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4:設定上の文殊

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echizen

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§4 設定上の文殊


 現実世界の文殊は、その重要さ故か、ゲーム世界にも同一存在を生成しました。越前藩国が関わった生活ゲームの一部のログに、その片鱗を見る事ができます。また、藩国独自アイドレスとしての文殊(施設)もL:化されています(ただし、マイル貧乏のため未取得です)。
 この章では、設定上の文殊について説明します。ただし、設定上の文殊についてはまだまだ詳細が未定義であり、今後追加・変更があり得ますので、その点はどうぞご注意下さい。


文殊の立ち居地

 設定上の文殊についてゲーム内で利用されたケースはそれほど多くなく、次の2例しかありません。

  • 2008/01/15 函ゲーム「ICG 天領で発生したテロ事件の真相を究明する」

 このゲームにおいて、当時マイルを管理していたキノウツン旅行社と文殊のデータを照合し、天領に渡ってテロを実行した設定国民を特定する事に成功しています。設定上の文殊利用における好例と言えるでしょう。

通ったf:
f:越前の電子妖精は文殊から発生した設定になっている = 文殊は電子妖精優填の設定文書を通してアイドレス世界に設定上存在していることになる

f:「文殊は電子妖精優填の設定文書を通してアイドレス世界に設定上存在していることになる」 かつ 文殊は吏族に正式に採用されている = 全てのアイドレスの藩国に関するデータは文殊に納められている


通らなかったf:
f:全てのアイドレスの藩国に関するデータは文殊に納められている = それは天領に属する藩国についても同様である


  • 「Adventure S43は生存しているか? 」越前藩部隊が通したf:

f:「文殊登録情報の監査」という公共的理由で越前藩国の人員が共和国の藩国へ入ることへの大義名分が立ち、情報提供等に協力せざるを得ない状況である
={
 側面:越前藩国には文殊がある
 側面:文殊は帝國晩餐会で公開された時にサービスを共和国へ輸出することになっていた
 側面:黒埼さんは文殊管理者である
 側面:文殊は吏族正式採用システムである
 側面:黒埼さんは現在は吏族のアイドレスを着用している
 側面:吏族は国の垣根を越えて協力することがある
 側面:るしにゃんは今回の騒動の影響で文殊に登録されているデータが最新でない可能性がある
 側面:本隊の編成はオペレーション行為可能等の情報処理能力を持つ者、吏族、法官などの文官で構成されている

 この二つの実例は、それぞれ設定上の文殊をこのように定義していると言えます。

  • 文殊にはNWの国民全て(PC・設定国民問わず)の情報が記録されている。
  • 文殊の立場は吏族に準じ、政治的中立の立場を取る。

文殊のL:


 このような実例を踏まえ、越前藩国では以前あった独自アイドレス審査の際、以下のようなL:を提出した事があります。(http://farem.s101.xrea.com/idresswikibbs/wforum.cgi?no=369&reno=274&oya=140&mode=msgview


L: 文殊= {
 f:名称 = 文殊(施設)
 f:要点 = 林立するサーバー、LEDの星々、物陰に電子妖精
 f:周辺環境 = 薄暗い部屋
 f:評価 = なし
 f:特殊 = {
  *文殊(施設)の施設カテゴリ = 藩国独自施設として扱う。
  *文殊(施設)の管理人 = 黒埼紘が担う。
  *文殊(施設)はテラ領域に居住する全ての国民の情報を格納する。
  *文殊(施設)はテラ領域に存在する全ての藩国の情報を格納する。
  *文殊(施設)からは吏族、藩王資格級に応じて情報を引き出すことが出来る。
  *文殊(施設)は公的施設として扱い、帝國・共和国の区別無く利用することが出来る。
 }
 f:→次のアイドレス =文殊管理者(特別職業),天領の文殊バックアップセンター(施設),ゼロワンソング(絶技),セキュリティクリアランス(技術)

芝村さんからの返答:
「500(ただ、半額補助してもいい)」


 越前藩においては、「いずれ取ろう」という話こそあるものの、なかなかこれだけのマイルを貯められず、延び延びとなっているのが現状です。
 それはさておき。この定義から、設定上の文殊が「超国家的な戸籍データベース」として利用できることがわかるでしょう。

文殊憲章-文殊の義務

 とはいえ、「超国家的な戸籍データベース」とは、考えてみるとかなり奇妙な存在です。
 戸籍は、その国の内政の基本です。これを他の国に委託管理するというのは、外交的な懸念などを考えると不自然にすら見えます。
 こういった「設定上の文殊における法的な立ち居地」について不明確なまま利用しようとして失敗したのが、大法官立法による「情報環境保全法案」でした。この法案の作成には私も協力したのですが、その後イベント掲示板での議論で多くの問題点を指摘され、廃案となったいきさつがあります。文殊はより公平で公正で、かつ「出しゃばらない」事が求められるのです。
 この時の議論を踏まえ、ごく最近の話ではありますが「文殊憲章」なるものを制定し、越前藩国の政策として提出しました。

 「文殊憲章」(http://www27.atwiki.jp/echizen/pages/381.html)は、いわば文殊における憲法です。ルール的には越前藩の法律の一つで、文殊に関する他のどの諸則に優先して守るべきルールとして、文殊の運用者に下記の義務の遵守を求めています。

第1条(政治的中立)
 文殊を運用する組織は吏族の立場に準じ、政治的中立を守らねばならない。

第2条(ユニバーサルサービスとしての提供)
 文殊のサービスはNWの全藩国にあまねく公平に、適切な費用で、安定的に提供されねばならず、その為の努力を怠ってはならない。

第3条(プライバシー・機密の保持)
 文殊が扱う情報は、その情報の属する藩国が一切の権利を持つものとする。よって文殊は各国の望む範囲とやり方について契約を結び、それを守らねばならない。

第4条(管理対象国家の主権に対する不可侵)
 文殊は扱う情報について、国家の機密と個人のプライバシーを尊重し、みだりにこれを破ってはならない。ただし、これらが公共の利益、および該当各国の主権と衝突する場合はその限りでない。

第5条(データの保全)
 文殊はその扱う情報が消失・改竄されぬよう、最大限の努力を払わねばならない。

第6条(管理上における第7世界人・設定国民間の平等)
 文殊は情報管理とサービス提供において、第7世界人とNW民を平等に扱わねばならない。

 これらの義務が果たす目的のうち、重要なのは次の2点です。
  • 「文殊を政争・外交の道具としない」
  • 「サービス維持とデータの管理に手を抜かせない」

 こうでなければ、安心して文殊を使ってもらえませんからね。


文殊のセキュリティリスク


 文殊が守るべき義務は、文殊憲章によって定義されました。義務の中には「プライバシー・機密の保持」と「データの保全」が含まれています。義務ですから、これを果たすべく対策を取らねばなりません。

 では、具体的にはどんな現象が「プライバシー・機密の保持」や「データの保全」を侵害し得る脅威となるでしょうか?

 セキュリティ上の脅威を考える上で、二本の交差する軸を想定してください。
 縦軸は脅威の性格。脅威が為し遂げる影響です。データの破壊、不正な改竄、不正な閲覧、サービス拒否攻撃、制御の奪取が挙げられるでしょう。
 表の横軸は手段。ハッキングという電子的な手段を初めとして、ごく単純に越前藩国を破壊するような物理的手段が考えられますし、社会的手段(文殊の資金源を断つ・黒埼紘を越前藩から追放する等)もまた、対応すべきリスクです。
 脅威を想定する場合、これらの組み合わせで考える必要があります。文殊の脅威は情報戦だけではありません。盗難による不正な閲覧・サーバのすり替えによるデータ改ざん、設定上の吏族に対するセプテントリオン等の浸透工作なども、手段としては想定し得るのです。
 アイドレスにおいてはこれ以外にも「魔法的手段」という恐ろしいリスクが存在します。クーリンガンによる核兵器の奪取には度肝を抜かれた方も多いでしょう。

 想定すべきリスクは多く、その全てについて越前藩単独で対処するのは、正直難しいものがあります。そしてセキュリティは、費用対効果の上で考えるべきものです。守るべきものの価値が、それを脅かす脅威から守るコストに見合っているか、どうか。
 なかなか難しい問題です。しかし、手をつけられるところからでも始めなければいけません。

文殊運用規定-設定上文殊の具体的定義

 10月下旬の様々な政治的混乱に際し、越前藩国と私は諸問題と平行して、文殊に関する法整備と運用についても色々定める必要が出てきました。
 そんな中で、「とりあえず文殊の運用という範囲でできるセキュリティ対策」として打ち出したのが、「文殊運用規定」(http://www27.atwiki.jp/echizen/pages/380.html)です。
 こちらは憲章が定める「義務」に対し、文殊運用の実際を定義しています。運用ルールという形で、文殊におけるいろんなセキュリティ対策を講じているのです。
 運用規定はi言語でかなり厳密に定義していますが、分量もかなりあります。ここではポイントに絞って説明しましょう。

「f:運営の主体 = <文殊公社>が行う。
 f:文殊公社 = 越前藩国の国営企業である。 」
 民間企業じゃありませんから、倒産などのリスクは少ないです。民間企業でないため、競争原理が働かず高コスト体質になる可能性を秘めていますが、コスト削減からセキュリティ品質が貶められるよりもマシということで、このようにしています。

「f:文殊データセンターの所在地 = 文殊データセンターは越前藩の国内に設置される。
 f:文殊データセンターの機能 =文殊データセンターは、その建物内に文殊のサービスを構成する機器類を設置・運用することで、文殊のサービスを提供する。
 f:文殊データセンターの運営組織 =文殊データセンターの運営は、越前藩の国営企業である「文殊公社」が行う。」

 文殊の機能は「文殊データセンター」に集約されています。機能としては同等のものが天領の文殊バックアップセンターにもありますが、こちらは普段休止状態でほぼ情報封鎖されています。
 「文殊データセンター」は、ここでは定義していませんが、1棟のビルとして考えています。一個のビルとしてまとまっていたほうが、警備上都合が良かろうという考えです。

「f:天領の文殊バックアップセンター
 f:各国との文殊登録データの分散多重化」
 天領の文殊バックアップセンターの機能と、各国自身の持つ文殊相当データについて定義しています。これにより、万が一越前藩が滅亡、ないし文殊データセンターが破壊されても、天領のバックアップセンターがその機能を代替することができます。また、各国自身も文殊にあるデータと同等のものを持っているので、仮に越前藩と天領の両方と接続を維持できなくなっても、その国に関するデータだけは手元に確保できます。

「f:越前藩のセキュア通信技術」
 天領と各国が複製データを持つということは、それぞれが越前藩と定期的に通信し、データの照合を行う必要があります。この通信が傍受されたり、通信者の偽装によって改竄されたデータをもって正規の登録を書き換えられたりせぬよう、技術的な対抗策を取っています。短いですが、結構重要な中核技術です。

「f:文殊における変更のトレーサビリティ確保」
 文殊におけるデータの変更は、すべてその履歴が残ります。実際の戸籍もそうですし、実際の文殊でも編集履歴機能として同等の事をやっています。これを改めて設定上の文殊でも繰り返し定義しているのです。これにより、ミスないし悪意による変更があっても、後から追跡し、修正する手がかりを確保しているのです。

「f:吏族によるデータ変更
 f:運用管理要員によるデータ変更の原則禁止
 f:バックアップ媒体の保管」
 文殊公社の面々は、基本的には運用のみを行い、文殊のデータには触りません。一部の例外についても規定はありますが、それとて吏族による監督の下でのみ行われます。原則として「吏族しかデータは変更できない。」のです。

「f:バックアップ媒体の保管」
 文殊データセンター内、および天領バックアップセンター内でのバックアップ体制について定義しています。とりあえず10ターンの間履歴を残すとしていますが、必要とあればこれは延長するつもりです。(予算さえ取れれば)

「f:監査部の役割」
 監査部は、文殊公社内部による不正な改竄をチェックします。監査部には尚書省から吏族が派遣され、この仕事を遂行します。誰が派遣されるかはおそらく宰相が決めるでしょうが、監査部のトップには秘書官の一人くらい来ててもおかしくないかなと思います。


文殊運用規定が対策するリスク


 文殊運用規定が対策しているセキュリティリスクは、下記のようなものです。

  • 電子的セキュリティ:外部からの侵入・攻撃:越前藩の情報戦能力による対抗
  • 物理的セキュリティ:文殊データセンターの物理的破壊・侵入:比較的治安の良い「越前藩国中央区」への配置。地下保管庫でのバックアップ保存。天領及び各国への分散バックアップ。ICカードによる入退室管理。
  • 社会的セキュリティ:文殊運営組織への浸透・攻撃:国営企業化による倒産リスクの低減、

 文殊運用規定が対策できていないリスクについても、説明が必要でしょう。

  • 吏族自身による不正な改竄:文殊公社の管理要員による改竄は、監査部による査察と罰則、および越前藩の法律で罰せられます。しかし、文殊の外から吏族が行った改変は、それが正当か否かを判断することができません。吏族による不正な改竄については、文殊の外側において、法律・運用規定・倫理規定などを用いて定める必要があります。
考えうる対策:TLIOによる倫理規定の上奏。


  • 魔法的リスク:「夢使いが吏族や管理要員の頭からパスワードを盗み出す」とか「クーリンガンが文殊公社の社員を奴隷化して操る」などされた場合、ちょっと対策が取れません。ヘルプミー。
考えうる対策:魔法に強いACEによる警備、「拝み屋」ショップで地鎮祭(イベント)などを販売。

  • 物理的セキュリティの正面突破:文殊データセンター内の警備についても一通り定義していますが、「泥棒猫」派生アイドレスの能力を活用された場合、正直自信はありません。(バックアップ保管庫は地下なので、略奪系考古学者にはむしろ好都合な環境だったりする)
考えうる対策:越前藩国の治安修正向上、警察官アイドレス購入と犬士の配置など。

今後の予定

 設定上の文殊について、定義済みの事柄について説明してきました。ここまでの説明で、ゲーム内の文殊について具体的なイメージがつかめたでしょうか? 文殊に限らず、ある組織を定義し、それを運用する際の例としても、参考になるかもしれません。
 ただ、これらは「設定上の文殊をどう運用するか」を説明していますが、「設定上の文殊が何を扱っているか」については「NWの全ての国民の情報」「NWの全ての藩国の情報」という定義しかなく、文殊が扱う情報の範囲は未定義だったりします。
 今の文殊はマイルや所有アイテム管理もあるため、設定国民のプライバシーを殆ど握ってしまう可能性があります。これについて、プライバシー保護の政策などが必要かもしれません。一応、「文殊憲章」でプライバシー保護を挙げているため、すごく大雑把には対処しているとも言えるのですが。……というか、そんな細かいところまで気にしてもしょうがない気が。

 TLIOが設立され、芝村さんによる「内政講座」も行われたことで、アイドレスにおける「戸籍」利用の需要は今後増えることが予想されます。その中、政策や生活ゲームを通して、文殊を活用頂ければ幸いです。
 わからない事や問題点があれば、黒埼までご相談下さい。運用規定の改正や設定面での提案などで対応していきたいと思います。


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