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状況:不破陽太 白兵攻撃

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「(ここにクレージュさんの応援RPを貼り付けてください)」

『王』たるクレージュから声援を受けた『剣』、不破陽多は、眼前の敵を睨みすえて思う。

昔の、この国に仕える前の俺だったら、とっくに切りかかっていって、
―そして恐らくはそのまま玉砕していただろう、と。

そう、“狂剣”と呼ばれていたあのころ、俺はただひたすらに戦っていた。
自分を傷つけたもの、傷つけようとするもの、
あるいは、傷つけようとしていると思い込んだもの、その全てと。
いつ死んでもよかった。
いや、いっそ早く死にたいと思っていたのかもしれない。

―誰にも頼らず、
―誰からも頼られず。

―つまりは、そう、独りぼっちだったから。

だが、今の俺は違う。
己の能力をわきまえ、己のやるべきことをわきまえ、他者に尽くす。
その上でなお必要とあれば、自らの命をかけて戦うことにためらいを覚えない。

まさに“忠剣”…か。

少しだけ笑う。
それは自嘲に似ていたが、内に秘めた誇りが見るものに違いを悟らせる。
そんな笑みだった。

不破はただ待った。自分という剣を振るわれるべき時を。

やがて、勝機が訪れた。

地に足を取られたか、仲間の牽制に気を取られたか。
敵の動きに、ほんの一瞬の乱れ。
それに気付いたと思った時、すでに身体は駆け出していた。


―かくて、振るわれた刃は、剣の極意を体現する。

―曰く、

―刃を振るう手は綺麗に保ち。

切っ先が奔る。
刃筋には一糸の乱れも無い。

―心は何より熱く。

重い肉体を振り落としていくような感覚。
沸き立つような衝動。
無限の活力が溢れ出る。

―されど思考は冷徹に。

それでいて、戦いの高揚に全てをゆだねてはいない。
常に周囲の戦況を知覚している。
『勝利のための行動』を積み重ねる機械のように。

―ただ、使い手の意志のまま、振るわれる剣のごとく。

―是、剣我一体の境地…!

かくして、“忠剣”は振るわれた。
『王』に勝利を奉げる、ただそのために!

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