝 "A Cobra Pilot in Hollywood" の執筆にも取り掛かっていて、2010年の夏までには出版したいとのことです。

この本は、軍での生活からロサンゼルスでの生活へと、俳優としてのキャリアをスタートさせる試み、つまり、彼の言葉を借りるなら「コックピットから銀幕へ」の困難を伴う転身について書かれた本です。

「あのコブラ・パイロット用のジャケットを着ると、もれなく片手では数え切れないほどの女性が付いてくるよ。ロックスターとは違うけど、かなり良いライフスタイルだね。その世界から出るのは辛かったね」

機関銃とロケットを装備したヘリコプターで空を飛ぶ仕事を断念したことに加え、軍の「身体で感じるのではなく頭で考えろ」というメンタリティとは正反対の新たなキャリアの道に慣れる必要がありました。

ところが、このチャレンジにも関わらず、マホーニーは、一家でイリノイに移り住み、シカゴ・シンフォニー・オーケストラと一緒に歌うという初めての舞台経験をした、その少年時代から抱いていたレッドカーペットへの夢につまずいてしまいました。

高校卒業後、演劇学校に通う十分な資金がなく、エンターテイメントの道に進むのに予想よりも長い時間がかかってしまいましたが、それでもマホーニーはこう語ってくれました、「10歳の時にもう分かってたよ。自分は役者になるんだってね」



2009/10/23
ブライアン・マホーニー&ボブ・マーリー インタビュー


兄弟の後を追う刑事のいない『処刑人』なんて『処刑人』じゃないですよね?さて、ダフィー刑事とグリーンリー刑事をそれぞれ演じているブライン・マホーニーとボブ・マーリーが『処刑人』でやっていることが正にそれなのです。マホーニーは役者の世界に入るまでは軍隊でパイロットをしていました。マーリーは今日までにそのキャリアの中で最も好評な役のひとつを演じる機会を得たスタンドアップ・コメディアンです。1作目に取り組んだ時はどうだったか、また、10年後に再び演じることが出来てどうだったか、この二人に聞いてみました。


まず最初はブライアン・マホーニーとのインタビューからです。

Merrill Barr:
ハイ、ブライアン。元気ですか?

Brian Mahoney:
元気だよ。ありがとう。

Merrill:
それは良かった。ひとつの役を離れて10年というのは長いですよね。再びダフィー刑事の役に戻って来た時の気分はどうでした?

Brian:
僕にとっては10年って訳ではまったくなかったよ。ここLAに住んでいたことがあって、トロイとは知り合いだったしね。プロジェクトが立ち上がっては消え……というのがほぼ10年続いたって感じだね。いつでも始められそうだったんだ。だけど、実際は、訴訟のせいで何度もストップした。訴訟問題が解決してようやく始めることが出来たんだけど、それはもうただ素晴らしかったね。役に復帰するのは簡単だったよ。僕は元々マサチューセッツ州のフラミンガム出身なんだ。だから故郷に帰って、訛りを取り戻さなきゃいけなかっけど、まずそれから始めたんだ。

Merrill:
トロイや他のキャストの方々と再び一緒にやるのはどうでした?

Brian:
それも信じられないくらい素晴らしかったね。『処刑人1』での経験とこの10年の大きなブランクがあるから、日に日に印象は大きくなって行ってるよ。本当に毎日新しい体験が待ち受けている。

Merrill:
そもそもダフィーの役はどうやって手に入れたんですか?

Brian:
1997年に結婚したばかりの妻がニューラインシネマで働いていたんだ。僕は役者。除隊したばかりで、軍ではコブラのパイロットをやっていたんだ。ニューラインから出て来たものは、脚本であればすべてチェックしたよ。僕がやろうとしていたのは、自分が本当に気に入ったストーリーや、他人から見て僕に相応しいと思えるような小さな役を見つけることだった。そして、嘘をついたり、懇願したり、だましたり、盗んだり、オーディションに受かるために何でもしようとした。『処刑人』は僕のそんなプロジェクトのうちのひとつだったんだ。それを見つけて脚本を手にしてから、実際に演じるまで、映画化が遅れたせいで、ほぼ2年かかったよ。警察官の役は8人分あったんだ。ささいな役目の警官が4人と、もっと重要な警官・刑事役が4人。そのうちのウォーカー刑事という役が脚本から消されたんだけど、8人分全部暗記してトロイとのオーディションを受けさせて欲しいと必死になってお願いしたんだよ。遂にオーディションを受けた訳だけど、驚くほど素晴らしかったね。

Merrill:
それは凄いですね。さて、ボブ・マーリー(グリーンリー刑事)はスタンドアップ・コメディアンで、今回はもうひとりコメディアンのボブ・ルービンもいる訳ですが、このような24時間常に面白おかしく振る舞っている人たちと一緒に仕事をするというのはどうでしたか?

Brian:
ボブ・マーリーと一緒ってのは素晴らしい経験だったよ。というのも、トロイはボブと僕が関係を築くのを望んでいたので、彼は僕たちを同室にしたんだ。仲良くなったり喧嘩したり、どっちに転んでもスクリーン映えする関係になるよう、僕たちをコンドミニアムの一室にぶち込んだんだよ。僕たちはそうした訳だけど、それが1作目と2作目との違いだね。僕とボブが横で隣り合う時間を持ったという点がね。それから、ボブは人を大笑いさせる奴だから、注意しないと。人を笑わせるネタをいつも探しているから。

Merrill:
役者の世界に入る前はしばらく軍隊にいたとのことですが、そこで経験したことを刑事の役に持ち込みましたか?

Brian:
それは軍隊から役者になる過渡期に経験した問題だね。軍では特に航空部隊で空を飛んでいた訳だけど、それって身体で感じることじゃなくて頭で考えるものなんだ。僕は中央アメリカにもいたんだけど、兵器を積んだ何百万ドルもする航空機で別の国を飛行する時ってのは、これっぽっちのミスも許されない。もしヘマをしたら、国際的な事件になりかねないからね。だからコックピットの中に感情はないんだ。ちょうどハリウッドとは正反対だね。僕が4年間指導を受けたどの演技の先生にも「そんなに考えるのは止めなさい。そうではなく、感じ取るんです」って言われたよ。そういう状態から感じ取ることへの移行の仕方を一度覚えたら、物事がだんだん簡単になって行ったね。

Merrill:
1作目では刑事とウィレム・デフォーとの関係は非常に大きなものでしたが、今回はデフォーが出て行ってジュリー・ベンツが入ってきました。関係は変わってませんか?

Brian:
重要なことから先に答えると、その通りだね。ウィレムは今回の作品には出ていない。1作目に出ていたけど、彼と一緒に過ごした5週間は素晴らしい体験だったよ。僕がこれまで受けた演技の授業の中では多分最高のもの。この紳士と一緒にいたのは、たった5週間だったけど、信じられないくらい素晴らしい俳優で、信じられないくらい素晴らしい人間だよ。ジュリーについては…、そうだな、ジュリーはウィレム・デフォーよりもずっと可愛いね(笑)

Merrill:

Brian:
実はジュリーの顔を見る時ってのは、二度見なきゃいけなくなる。目のやり場に困るんだよ。最初の頃は彼女をずっと見つめてしまったよ。彼女は特殊効果みたいな存在だからね。映画では本当に可愛い。だけど、実際に顔を合わすと、ただもう美しいんだよ。毎日、朝起きて、この素晴らしい女性と会わなきゃいけなかった。彼女は本当にプロフェッショナルでもあるんだ。だから、仮に「彼女はビッチだった」なんて話を僕の口から聞きたがってるとしても、それは無理なことだよ。彼女は本当に素敵な女性だったからね。

Merrill:
そういう話を聞きたいなんて全然思ってませんよ。実際、僕が話をした人たち全員、彼女のプロフェッショナリズムについて褒めてましたよ。それに、彼女のそばにいるだけで信じられない体験だったって。では、今回、刑事たちは前作よりも動き回るんですね?1作目では、みんなただ犯行現場を調査しながら突っ立ってるだけでしたからね。ということは、多分、銃撃戦のひとつやふたつはあるんじゃないですか?

Brian:
気づいてくれありがとう。1作目でウンザリさせられたのは、そういうところなんだ。そういうのも悪くないけど、銃を抜いて人を殺す機会なんて一度もなかったからね。ただ突っ立ってただけ。ということは、今回はもっと動き回るのかな?答えは絶対言えないな。僕が何をやったか話したい気分だけど、それをやってしまったら、話の流れの大事なところが台無しになっちゃうからね。だから、言えるのは、僕の役割は前作よりずっと大きくて、それに、サプライズもいくつかあるってこと。これが世間に対して僕を紹介する作品になるんだ。まだ世間では、ブライアン・マホーニーが誰かなんて誰も知らない。今回の作品が出ることで、ブライアン・マホーニーが何者かを世間が知ることになるんだよ。

Merrill:
素晴らしいですね。じゃあ、もうひとつ質問です。今回も何か失言がありますか?

Brian:
(笑)あるけど、全部カメラに写っていない場所だったよ。ユーモアもあるよ。ボブ・マーリーのね。彼みたいなコメディアンを連れ戻すんだったら、あのユーモアは使わなきゃね。彼はそういうおいしいところを全部持ってるし、それに対して、僕の方はもちろんちょっと堅苦しいタイプの刑事。でも、ありがたいことに、頭の良い刑事さ。僕はダフィーの名前をもらってるから、トロイは僕があまりに馬鹿げたことをするのを許してくれないんだよ。

Merrill:
それは結構なことですね。お時間を割いてくださってありがとうございます。

Brian:
どういたしまして。



次はボブ・マーリーです。

Merrill:
10年ぶりとなりますが、兄弟以外では、グリーンリーが1作目で最も記憶に残るキャラクターでした。この役を再び演じるのはどうでしたか?

Bob Marley:
とても楽しかったね。それでウォルマートにDVDを買いに行かなきゃいけなかったよ。

Merrill:
タダでもらえなかったんですか?

Bob:
最初出た時にたくさんもらったよ。もちろん全部親戚にあげちゃったから、続編が撮影されると聞いて、ウォルマートに行ってまた買ってきたんだ。自分でまた観るためにね。店員の女の人は「自分の映画を買うの、ボブ?」って言ってたよ。

Merrill:

Bob:
僕が「そうだよ」って言うと、彼女は「それってちょっと失礼なんじゃない?」って言うから、「いいや、これから続編を撮るから、1作目で自分が何をしたか思い出すために観ないといけないんだ」って答えたんだ。すると、彼女が「確かにそうね、ボブ、お好きなように」ってね。だから、とっても妙な感じだったけど、1作目を観て自分が何をしたか確認しなきゃいけなかった。それから、もちろん僕のキャラクターは今作ではストーリーの中で重要な役割を担っているから、多くの時間をグリーンリーらしく振る舞っていなきゃいけなかった。それ以外ではストーリーを先に進めるための情報を提供する役目なんだ。だから常に生意気な本来のグリーンリーって訳じゃなかったよ。今回は彼に微妙な変化が付け加えられているんだ。

Merrill:
いいですね。ブライアン・マホーニーさんと話したのですが、トロイがあなたと彼の関係をどのようにして築こうとしていたか話してくれました。特に1作目で。それでトロイがあなた方を一緒の部屋に閉じこめたって。それについて何か話してくれますか?

Bob:
ああ、1作目で僕らはルームメイトだったから、とてもおかしかったね。というのも、僕自身が生意気な野郎で僕の演じる役に合ってたから、マホーニーに対しては僕は四六時中生意気な奴だったよ。彼が初めてトロントに姿を現した時はスーツケースを3個持ってきてたけど、僕はバックパック1個だけ。それに、彼のスーツケースの1個は全部下着だったよ。

Merrill:

Bob:
で、僕が「おい、一体何だ、これ?どういうことだ?」って訊くと、彼は「ううん、まあ、ずっと清潔に保って新鮮な気持ちにしていたくてね」って答えたんだ。これは面白いと思ったね。映画では、彼の役はとても几帳面で、僕の役は「おい、こいつ何なんだよ?」って言うような感じの、もうちょっとラフな物言いの奴だからね。だから、トロイが僕たちを一緒にしたってのは良いアイディアだったよ。ブライアンは僕より見た目が良いし、そういうところが映画に合ってるんだ。だから今回はおかしかったね。トロイは僕らを一緒の部屋にはしなかったけど、アパートメントで隣同士の部屋にしたんだ。これは本当おかしかったよ。僕らはちょうど前作が終わったところから再会したみたいでね。もうひとりの刑事ドリーを演じているデイヴィッド・フェリーとみんな初日が一緒で、全員で笑い出したよ。全員の息が合ったところは決して失ってなかったって感じだったね。まさに10年振りって感じだった。

Merrill:
素晴らしいですね。今でも皆さん仲が良いと聞いて嬉しいですよ。一発ギャグはまた沢山出てくるんですか?

Bob:
ああ、『処刑人2』に関しても、『処刑人1』にあった独自のフィーリングは失われてないね。基本的に、『処刑人』におけるこの点はみんなが愛してくれている部分だし、"All Saints Day" でも普通に見られる点だよ。だけど、ステロイドを注入された『処刑人』って感じ。というのも、前作より予算があって、それを本当にうまく使ったからね。キャラクターや俳優や撮影のための時間にもっと多く使ったんだ。基本的に監督やプロデューサーに使って欲しいと思えるすべての部分に使った。だから僕たちは本当にとても楽しかったよ。キャラクターをたくさん追加したから、映画全体が時にはメチャメチャ笑わせてくれるものになってるし。僕の役にはおかしなシーンが間違いなくたくさんあるけど、別のキャラクターや新たにキャストに加わった人たちもいて、それもたまらなくウケるよ。だから最高だよ。この作品は観るのが本当に楽しいね。何たって僕はコメディアンだから、コメディーのパートが大好きだよ。

Merrill:
では、最初、その役をどうやって手に入れたんですか?

Bob:
1作目では、トム・シャボーというメーン出身で当時LAに住んでいた僕の友人がトロイとかと一緒に仕事をしてたんだ。それで彼が電話で僕に「彼らが映画を作ってるよ」って言ってきたんだよ。僕が「奴らはハリウッドの連中だろ?そこじゃ誰だって映画を作ってるさ。どうでもいいよ」って言うと、彼が「こっちに来てみないか?連中がサンセット・ストリップの『ラフ・ファクトリー』で君を見たいってさ」って言ってね。午前1時くらいだったと思うけど、その前に会場に着いてみると、会場は満員で観客の中に泥酔した人たちがいてね。僕はそいつらに向かって「黙れ!」って飛びかかるような勢いでステージに立っていたよ。これがトロイが求めていたものだったんだろうね。それから家に帰ったんだけど、3ヶ月後に電話が掛かってきて、「トロイがこっちに来いって言ってる。君にオーディションを受けて欲しいって」って言うんだ。それで、そこを訪ねてみると、1作目で屋上から飛び降りた男の話をする3ページ分の路地のシーンをやるよう言われたよ。トロイが「さあ、このシーンをやってみてくれ」って言うと、僕は「OK」って言ったけど、そこに台本があって、「もらった台本はやりたくない」と言ったんだ。彼は「台本は読んだんだろ?3ページ暗記したか?」って訊くから、僕は「はい、はい」と言ってモノローグを全部やった。すると、彼が僕を呼び止めて、笑顔で見つめながら、「君こそ適役だ」って言うんだ。僕は「OK。僕はまあまあイケる奴だぜ」って言ったよ。こんな具合だったね。彼は一緒に仕事をする相手としては素晴らしい奴だったよ。スーパー・クールな奴さ。

Merrill:
僕がインタビューをした人たちの多くは現場の雰囲気を「家族的」と言ってましたが、やっぱりそう思います?

Bob:
うん、そうだね。みんながみんな顔見知りだし、みんな一緒に出掛けていっては食事をしたり一緒に遊んだりしたよ。最高だったね。僕はよくショーンやノームと一緒に遊びに出掛けたんだけど、彼らは、誰か一日だけ出演する人がいたとしても、「これからビールを飲みに行くけど、一緒に来ないか?」って言うような奴らだった。本当にクールな連中の集まりだよ。本当にすごく楽しかった。撮影ではそんな感じの人たち、つまり、流儀に倣ったり、クールになる作法を学べる素晴らしいリーダーたちが周りにいたんだ。ビリー・コノリーは、みんなに話しかける時にはじっくり時間を掛ける人だけど、それは彼が「マヌケ野郎と思われないようにこうしよう」と考えているからじゃないんだ。彼は単にそういう人なんだよ。そういうのを見たら、「こっちもついつい伝染しちゃうよ。最高の雰囲気。一緒に仕事をするには本当に素晴らしい連中だ」ってなっちゃうね。とても楽しかったよ。

Merrill:
じゃあ、ボブ・ルービン、この人もスタンドアップ・コメディアンですが、彼も映画に登場します。あなたと彼との間で、悪ふざけをし合ったり、冷やかし合ったりはしたんですか?

Bob:
そうだな、彼もいたし、他の連中もいたし。この映画には3~4人はいたよ。残念ながら、ルーブと一緒のシーンはそんなに多くはなかったんだけど、一緒に遊んでは大笑いしたりしたよ。彼は本当に最高だね。だけど、変なもんだよね。僕の本能がいつもこう言うんだ、「ジョークを飛ばせ、人にちょっかい出して、ふざけて回れ」ってね。だけど、いざバーに立ってみると、5,000発の火薬がいつ爆発してもおかしくない状態でセットされてるんだ。

Merrill:

Bob:
だから、一度アクションの声が掛かって、みんなが銃を抜と、僕の身体のロビン・ウィリアムズ的なアドリブ回路にスイッチが入って、多分、尻込みしながらこう言うよ、「本当に面白かった。けど、バーを元通りにするのに二日掛かるぜ」ってね。

Merrill:
では、前作よりも身体を使った演技があると?

Bob:
僕にはわからないけどね。1作目は最高だったけど、今度も格闘シーンについては1作目と同じくらいの量だと思う。だけど、今度は銃を使ったシーンは前作よりずっとクールだし、銃器も物凄いよ。

Merrill:
訛りを取り戻すのは難しかったですか?

Bob:
いいや。僕は東部のメーン出身なんだけど、ちょっとスピードが遅くてそれほど怒りっぽくないところを除いて、ボストンによく似ているよ。

Merrill:

Bob:
(笑)つまり、メーンで "hey how you doing" って言うところは、ボストンでは "how yah doin" って感じになる。「ぶん殴ってやるぜ」って感じのトーンになるんだ。でも僕はボストンに2年間住んでいたことがあるし、訛りを取り戻すのは簡単だったね。問題にはならない。だけど、ニューイングランド出身者を演じる他の俳優が僕のところに来ては、「クラクションを鳴らせ」ってよく言ってたね。そういう時は「OK、そんなの忘れろ。そこに突っ立って(ボストン訛りで)『うすのろ』って27回続けて言ってみな。そうすりゃ訛りをモノに出来るさ」って言ってやったよ。

Merrill:
最後の質問ですが、ジュリー・ベンツ対ウィレム・デフォーについては?

Bob:
そうだな、二人は全然違うね。つまり、この映画では、僕のキャラクターは彼女のキャラクターに惹かれてるんだ。僕は彼女をずっと追いかけ回してるような感じ。彼女はホント超色気ムンムンで、僕のキャラクターは彼女に夢中になってるんだ。彼女は一緒に仕事をするには素晴らしい人だったね。本当に面白くて、本当に才能のある女優だね。だけど、ウィレムの場合、観客の視点で見てみると……、彼は3度もノミネートされた人だからね……、彼との初めてのシーンで僕は「この人はオスカーに3度もノミネートされたのに、僕はただポーカーで遊んでいただけか」って思ったよ。だから、ウィレム・デフォーには魅了されたし、僕は彼に対してクールな態度を取ってて、すごく楽しかったね。だけどウィレムに関しては、もうちょっとスター的な人目を引く存在だった。なにせ僕は彼の映画を全部観て育ったからね。それに対して、ジュリーは親しくなったばかりだったから。初日に彼女にこう言ったんだ、「誰か君にふざけたマネをする奴がいたら、知らせてくれ」ってね。つまり、女の子が入り込むにはタフな環境だったからさ。

Merrill:
時間を割いていただいてありがとうございます。成功を祈っています。



2009/10/14
ブライアン・マホーニー インタビュー


フラミンガム生まれのブライアン・マホーニーは、子どもの頃から俳優になることを希望していました。しかし、彼の家庭には正式な演劇養成学校に入学するだけの経済的余裕はなく、ニューヨークにあるアメリカ演劇アカデミー入学の希望を抱きながら、米軍に入隊しました。ところが、軍は彼をコブラのパイロットという任務に就かせ、ドイツに駐屯させたのです。彼が初めて『トップガン』を観たのはその場所でした。

マホーニーは、『処刑人』ではヘマばかりしているボストン警察の刑事トリオのひとり、ダフィー刑事を演じていました。

俳優としてのデビューは遅かったとマホーニー自身認めていますが、今その遅れを取り戻しつつあります。彼は、現在撮影中の映画 "The Adjustment Bureau" で、マット・デイモンとのシーンに出演することになると話してくれました。

マホーニーは、先日 Blast に、そのキャリアと続編の "The Boondock Saints II: All Saints Day" での役割について語ってくれました。

BLAST:
今回、ダフィー刑事にはどういうことが期待できますか?

BRIAN MAHONEY:
今回は前回よりもっと動き回ることができたよ。僕が関わっているアクションがもっと沢山あるんだ。

BLAST:
10年後に他のキャストと再結集するのはどうでした?

BRIAN MAHONEY:
素晴らしかったね。ショーンとノームは一番クールな男だよ。ボブ・マーリーと一緒に戻って来れたのも本当に特別なことで、それがスクリーンでも上手く反映されてると思うよ。

クリフ・コリンズはオスカー受賞者で、とても良かったね。彼と仕事が出来てとても興奮したよ。僕は予定のシーンに向けてアイリッシュ・ダンスのレッスンまで受けて準備したんだ。実際にダンスをする必要はなかったんだけど、準備だけはしたよ。

BLAST:
軍にいたという背景から映画のキャリアへ進むというのは、興味深い転身ですね。執筆中の著書 "A Cobra Pilot in Hollywood" では、それについてどのように描いているんですか?何か話してくれますか?

BRIAN MAHONEY:
そうだな、軍では「身体で感じるのではなく、頭で考えろ」という考え方なんだ。これが10年間僕の頭の中に刷り込まれていたよ。それが俳優業へと転身する際、すぐに「頭で考えるのではなく、身体で感じるんだ」にしなくてはいけなかった。つまり、「このシーンを感じろ」って風にね。これは僕にとっては、まったく未知のものだったね。まったくのチャレンジだった。だから、それについて沢山言及するつもりだよ。

BLAST:
もともとフラミンガムのご出身とのことですが、よく帰ってくるんですか?

BRIAN MAHONEY:
そうだよ、かなり頻繁にね。僕の家内もガードナーの出身だから、マサチューセッツへの里帰りは楽しんでるよ。

BLAST:
10月30日の公開に向けて、ファンに何を仰りたいですか?

BRIAN MAHONEY:
ありがとう。世界中から反響がもらえたことに対して感謝してるよ。これまで本当に色んな事が起きたから、はっきり言っておく必要があるね。だから公開は楽しみにしてるよ。トロイは本当にこれに値すると思うよ。"Overnight" というドキュメンタリーがあって、トロイはこっぴどくやられたんだ。中傷的な内容の裏切り行為だったよ。だけど、彼はこうやって復帰するだけの価値がある人間なんだよ。













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