「答えられないか? さすが、秘密主義だな――副官殿は」
 血が凍った。
 愕然とする間もなく、叩きつけるように貫かれる。
 快楽か、怒りか、屈辱か――クロルの口から悲鳴は洩れず、代わりに、引きちぎらんばかりに鎖が鳴った。
「悪いな、お前が盗聴器つけてないのも調べてあるんだ。そっちも俺達の事は調べてあるんだろ? 所詮は“元”って侮ったか」
 その通りだった。
 単独で諜報活動に当たる者は、申請しない限り特に装備は与えられない。
 作戦上必須と考えられた時のみ初期装備として与えられが、基本は全ての状況を自分一人で打開する事を求められる。
「チクショウッ! 殺してやる! てめ、許さなっ……クソッ、あぁ、や……ふぁあ……!」
「そう、怒るなよ……! はは、あぁ、たまんねぇ――――破壊してやる」

SOLDIER×BLACKNESS

「いぐ…や、やめこの…」
クロルは必死に抗った。この男がどれだけ知っているか不明だが口ぶりからするに全ては筒抜けているようだ。
「ほらほら、もっと抵抗してくれよじゃねぇとヤリ甲斐が――ねぇ!」
 男がクロルの腰を掴み、下から抉るように突き上げた。
「かはっ!」 
クロルの身体が仰け反り、薄い胸から汗が飛び散った。
「へへ、ほんとガキみてぇな身体してやがる…俺好みの女だ」
 男が嬉々としながらクロルの胸にむしゃぶりついた。
肌に舌を這わせ、乳首から母乳を吸うように食らいつく。
「はっ…や、やめ…あとで…あ、ああっ!」
「あとで?後なんかねぇよ、俺の顔見たんだ、俺が満足する頃にはお迎えが来る時間だぜ。」
「なっ――!?」
 クロルは男の言葉に愕然とした」
「帰ったら尋問の後はビデオ撮影だ。アジトには色々とクスリもありゃ道具もある。
変態共が開発した新種のくぐせだっているんだ。そいつらとの交尾もあるかもな?
その手のマニアにゃ高く売れるんだよなアハハッ」
「な…や、やだ…そ、ん…ぐう!」
 ジャラジャラと手錠の鎖が擦れ合う無機質な金属音が室内にこだます。
 ――――狂ってる――――
クロルは激しく突かれながら唇を噛みしめた。ミイラ取りがミイラになって、その上滅茶苦茶に犯されている。傍から見れば間抜けだろう、軍人は常に最悪の状況を想定して行動しなければならないのに……。
悔しい、悔しい、悔しくてたまらない。
涙が自然と溢れてくる。

「お、へへっ、泣いてんのかい?悔しいだろ?ええ、こんなヤツに犯されてってな!」
「だ…誰が…くふ…は…う」
「諜報の売女が純情ぶってんじゃねぇよ!何人食った?このキツマンで何人の男をくわえこんだ?」
男は絶頂が近いのか、腰の動きがよりいっそう激しくなった。クロルを組み敷き、問答無用で膣内に射精するつもりなのだろう。逃れようとするクロルに身体ごとのし掛かり、
華奢な背に手を回し、密着してきた。
「俺の顔をよぉく見ておけ、は…お前の膣内に最後に射精した人間だってな!お、おおう!だ、出すぞ!」
「くっそ……く…ちきしょ…う、ん…んく」
 男が最後に力強く突き上げてきたのと同時に身体の奥になま暖かいモノが排出された。
う…うっと男が腰を振るわせる度に、身体の再奥が熱くなっていくのがやけにはっきりと感じたのだ。
「う…く……は…はあ…良かったぜ…さぁて時間までまだあるな…今度は後ろでシテもらうか…」
 男はそういうとクロルを俯せにするとぐにゅりと尻肉を鷲掴んだ。
「後ろも開発済みなんだろ?副官殿よ」
「や…やめろ……く…やめ…」
 両手を拘束されていては抵抗する事も出来ない。下手な抵抗はこの男の加虐心を煽るだけだ。
「鍛えてるだけあって尻の締まりも最高だろうなぁ……」
 男はクロルの震える尻肉をかき分け、その菊門に肉棒を定めた。
「せいぜいよがりな。」
――――ぶちゅ…メリメリメリズブブ――――
「く…う…んんんん…!!」
メリメリメリとクロルの菊門が男の肉棒によって開かれ、クロルは口を押さえ声が漏れないように必死に耐えた。

「うぅぅ……ッ!き、きついな…さすがだぜ」
背後からクロルの薄い胸をこね回しながら男は喉を反らせて悦びの声を上げた。
左右に割開かれた尻肉の間に腰を沈め、ズブズブズブと男は腰を振り始めた。
「ほうら、よがっていいんだぜ?声出せよ!」
「あぐッ…く…ん!」
「俺が犯してやってるんだ喘げよ、このメスブタ。」
「ぐ……っや…は!」
涙を散らしながらクロルをいやいやと頭を左右に振った。尻を犯されながらも
感じている自分がどうしょうもなく情けなかった。
こんな快楽はかなぐり捨て、いっそ発狂でもしてしまえば楽になるだろうに。とクロルは本気で思った。
「…くっ…食いちぎられそうな締まりだな…いいぜ、もっとだもっと締めやがれ!」
男はクロルの背に折り重なり、首筋に舌を這わせながら乱暴に腰を叩きつけ、ピストン運動を繰り返す。
クロルの尻が震え男の腰が上下に動く度に押し殺した苦悶の声が口から漏れる。
「ははあ…すげ、きつすぎて……こ、腰が…止まン…ねぇよ!」
覆い被さった男がチュウウウッとクロルのうなじに歯を立て音を立てて吸い上げる。
そして狂ったようにピストンを繰り返し、腰を叩きつける。その度にぬめった結合部から血と走り汁の混合液が垂れ落ち、ベッドを汚した。
「ああ…い、いいぜ、出すぞ出すぞくぅ――」
「……ん…くううう…んん」
男が猛烈な勢いでクロルの尻に腰を叩きつけ、パンパンパンと音が響く中、
本能のまま腰を振る男、否、雄が吼えた。
「うおおおッ!」
ぶりゅ、ぶりゅるるるるッぼどぼどぼどぼどぉおおおお!
男がクロルに背後から覆い被さり、ふるふると震える尻肉の双丘に手を這わせ、限界まで
肉棒を埋め込んだ瞬間、男の肉棒からドロドロの白濁液が鈴口を裂く勢いで射精され、クロルの中に精液を吐き出した。射精絶頂の快感に男は喉を痙攣させ、背筋がおれるくらい仰け反らせた。
「はぁはぁは…は…う…うう…!」
「あ…ん…んんん…う…あ…」
 クロルの尻にまだ腰を密着させたまま、男は断続的に射精を続けている。
 こんな男に、こんな雄に陵辱され、感じてしまった。
 クロルは己のあさましく、愚かな身体に絶望し、顔を伏せ涙した。
 男はそんなクロルの髪を荒々しく掴み、背後からその耳に囁くように言った。
「感傷に浸ってる暇なんざねぇぜ副官殿、次は顔だ。その生意気な面に白粉で飾ってやる。」
 頬をつたう男の生暖かい舌。
「………」 
 陵辱は終わらない、この男の仲間が来るまで延々と続くのだろう。
(ヴィクター……ごめん、約束は…ま…もれ…な―――)




――――――――――


「ふざけるんじゃねぇぞ」
 昼下がりの執務室。ウィルトスの机の一部が激しい音をたて、砕けた。
 そして続く凄まじい怒声にアウラは身をすくめた。
 ウィルトスから発せられた命令に対してヴィクターが机に拳を落としたのだ。
「上層部からの命令です」
 眉ひとつ動かさず、あくまでも冷ややかな口調のウィルトスにヴィクターは掴みかかり、襟元を締め上げた。
「ヴィ、ヴィクター教官!やめて下さい!」
 アウラがヴィクターの腕に取り付くがビクともしない。
 ヴィクターは構わずウィルトスに吐息が聞こえる程顔を近づけると噛みつくように言った。
「あいつはそのクソ野郎共の命令で今までさんざんあんなコトをやらされてたんだぞ!
それを、たったの一ヶ月で捜索打ち切りだと?なんなんだそれは!」
「……上層部の命令です、クロルさんは捨てられた。」
 ウィルトスの身体が壁に叩きつけられた。血反吐が宙を舞い、床に飛び散った。
「ヴィクター教官!!」
 アウラが悲鳴のような声を上げた。
「…ぼ、僕を…殴って気が…ゲホッ…す、済むのであれば…いくらでも……どうぞ」
 ウィルトスが弱々しく声を上げた。
「黙れ。」
 ヴィクターがウィルトスの襟元を締め、身体ごと持ち上げた。
「やめて!もうやめて下さい!ヴィクター!」
 アウラがヴィクターの後ろから抱きつき、身体を震わせながら涙声で訴えた。
「アウラ、離れろ。これは命令だ!」
「そんな命令は承諾できません!このままではウィルトス少佐は死んでしまいます!」

「もといそのつもりだ」
 殺気を帯びたヴィクターの声。
「イヤです、そんなのイヤッ!…軍法会議に掛けられて…貴方まで失うなんて私は耐えられません!」
「アウラ…お前に何がわかる!?わかったような口を聞くんじゃねぇ!」
「わからないわ!ではヴィクター、貴方に私の何がわかるんですか!私の何がわかるっていうの!?」
「チッ…」
 ヴィクターは多少驚いたようにアウラを見たが、すぐにウィルトスに照準を向けた。
「やめて下さい!少佐は―――」
「とにかくこいつは許せねぇ、クロルにあんな任務担がせたのはこいつだ!こいつも同然なんだよ!
俺がここでケジメつけさせてやる!」
 ヴィクターが再び拳を振り上げた時、
「ここで…こ、殺されなくとも…近々…し、死にますよ…僕は」
 ウィルトスはヴィクターから顔を背け言った。
「なんだと?」
 ヴィクターが拳を止めたのを見て、アウラはウィルトスの言葉に続いて言った。
「捜索は本当は1週間で終わるはずでした…た、少佐が…少佐が
上層部の命令に逆らって独断で捜索を3週間も延ばしてくれたんです…」
「こ、こいつ…が?」
「でも…その命令違反で…た、少佐は東部戦線の最前線に―――」

東部戦線――― ウォルンタリア連合国が近年から併合政策を強行し、極寒の大地を舞台に
展開されている戦線である。その最前線に送り込まれるのは連合国の犯罪者や死刑囚
を中心に編成された囚人部隊で、脆弱な小国を次々と併合しているらしい。
その目覚ましい戦果の影には囚人部隊の虐殺、略奪、暴行、陵辱というおよそ筆舌しがたい事実があるが連合国内では一切報道されない。
当然、名も無い小国は結束を固め、最前線では血で血を洗う激戦が続いている。そこに
送り込まれたが最後、凍死するか戦死するしかないと言われている最悪の戦場だ。
「と、東部…戦線だと?」
「じ、上層部は…ク、クロルさんの件に関して……一切、黙する方針です。また…
情報漏洩が懸念されているので…しょう…その為にそれを担ってきた…僕も消すつもりのようです。」
 それを聞いてヴィクターはウィルトスを降ろした。
「少佐…大丈夫ですか。しっかり。」 
すぐさまアウラが駆け寄ったがウィルトスは手で制した。ヴィクターの肩がふるふると震えているからだ。
「な、何なんだよそれは!何だって…そんな…クソ、あんたはそれでいいのか!
散々利用されて、嫌な役を押しつけられて、それでポイなんて、それでいいのかよ!?」
「これが…僕の…クロルさんにできる…唯一の…事です。君達とクロルさん事は上層部には知られていません。後は…僕が全て抱え込んで―――」
「生きて帰って来い!」
「……え?」
「生きて帰って来いって言ってるんだよ!東部戦線だろうが何だろうが死ぬって決まったワケじゃねぇ!生きて帰って…それまでに…俺があいつを…クロルを…」
 ヴィクターの頬を涙が伝う。
「……クロルさんの言った通りです、君はいい教官だ。」


「……」
「ヴィクター教官…」
 自室に向かってヴィクターは重い足取りを進めた。
 『明日にはここを発ちます。引き継ぎは後日、君に辞令が下されるでしょう。副官の後任はアウラ君を指名しましたので後はよろしく御願いします』
ウィルトスはそして二人を解放し、職務に戻るようにと付け加えた。

『手が止まってますよ、少佐』
『ほーう。これがヴィクター少佐の部屋ね。想像どおり、うん、汚い』
『ふうん。中々。予想外に上手じゃん』
『ちょッ!ばか、よせ!落ち着けヴィクター!ごめん!僕が悪かった!』
『で、そのアウラの将来に関わる大事件の結末を決定付ける結論を、他人である僕に出させるわけ?』
『ち、ちち、ちが……!そんな恥ずかしいもん、飾れないから隠しといたんだろ!
それを勝手に見つけるから怒ったんだろ!返せよ僕のヴィ……』

クロルの行方は知れず、
ウィルトスの前線派遣、
アウラがクロルの後任として副官就任、
歩むたびにクロルとの思い出が一つ一つ思い出されては消えていく、
ヴィクターはそんな風に思えてならなかった

「……クロル」
無意識にヴィクターは呟いた。アウラがヴィクターの執務室のドアを開けようとしてドアの前に小包が届いてる事に気がついた。
「あ………これは?小包ですか……差し出し人は――――き、教官!」
「どうした?」
「さ、差し出し人が……」
「差し出し人が?」
「ク、クロル教官です…」
 バッと奪い取るように小包をアウラから取ると油紙を引き裂き、ヴィクターは中身を取りだした。
 中には1本のビデオテープ。
「…………」
 ヴィクターは一瞬、そのビデオを持ったまま静止したが、執務室のドアを開け、
自室のビデオデッキにそれこそ突撃銃に弾倉を装填するような勢いで
叩き込むと再生ボタンを押した。遅れてアウラが部屋に入り、鍵を閉め、カーテンを敷いた。
「………」
 再生されてすぐ様映ったのは……
―――地獄だった―――

「はァ…ん…あぎ…はゥ…」
 どこかの広い空間の簡素なベッドの上で口に枷を付けられたクロルが犯されていた。
 諜報任務で着た娼婦服のまま、胸と尻だけを剥かれ複数の男に犯され続けていた。
「が…んぐ……むぶ――んぐ、ぐうう」
髪に、顔に、首に、胸に、腹に、腰に、脚に―――――――
ありとあらゆる所に男の精液を付着させ、それでも抵抗するクロルがいた。
両手を手錠で拘束され、ベッドに繋がれたまま口に膣に尻に
男の欲望の塊を注ぎ込まれ抵抗し続けるクロル。
男達の下卑た笑い声、クロルの涙、声にならない叫び。
「ハハ……ハハハ……う、うう…ああああああああっ!!」
 ヴィクターの乾いた声が呻きそして絶叫に変わった。
 画面を殴りつけ、たたき割らなかっただけまだ理性があるのだろう。
 アウラは口を押さえ、肩を震わせながら画面から眼を反らした。
「んぶ…ぐうう…んぶ…んんんんぅ!んん!んんううううう!!」
枷を付けられたままクロルは押さえつけられ、何かを注射された。
そして口枷を外されるとクロルの叫びが直に耳を突いた。
「あああああっ!やだ!やだ!やだ!やめてえええええっ!」
そして男達が再びクロルを俯せにさせ、尻を突き出させると背後から軍で訓練される
ような大型の犬がベッドにのそりと上がってきた。
その肉棒が痛々しいほど勃起し、口からはだらだらとよだれを垂らしている。
「やだ!犬となんか!犬となんかいやぁ!ボクは!ボクは!ヴィクターああああ!」
犬がクロルに取り付き、甘えたような声を出した。そして始まる獣と人間の交尾。
「いやだ!いやだ!やめて!離して!やああ、やだあああ!!」
 ベッドが軋むほど揺れ、手錠がジャラッジャラと音を立ててクロルの自由を阻む。
 大の男達に押さえつけられ、尻を高々と突き出され犬に犯されているクロル。
 犬がよだれを垂らしながら、ビクビクと引きつると今度は反対を向き、クロルの尻と己の尻を
 ぶつけるように動く。犬の射精が始まったのだ。
「んうう!犬のが犬のがボクの中に!うぐぐ…や、いやあああああっ!」

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最終更新:2007年10月10日 00:06