「星を喰った男」について
…これは一体なぜなのか?という問題である。
809 :無名草子さん :2008/12/13(土) 01:48:26
Wikipedia の記述、ひどいわこれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%e5%94%90%e6%b2%a2%e4%bf%8a%e4%b8%80
>潮の伝記『星を喰った男』は、潮の喋り下ろしを唐沢が聞き書きし、クレジットには
>潮の横に唐沢が「編・構成」として名を連ねている(文庫化の際にクレジットは「編著」
>として唐沢俊一のみに統一)。
「潮の喋り下ろしを唐沢が聞き書き」って、まるで潮氏は喋っただけで何も「書いて」いないかの
ような言い草。
潮氏による前書き (バンダイ、ハヤカヤの両方に収録) には、潮氏自身が苦労して「書いた」ことが
繰り返し語られている。一年かけてやっと「脱稿」できたとかも書いてある。
ハヤカワの文庫にのみ存在する唐沢の前書きにさえ、十数時間にわたるインタビューと、潮氏自身が
書いた大量のメモから、取捨選択して本にまとめたとか書いてあるのに、何コレ。
「クレジットには潮の横に唐沢が『編・構成』として名を連ねている」ってのも微妙だなあ。
バンダイのハードカバーの方は Amazon が唐沢俊一編と表記していないのもむべなるかなで、
表紙に「唐沢俊一」の文字がいっさいない。「星を喰った男」「潮 健児」ってそれだけ。
後は表紙カバーの折り返しに潮氏の写真とプロフィール、「装丁デザイン&イラストレーション
片山雅博」の文字があるだけ。確かに、奥付けには「編集・構成――唐沢俊一」とは書いてある
んだけど、装丁とか発行人とかと同列の扱いでしかないようにも見えるし。
810 :無名草子さん :2008/12/13(土) 01:51:07
>>809 続き
参考までに、国会図書館のデータはこんな感じ。
「クレジットには潮の横に唐沢が『編・構成』として名を連ねている」といえるかねえ、これ。
http://api.porta.ndl.go.jp/ndlopac/cgi-bin/ndlopac/ndl-book?kywd=94027948
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請求記号 KD655-E340
タイトル 星を喰った男
責任表示 潮健児著
出版地 東京
出版者 バンダイ
出版年 1993.7
形態 345p ; 20cm
注記 編集・構成:唐沢俊一
注記 著者の肖像あり
注記 付:出演作品年譜
ISBN 4-89189-518-7
入手条件・定価 1500円
全国書誌番号 94027948
個人著者標目 潮, 健児 (1925-) ∥ウシオ,ケンジ
個人名件名 潮, 健児 (1925-) ∥ウシオ,ケンジ
NDLC KD655
NDC(8) 778.21
本文の言語コード jpn: 日本語
書誌ID 000002306270
811 :無名草子さん :2008/12/13(土) 01:56:00
なんだ唐沢の話しぶりだとテープから原稿を起こしたみたいだけど、潮氏本人が書いたものをテキトーに並べただけなのか。
812 :無名草子さん :2008/12/13(土) 01:56:14
ちなみに、同じ国会図書館情報でのハヤカワ版の方は……「責任表示 潮健児〔述〕」が
「責任表示 唐沢俊一編著」より上にきていますわな。「個人著者標目」も、まず潮健児ありき。
http://opac.ndl.go.jp/recordid/000002531210/jpn
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書誌情報 和図書(1/1件目)
請求記号 KD655-G89
タイトル 星を喰った男 : 名脇役・潮健児が語る昭和映画史
責任表示 潮健児〔述〕
責任表示 唐沢俊一編著
出版地 東京
出版者 早川書房
出版年 1996.9
形態 366p ; 16cm
シリーズ名 ハヤカワ文庫 JA
注記 バンダイ1993年刊の増訂
注記 潮健児の肖像あり
注記 出演作品年譜:p345~366
ISBN 4-15-030563-3
入手条件・定価 620円
全国書誌番号 97015771
個人著者標目 潮, 健児 (1925-) ∥ウシオ,ケンジ
個人著者標目 唐沢, 俊一 (1958-) ∥カラサワ,シュンイチ
個人名件名 潮, 健児 (1925-) ∥ウシオ,ケンジ
813 :無名草子さん :2008/12/13(土) 02:01:43
う~む、どうも潮健児は原稿用紙に自伝を執筆してたんじゃないのか?
それとインタビューやメモから再構成して出版にこぎ着けた。
バンダイに仲介したのは唐沢なんだろうけど、バンダイの当時の編集者なら知ってるんだろうが。
確かに晩年の舞台の仕事の供述は潮健児本人しか知り得ないことが書いてある。
814 :無名草子さん :2008/12/13(土) 02:03:06
>>811
すべてテープ起こしだとしても、じゃあたとえば、『社会派くん』はバーバラ著ということでよい
のか (いいかもw) という話にはなると思うが、とにかく潮氏は、「持ち慣れないペンを取って、
思いつくままに書いたのがこの本でございます」とか、「ほとんど丸一年の時間をかけて何とか
脱稿いたしました」とか書いているのよ。
唐沢俊一いわく、「潮氏のとった膨大なメモ」のことですわな。
815 :無名草子さん :2008/12/13(土) 02:06:51
>>813
>原稿用紙に自伝を執筆してたんじゃないのか?
でしょうねえ。だって早川文庫の方の後書きに唐沢は、出版ゴロのYという男に
潮さんが騙されて、あやうく原稿をYに渡してしまうところだったとか書いて
いるもん。
最終更新:2008年12月13日 09:38