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恋する乙女に、俺はなる2」(2007/10/08 (月) 00:29:06) の最新版変更点

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「どうして、すぐ返事しなかったの?」 「うーん、なんでなのかな。自分でも、よくわからない」 青山と別れ、多恵と二人で下校しながら、先程までの顛末を報告する。 「まあ、さゆりちゃんなら、よりどりみどりだろうから、急がなくてもいいんだけどね」 「よりどりみどり、ねぇ……あのさ、多恵ちゃん」 「なに?」 「多恵ちゃんは、まだ見ぬ王子様じゃなくて、実際に人を好きになったことって、ある?」 「あるよ。というか、現在進行形だけど」 「えっ!? そっ、そうなの!?」 これには驚いた。多恵にそういう相手がいたなんて、まったく気がつかなかった。 「うん……実は、片思い中なんだ……」 「あの、マッチョの吉田君?」 「あはは。ううん。吉田君も嫌いじゃないけど、ほんとに好きな人は、別にいるよ」 「誰か聞いていい? 私の知ってる人?」 「うふふ。それはナイショ」 「えーっ、教えてよ~」 「ヒミツヒミツの恋なのです」 「それって、もしかして……不倫?」 「いや……違うから……」 頭に手をあて、首を横に振る多恵。確かに、多恵に不倫など、ありはしないか。 「そっ、そうだよね。でも、ふーん。多恵ちゃんも、恋する乙女だったんだねぇ」 「でなければ、あの乙女ノートは作れません」 「そっか、そだよね。ねぇ、その人のこと、本当に、好き?」 立ち止まった多恵が、俺の顔を覗き込んだ。 「えぇ、好きよ」 乙女心の微妙な機微が理解できない俺にだって、解った。 これが、恋をする乙女の瞳なのだ。儚くも可憐で、美しい。 「俺も、恋をすれば、そんな瞳ができるのだろうか」 「ええ。さゆりちゃんだけの王子様が、現れればね」 「そうか」 俺は空を見上げる。目に刺さるほどの青に眩みながら、俺の王子様の姿を思い描く。 その顔はまだ、へのへのもへじのままだった。 翌日から俺は、毎週のように男子生徒に呼び出され、告白されまくってしまった。 青山に続き、中川、他のクラスの男子A(名前は忘れた)、斉藤、男子B、男子C、吉田。 なんなんだ……いったい。 「で、どうするの?」 「どうするって、どうしましょう……」 登校時。ゲタ箱の蓋を開けながら、多恵の疑問文に疑問文を返す。 上履きを取ろうとして、手に何かが当たる。これは……。 「ほほう。ラブレターね。今の時代、かえって新鮮かもね」 「こ、これが。ら、ラブレター」 水色の便箋を裏返す。 「あらあら、ついに長田君からも」 「長田君……あなたまで……」 「迷惑?」 「……いいえ。もちろん、嬉しいわ。でも」 俺は長田のことを思い出す。 スポーツも勉強も、下から数えた方が早い。 たいていは教室の隅でマンガを読んでいて、喋るのは苦手。 背は低く、体の線も細い。ああいうのを女顔というのだろう。 つまり、その――― 「あんまり王子様って感じじゃ、ない?」 多恵に先を越される。 「悪い人じゃ、ないと思うんだけどね……」 昼休みに、人通りの少ない階段の踊り場で、中身を確認する。 “拙い字で一生懸命書きました”という文字はやはり、告白文だった。 とってつけたように並ぶ、俺への美辞麗句が空々しいが、書き慣れていないのだろう。 はてさて、どうしたものやら。 これといって時間指定はなかったので、放課後、こちらから長田を屋上に呼びつける。 「えっと、あの、その……」 顔を赤くして、もじもじとしている長田。 なんだか、こいつの方が恋する少女っぽくて、思わずじっと観察してしまう。 「その、あの……」 素晴らしいもじもじ具合だと思うが、それでは話が進まない。俺の方から口を開く。 「長田君、あの、お手紙ありがとう」 「うっ……うん」 「その、お気持ちは嬉しいのだけれど……ごめんなさい」 「あっ、いや。べっ、べつにいいんだっ!」 俺が頭を下げると、長田は頭と両手をぶんぶんと振り回した。 「そっ、その、僕みたいなダメな奴が、高原さんと付き合おうなんて……」 「そんなに自分を卑下しないで」 しまった。そのつもりはなかったが、冷たい口調になってしまったかもしれない。 自嘲的な台詞は、聞いていてあまり気持ちのいいものじゃない。 「うっ、うん。そうだね……あっ、あの、これからもクラスメートとしては接してくれるかな」 「もちろんよ。これからも、仲良くしてくれると、嬉しいわ」 「ありがとう……それじゃ」 彼を失意の底まで落胆させるかと思ったが、比較的冷静なようだ。 とはいえ、去っていく長田のしょぼくれた背中を見るのは、少しばかり、胸が痛んだ。 ・・・ 俺の部屋で、多恵と紅茶をすする。 「なんだか、悪いことしたな」 「長田君のこと?」 「騙してるみたいでさ……」 「そう思うんだったら、早く王子様を見つけて、本物の恋する乙女になりなさい」 「そっか……そうだな」 ・・・ 翌日、青山からデートの誘いがあった。 告白の返事は保留したままだが、 「彼氏ヅラはしないから。友達として、楽しく遊びたいだけだよ」 とまで言われては、断る理由がない。 週末、青山と待ち合わせる。 多恵の見立ててくれた、ひらひらしたスカートで、駅前の広場に一人ぽつんと立つ俺は、 誰がどう見ても、デートの待ち合わせにしか見えやしない。 こざっぱりした格好で現れた青山は、こちらに片手を上げて笑顔を見せる。 なかなか様になっている。さすがは青山。 どこに連れて行ってくれるのやらと思っていたら、行き先は遊園地だった。 ふっ。青山といえども、所詮は一介の高校生に過ぎないか。 「きゃーっ! わーっ! あははははーっ!」 「さゆりちゃん、楽しそうだね……」 しまった。つい調子に乗って、絶叫マシンに連投してしまった……。 少しばかり青ざめた顔の青山に、頭を下げる。 「ごっ、ごめんなさい。私ったら、はしゃいじゃって」 「いや。さゆりちゃんが楽しければ、それでいいんだよ」 髪をかき上げながら、かっこつけた台詞を言う青山。目の焦点は合っていないが。 一日、遊園地で遊んだあと、夕食は、こぢんまりしたレストランへ。 値段もリーズナブルそうだが、料理はなかなか美味かった。やるな青山。 ・・・ 「今日は本当にありがとう。とても、楽しかったわ」 「なら、僕も嬉しいよ」 夜の公園を歩きながら、礼を言う俺に、青山はまた、髪をかき上げて答える。 少しばかりクサい仕草を減点しても、青山はなかなかに好印象だ。 彼に促され、ベンチに腰掛ける。 「さゆりちゃん」 「はい?」 名を呼ばれ、彼の方を向くと、頬に手を添えられた。 ちょっ、青山、もっ、もしかして……。 「さゆりちゃん、だめかな?」 「えっ。そっ、その……」 青山……お前、今日は彼氏ヅラしないって言ってたじゃないか……。 青山の顔が近づいてきて、俺は目を閉じてしまう。 こいつの手をふりほどくことなど、俺には造作もないはずなのに。 意に反して俺の体は固まり、小刻みに震えることしかできない。 いったい、どうしたんだ俺。 このまま、キスされてもいいと、思っているのか、俺は。 「ひゅーひゅーお熱いねー」 俺と青山の腰が、がっくりと砕ける。 なっ、なんなんだその台詞は……それはないだろう……。 見上げると、そこには男が三人ほど、俺達を取り囲むように立っていた。 今時恥ずかしくないのかと言わんばかりのヤンキーファッションに身を包んでいる。 俺は化石時代にタイムスリップしたのだろうか…… 「なんなんだ、お前らっ!」 せっかくの行為を中断された青山が、勢いよく立ち上がる。 「いやー、俺達もその娘と仲良くしたいなー、と思ってさ~」 続く台詞が、あまりにテンプレートだったので、俺は思わず吹き出しそうになる。 「カノジョ、怖いのかな。ブルブル震えちゃってるよ~」 いや。笑いを堪えているだけだ。 「おにーさんには用はないから、ケガしたくなかったら、有り金おいて帰ってくれていいよ」 「ふっ」 ヤンキーの挑発に、青山が髪をかき上げ、三人の前に進み出る。 「おっ? やる気かニイちゃん」 これ見よがしにポキポキと指の関節を鳴らすヤンキー達。だめだ。もう、笑いが……。 「へっ?」 「あれっ?」 笑いを堪えきれず、俯いていたので、一瞬、何が起こったのか解らなかった。 顔を上げると、青山の姿が、ない。 ヤンキー達の視線の先を追いかける。いた。 十数メートル先に、猛ダッシュで走り去ろうとしている青山を発見。 「さゆりちゃーん、あと、よろしくー!」 「えっ? よろしくって、なに……」 夜の公園のベンチに、ヤンキー三人に囲まれ、一人取り残される俺。 もう、ぽかんとした顔をするしかない、俺+ヤンキー×3。 「ぎゃははははっ!」 「あ、あいつっ、逃げやがったぜーっ!」 「はははっ、姉ちゃんも災難だったなーっ!」 「はぁ……そうね。これには落胆するしかないわ……」 けたたましく笑うヤンキー達の中で、一人どんよりと落ち込んでしまう俺。 「なあ、姉ちゃん。あんな野郎より、俺達と楽しくやろうぜ」 「ごめんなさい。私、今日は傷心なので、このまま帰らせてもらえないかしら?」 「ぎゃはは。ショウシンなのはわかるけど、今からは付き合ってもらうぜ~」 ああ、めんどくさい。 今日の青山はなかなか良かったのに、とんだチキン野郎だ。 普通の高校生であれば、ヤンキー相手にブルッちまうのも、無理はないのかもしれないが、 その分をさっ引いても、女を残して一人逃げるなど、ありえないだろう……。 「さっ、姉ちゃん、ちょっとそこの茂みまでいってみよーか」 乱暴に腕を掴まれる。こんな奴等に体に触られるなど、俺からすればとんだ不覚だ。 まあいい。1分以内に勝負をつければ、誰にも目撃はされないだろう。 「やめろっ!」 俺が立ち上がるのと同時に、少し離れたところから、男の声が上がった。 おっ、青山が改心して戻ってきたのか。それにしては、少々声が高い気がするが。 立っていたのは制服姿の、長田だった。 「そっ、その、手を、は、離せっ!」 長田。声が裏返っているぞ。足が震えているぞ。顔面が蒼白だぞ。 「あ~ん、なんだおめー」 「そっ、そのっ、汚い手を、離せと、いっ、言ってるんだっ!」 その勇敢さは買うが、長田、お前、勝算はあるのか? 俺の腕を掴んでいる一人を残して、ヤンキー二人が長田に近寄っていく。 「おぅおぅ、さっきの兄ちゃんと違って、勇敢なことでっ、よっ」 喋りながらパンチを一発。もろに食らう長田。 おいおい。そのくらい避けられるだろ……。 長田は、腹を抱えてうずくまる。いかん。いくら苦しくても、それでは反撃のしようがない。 「ぎゃはははっ! なんだこいつ、てんで弱っちいでやんのー」 あっという間にボコられていく長田。 長田……お前、後先考えないのは、勇敢とは言わないんだぞ……。 どうする。俺はあいつを助けてやることができる。 しかし、それでは長田に、俺の本性がバレてしまう。今日まで必死に演じてきたというのに。 思い出せ。ここまで来れたのは、ひとえに多恵の尽力のおかげだ。 “ヤンキーと殴り合いの喧嘩をしているところを、クラスメートに見られました” なんて、彼女に合わせる顔がない。 ぐったりした長田を残し、ヤンキー達がこちらに戻ってこようとする。 いや、一人の足が止まった。 ボロ雑巾のようになった長田が、それでも、足にしがみついているからだ。 「なんだよ、しつけーな」 ヤンキーの足が振り上げられた。 「止めろっ!」 「へっ?」 俺の口から、ドスのきいた声が上がり、ヤンキーどもはきょとんとする。 ああもう。腕を掴んでいた一人を、背負って投げ飛ばす。 地面に叩きつけられた男のうめきを背に聞きながら、バカ面を晒している二人の方に飛び出す。 スカートが邪魔で、思うようにスピードが出ない。 が、手前にいる方の男の顔は、まだ呆けたままだ。いける。楽勝だ。 男の眉間に拳を打ち込む。生憎だが、容赦をしている余裕はない。 俺は短時間で事を済ませなければならないのだ。 残り一人になった男は、ようやく事態を飲み込めたようだ。 懐に手を突っ込んでいる。凶器でも出すつもりか。 案の定、ナイフが振りかざされたが、もう遅い。俺の射程距離だ。 その場で一回転。ふわりと舞い上がるスカート。 瞬間、足が自由になる。さあ、俺のパンツを見たのだから、お前は死ね。 足を上げ、二回転目。男の顔を横からなぎ倒すように、回し蹴りを決める。 不自然な角度に首を曲げながら、泡を吹いて沈む男。 「ふう」 息を整える。この間、数十秒もかかってないはずだ。目撃者はいないだろう。 ここにいる、ボロ雑巾の一人を除いては……。 ・・・ 「つっ……こっ、ここは……?」 「あっ、気がついた? だいじょうぶ?」 「えっ、あっ、あれ?」 ここは、俺の部屋。長田はきょろきょろとあたりを見回している。 少なくとも、女の部屋でする作法ではないな。 とりあえず、容態を確認する。 「ここは私の部屋よ。我慢できないほど痛むところはない? 骨は折れてないようだけど」 「えっ? いつっ。あっ、あの、高原さん。痛いけど、我慢できないほどじゃない」 「そう。良かったわ。今日は、本当にありがとう」 「えっ? えっと、“ありがとう”って……」 「覚えてないの? ほら、私が男の人にからまれてて……」 「あっ、ああ、うん。でも」 「ええ。長田君が乱暴されていたところに、謎の正義の味方が現れて、私達を助けてくれたのよ」 「正義の味方?」 「あははっ。おかしいよねっ。でも、その人が自分でそう言ったんだから、しかたないのよ。  その人が、ばばーって、あの人たちをやっつけてくれたの」 早口になる俺。苦しいのは自分でも解るが、長田ならなんとか……。 「……やっつけたの、高原さんだよね?」 ちっ。 「今、“ちっ”って……」 この野郎。覚えていたか。 あのとき、既に意識が朦朧としていたようだから、これで騙せるかと思ったのに。 念のため、記憶を完全になくすよう、俺自ら、とどめを刺しておいたというのに。 そのせいで、完全に失神した長田を放置するわけにもいかず、 他人に見られる危険を冒してまで、タクシーを拾い、こいつを背負ってきたのだ。 まったく、世話を焼かせてくれる。 乙女のために、その5。何かをお願いするときは、満面の笑みで。 「ねぇ、長田君」 「えっ?」 「今日のこと、誰かに話したら……わかってるよね」 「はっ、はいっ!」 途中から3オクターブほど声を下げると、長田はぶるぶると震えながら返事をした。 空いている椅子に座って、ため息をつく。 「はぁ。せっかくここまで、バレずにきたんだけどな……」 「……」 長田は押し黙っている。なんだ。幻滅させてしまったか。 「悪かったな、こっちが俺の地だ」 顔を上げた長田が、おずおずと口を開いた。 「……学校では、猫かぶってたの?」 「人聞きの悪い。猫かぶっているんじゃなくて、目指しているんだ」 「……目指すって、なにを?」 「だから……その、女の子らしい女の子というか、乙女というか」 「なっ、なんで?」 「なんでって、そりゃ、お、俺だって、男の子と付き合ってみたいというか……」 後半は口籠もってしまい、聞き取れるような声ではなかったが、 長田には伝わったようで、驚いた顔をしている。 「えっ? 高原さんて、誰かと付き合ったことないんだ?」 「おっ、お前はあるのかよっ!」 「いっ、いや、ぼっ、僕もないけど……でも、高原さんは美人でかわいいのに」 「だから、それを目指してるんだって」 「よくわからないけど……女の子らしさを目指しているのなら、もう十分だと思うけど……」 「なにが十分なもんか。どこの世界にヤンキー相手に立ち回りをする乙女がいるってんだ」 「そっ、それは、僕を助けるために……」 「そうだよっ! だいたい、お前がかっこよく、あいつらを倒していれば、  俺も今頃は、“長田君、すてき♪”って、なってた筈だったんだよっ!」 「そっ、それは、ごめん……」 「まったく、いいようにボコられやがって」 「ごめん……」 すっかりしょげている長田が哀れで、視線を逸らせてから、少し慰めてみる。 「……でも、まあ、お前は無謀だったが、女のために体を張るところは、なかなか良かった」 「でも、ただ殴られただけだったし……」 「いや。男には負けるとわかっていても、戦わなければならないときがある。  それがわからん奴は、男じゃない。お前は弱いかもしれないが、男だった」 「高原さんって、女の子の世界より、男の世界の方が詳しそうだね」 「……それを言うな」 「あっ、あはは。ごめんなさい」 「まあいい。今日はもう遅いし、泊まっていけ。家に連絡はしておけよ」 「えっ。でも、それは悪いよ」 「お前、解ってないな。体を動かそうと思っても、きっと痛くて無理だぞ」 「えっ?」 長田はベッドから這い出ようとするが、苦しげに顔を歪めることしかできない。 俺は長田の体を支えて、再びベッドに寝かせてやる。 「ほらな」 「くっ……うん。ごめん、迷惑かけて」 「一晩寝れば、動けるようにはなるだろう。痛みは残るがな。とにかく、今は寝てろ」 「でも、女の子の家に泊まるなんて……」 なんだその、“不安でしょうがないです”みたいな顔は。 「別に襲ったりはしないぞ?」 「そうじゃなくてっ! 逆っ!」 「はぁ? 起き上がれもしない男を泊めて、なんの危険があるってんだ。  まぁ、たとえお前がピンピンしてても、返り討ちにする自信はあるけどな」 「えっと……それは、そうだけど」 「それに、せっかくだから、お前、ちょっと俺に付き合え」 「えっ?」 「こんな機会、めったにないしな。長田、お前今日、晩飯食ったか?」 「ううん。食べてないけど、あんまり食欲ないかも……」 俺は呼吸を整えて、自分の口調を切り替える。 「だめよ、長田君。無理にでも食べないと。ちょっと待っててね。軽く作ってくるから」 「へっ?」 せっかく乙女モードを発動してやったというのに、なんだそのリアクションは。 「だから、“男の看病をする女の子”の練習がしたいから、付き合えってんだよ」 「あっ、うん。ありがとう、高原さん」

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