シェアワールド@霧生ヶ谷市企画部考案課

セカキュー日誌(其の9)

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タイトル:「キリコちゃんの日記帳」 

第六階層。
何度もアタックしたが、今のパーティーでは正直戦力不足を感じてしまう。先日もバードのミュウ姐さんが外れ、10以上もレベル差の開いたレンジャーのヒナコが久しぶりに合流した。雑魚には手数で勝負というわけ。
僕らはというと、六階層の入り口にある樹海磁軸にベースキャンプを張っている。いつでも町に戻れる安心感からキリコは酒飲んで怒れる野牛のステーキをたらふく食べてお昼寝中だ。
と、僕は一冊の手記を見つけた。
「キリコの日記帳☆」とある。
僕は手に取って見ても良いし、そのまま見なくても良い。
僕は手に取った……ごくり……みつかったら雷撃……。


そんなことより、ちょいと聞いてくれよ。霧生ヶ谷市とはあんま関係ないけどさ。
昨日、世界樹迷宮の第六階層行ったんです。第六階層。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで通れないんです。
で、よく見たらテリアカβなんか背負ってて、特攻野郎探検隊、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、スノードリフトが退治された如きで普段来てない第六階層来てんじゃねーよ、ボケが。
六階層だよ、六階層。
なんか森の破壊者に喧嘩売ってるし、ひきさく大爪喰らって全滅くらいそうになってる。
よーしリフレッシュ唱えちゃうぞー、とか言ってるの。男メディックが。
お前らな、アリアドネの糸やるから執政院でモンスターの属性調べて来いと。
第六階層ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
スリーパーウーズやポイズンウーズといった目に悪い色した粘菌どもの大群といつ戦闘が始まってもおかしくない。
眠るか毒に侵されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
つーか、探検隊はテラー状態だったんだが。
で、やっと戦闘が落ち着いたと思ったら男メディックが、リフレッシュ高レベルにしときゃ良かった、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、リフレッシュなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、リフレッシュ、だ。
本当にリフレッシュがいるのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
本当にいるのは攻撃力ちゃうんかと。
迷宮通の俺から言わせてもらえば今、第六階層の中での最新流行はやっぱり、
殴りメディック、これだね。
毒攻撃やテラー攻撃が来る前にヘヴィストライクで撲殺。
これが通の手口。
殴りメディックってのはソードマンを超える攻撃力を持っている。そん代わり回復魔法が皆無。これ。
で、それでf.o.eを片っ端から攻撃。これ最強。
しかしこれをやると異常系ステータスが回復しないという諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らド素人は、第五階層でずるせんと、復活したスノードリフトと戦ってなさいってこった。

……
読みました。なに、この牛丼コピペ。
嗚呼、キリコは表に出さんだけで(いや出しまくってるけどさ)、結構この膠着した状況に鬱憤が溜まってるんだと思う。全てを刈る影やスノードリフトのようにあからさまな難敵はいないが、どれもこれもいやらしい状態攻撃をしてきて、落ち着く暇もない。
キリコがアクマロの殴りメディックになりたいって意志を尊重しつつもリフレッシュを8まで速攻で上げさせていたのはキリコの的確な状況判断のおかげだろう。

さて、クエストをこなしてきたところだ。
「老いたる大富豪の花への願い」
この街に大きな庭園を持つ大富豪がいた。
多くの花を育てた男が、ただ一つ咲かす事のできなかった花を咲かせたいと言い残した。
その役目を言い付かったわけ。
朝一で第六階層に降り立ち、日当たりのいい場所を探して、預かった種を植える。土壌がいいのかすぐさま土が盛り上がり、芽が出、双葉が開き、ぐんぐんと成長するとともになにか甘い香りが漂い始めた。
それに付随するかのように複数の羽音。
軍隊バチ二匹。
この程度なら、魔法を温存して殴りだけでも勝てる。撲殺。
また軍隊バチ二匹。撲殺。
次は軍隊バチ二匹とスリーパーウーズ。どうもこの粘菌は好きになれない。色と言うか何と言うか……撲殺。
最期に軍隊バチ二匹とオオナマケモノ。
オオナマケモノには用心して、キリコが雷撃の術式とアンジェーがアームボンテージで緊縛していたが、そんなに心配することもなく、戦闘は終了。
その頃には陽が地上に届き、一輪の青い……花弁が月光の雫から作られたかのような可憐な花が咲いていた。
「これがおじいちゃんの言っていた花か」
「そうですね」
「高く売れるかな」
「いやいやいやいやいや」
「冗談だよ。アラト君もair読め」
というわけで、今も僕らは第六階層に留まっている。七階層も覗いてみたが、まだ六階層で鍛え上げようと言う話。

追記:
リフレッシュを8まで覚えたアクマロが、ATCに振りはじめたおかげでパラディンの僕とそんなに変わらないダメージを出すようになってきた。そんなパラディンの明日はどっちだ!

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