越前藩国 Wiki

防空レーダーシステム

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

防空レーダーシステム『セヴンスター』


「宇宙より敵性飛行隊襲来。数32、速度マッハ16、成層圏上端高度50kmを飛行中。目的は偵察と推測」

 この情報を入手した越前藩国ではただちに対応を始めた。具体的にはレーダーシステムの構築とそれを運用するための指揮所建設である。幸か不幸か直前のターンに100億わんわんという大金を稼いでいたこの国は、各国救済基金とリンクゲート開設基金に多額の出資をしながらも、レーダー&指揮所を購入する程度の資金は残っていたのだ。藩国民は摂政黒埼の自宅方向に感謝の踊りを捧げながら作業を開始した。

イワヤト山内部に設置された情報処理特化型指揮所
(作:鴻屋心太)

 踊りはさておき、防空施設である。まず、指揮所にはイワヤト山内部に設置された観測ドームを改造して用いる事が決定された。このドームは火山観測所として設立された経緯から防御力が高く、緊急時の警報発令システムと避難用の通路が存在しているため、転用は容易であった。
 指揮所内部には夢見行為を補助するため、専用の瞑想室が設置されている。ここに交代で入った妖精軌道(東国人+犬妖精+ドラッカー+ドラッグマジシャン)の夢見行為によって、敵進路と目標の予測を行う超早期警戒システムを構築しているのだ。なお、このデータはレーダーシステムにより収集された地形・天文などのデータと相互比較して双方の精度を高めるのにも使用されている。
情報処理用のコンピュータには惜しげもなく量子コンピュータを利用。性能上昇で小型化したものを、大型設置してさらに性能を上げるというある意味本末転倒なマシンを設置し、膨大な量の情報を速やかに処理し適切な場所へ送信することが可能となった。

 情報指揮所の放送設備は、機術士(東国人+理力使い+サイボーグ+ハッカー)の介入により、関係各国への高速情報送信を可能としている。デファクト・スタンダード(業界標準)のプロトコルを使用することにより、多くの藩国の対空攻撃兵器との連動も容易に可能である。
そのほかの特色としては自動画像&音声変換機構により、ナショナルネットに接続不可能なものでも閲覧が可能な状態にして送信可能な事である。

イワヤト山山頂付近にある防空レーダー施設
(作:鴻屋心太)

次に、レーダーシステムであるが、そもそもレーダーとセンサーは越前藩国のお家芸である。
というか、そういったものを設置することに、ある意味偏執的な国である。
地上センサーならば50~100mにひとつは確実に設置されているし、海は海で深海レーダー施設や調査ブイが設置されている。
そして空はというと……無論、こちらにもある意味で偏執的な設備が存在する。
地上・海上・海中に無数に設置された各種センサーの設置・製造・運用ノウハウを余すところなくすべてつぎ込むことで、山頂の変わりやすい天候にも鼻歌交じりで耐えられるほどの耐久性と、高性能・小型化に成功したアンテナ素子。
それを、豪華にも約6000個ほど備え付けた30メートルほどの三角柱。それが、イワヤト山・山頂付近に設置された警戒管制レーダー「ほくと」である。
亀の甲羅とも虫の複眼ともいえるこの「ほくと」は、探知距離を犠牲にして精密測定を可能にする高周波数・短波長帯域と、識別能力に劣るものの広範囲の探知を行える低周波数・長波長帯域の二種類を使い分け、半径にして1500キロメートルを超えるという探索範囲を獲得している。
無論、それだけの大規模なレーダーである。消費電力も馬鹿にはならないが、そこは越前藩国の更なるお家芸・温度差発電施設を多重設置することで解決させた。
2000メートルを超える火山の山頂という立地条件は、建設においても大きな壁として立ちはだかった。しかし、それを押してまで設置された理由。それは、障害でもあった火山から膨大なエネルギーを取り出すことが出来る、という利点であった。
こんこんと湧き出る温泉と、清らかなる清流。この温度差を利用して行う温泉発電や、ほのかなぬくもりを持つ大地からエネルギーを取り出す地熱発電。これらは安定して電力を得られるということのほかに、火力発電等と比べ地下施設化しやすかったため、ただでさえ目立つレーダー施設の更なる巨大化を表面的には抑える結果に繋がった。

そしてもうひとつ、越前藩国の防空を支えるレーダーがある。それが、成層圏プラットフォーム「なんと」である。



成層圏プラットフォームとは比較的安価な飛行船を成層圏まで浮かべ、地上/宇宙の観察・観測・監視や無線の中継局などの情報施設として活用するものである。
そしてこの「なんと」は、地上及び宇宙への監視に特化したシステムである。
年単位での運用が可能である硬式ならではの耐久性、飛行船そのものの特性でもある低コスト、そして高積載量を生かして、バルーン上部・船首・船尾に大型のレーダーを搭載。その出力を支える大型バッテリーは船底、バルーン上部のレーダーを前後からはさむようにソーラーパネルを敷設している。
「ほくと」には劣るものの、半径1000キロメートル強という範囲をカバーするこの「なんと」だが、その出力を常時維持することは単機では難しかった。
そこで考案されたのが、同型5機体制での運用である。
通常時は2機が稼動して監視を行い、他の2機は監視の結果消耗した電力をバッテリーに蓄えるために待機。最後の1機は、通信特化船であり、稼動系2機と連携して観測結果を地上へと送信している。

以上、「ほくと」及び「なんと」を連携させたものが越前藩国防空レーダーシステム「セヴンスター」である。


(文:不破陽多、セントラル越前)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー