ミニ四駆競技で使われるコースには、大きく分けて2レーン・3レーン・5レーンの3種類に大別される。公認競技会規則によると、基本寸法は以下の通りに定められている。

  • コース幅:115mm(直線部分における1車線の寸法)
  • コースフェンスの高さ:50mm(路面からの寸法)
  • レーンチェンジやバンクコーナーなど、よりスムーズな走行のために部分的に幅と高さを変更することは認められます。

市販コース

2レーン

主にItem.No.69539の「ミニ四駆 オーバルホームサーキット」が該当し、本体価格9,800円で市販されている。

安く、1セットの長さ(スタートしてその地点に一度戻ってくるまで)が約10mとコンパクトである上、コース素材に軟質プラスチックを用いており、吸音性が高いため自宅など室内での使用に向いている。
コース接続方法も合わせた後、壁外側のフックにU字ピンを差し込むだけで固定でき、とってもお手軽。
反面、コース素材が柔らかいが故にコーナーリング時にフェンスがしなるため、硬い5レーンコースの練習には不向きであり、またテーブルトップが純正規格のパーツとしては販売されていないため、コースのレイアウトも限られてしまう。
またコース中央に穴が開けられており、スタビ等を引っかけてしまう場合もある。
ミニ四駆完成品2台付きのセットもあり、良くも悪くも入門用といったところ。
模型店の常設コースも後述する3レーンが主流のため、レースで使われることは少なく、小規模な私的走行会や、ギア・シャーシの走行慣らしに用いられることが多い。


  • カラーバリエーション
カラーバリエーションとして、白一色、ライトグリーンと青(+灰色)、赤と青(+灰色)、青と黄(+灰色)、黒とオレンジ、赤白青のトリコロールカラーが存在する。

以下、主なセクション。

・立体レーンチェンジ(LC)
内側/外側でマシンの走行レーンを入れ替えるためのセクション。3レーン・5レーンにも存在するが、角度等の問題から2レーンのLCが最も難しいとされる。「カタパルト」などと揶揄する人も。
コースアウト防止用に透明のフタが付属品として用意されているが、位置が悪く激突してポール等を曲げてしまう場合がある。コースアウト防止という面からは合っているが。
ちなみに進入方向が決まっており、コース面に矢印が書いてある。

・平面レーンチェンジ
マシンの走行レーンを英語のXのように平面で入れ替えるタイプ。中央の壁にリアステーを引っ掛けやすく、破損の原因になりやすい。初期の頃の2レーンコースでは主流だった他、他社製コースでもこのタイプが付属するパターンは多かった。

・ループチェンジ
上記の立体LCとは異なり、ループしながら走行レーンを入れ替えるセクション。登坂能力や速度が低いと頂上で落下するが、チューン系以上のモーターなら問題なく攻略できる場合が多い。
オーバルホームの立体LCが急すぎて汎用性がないため、2レーンを買い揃えるならループチェンジャータイプを求めたいが、生産停止品のため入手はオークションや模型店の在庫だのみと限られている。
ただしブレーキセッティングの天敵となるため、立体が主流になった現在では存在しても殆ど使われない。

・20度バンク
バンクアプローチという別売りパーツで作れる。現在は絶版。

・ウェーブ
2枚組にて販売。現在は絶版。

3レーン

主にItem.No.69506の「ミニ四駆 ジャパンカップジュニアサーキット(JCJC)」が該当し、本体価格19,800円で市販されている。基本色はグレーだが、色違いバージョンもある。
JCJCの名称の由来は、JCJCが登場した当時の公式戦が、GP大会とその各優勝者による選抜レース「年間チャンピオン戦」により日本一を決する、現行の大会体系とは異なり、「ジャパンカップ(JC)」と呼ばれる年に一度の全日本選手権大会により日本一を決していたため、そのジャパンカップから由来する名称である。

1セットの長さ(スタートしてその地点に一度戻ってくるまで)が約20mと2レーンより倍近く長く、コース素材も硬めのプラスチックを用いており、本格的なレースを行うことが可能である。
しかし、硬めとはいえコーナーリング時にフェンスが多少しなるため、より硬い5レーンコースの練習が完璧に出来るというわけではない。しかし、テーブルトップが純正規格のパーツとして用意されており、フラットから立体までバリエーションに富んだコースレイアウトが可能。
接続方法はフロア面に付けられた爪でガッチリと繋げられるが、壁面はフリーなので使っているうちに歪んできて段差が出来てしまう事も。なのでフェンスの継ぎ目をテープ(主に養生テープ)で補強している店舗が殆ど。

模型店の常設コースも3レーンが主流であり、タミヤ非公式レース(いわゆる街角レース)ではJCJCが用いられる事が多い。


  • カラーバリエーション
カラーバリエーションとしてオレンジと黒、黄と黒、赤白青のトリコロールカラーが存在する。

以下、主なセクション。

・立体レーンチェンジ(LC)
内側/外側でマシンの走行レーンを入れ替えるためのセクション。マシン速度が速いフラットレース(カツフラ)では、最大にして唯一の難所として知られ、いかに高速でコースアウトせずに攻略できるかが大きなポイントとされる。

・スロープ(テーブルトップ)
落差11センチのアップダウンセクション。別売りのItem.No.69511「スロープセクション」(本体価格8,900円)にて作ることができる。
緑色のコブ状パーツで、間にストレートセクション等を挟んだテーブルトップや、そのまま繋げてドラゴンバック代わりとして使う場合に分かれる。
なかなか見かけないが、形状はそのままで整形色が灰色(コースと同色)のものもあるようだ。
トリコロールカラー発売に合わせて赤色版が発売。
立体レースが主流になって何年も経つ昨今、意図してフラットを常設する場合を除き、基本的に設置されていると思っていい。

・ウェーブ
JCJCに標準で1枚だけ付属する。昔のJCで似たようなセクションがあったため入っているらしい。連続になると減速幅とマシンへの負荷が大きい。
立体においてはスロープとの組み合わせでかなりの難所になる場合も多い。

・バンク
別売りのバンクパーツで作れる20度のバンク。複数繋げば角度を急にすることも可能であるが、その場合接続する爪を加工する必要がある。

他にも、コースの加工や自作によって、オリジナルセクションを作っている場合もあり、模型店や集団によって個性を出そうとしているところもある。

5レーン

2012年8月に発売された5レーンコース(絶版)。レーンチェンジがバーニングブリッジタイプになっている。
素材はJCJCと同じABS樹脂であり、公式用5レーンとは異なる。定価は92,400円と破格である上、3,466mm×1,905mmと大きい。


公式5レーンセクション

タミヤの公式戦等で使われるもので、上記3種と異なりコースは非売品である。
公式戦以外では、岡山県おもちゃ王国のチャレンジカップで用いられる他、東京都の新橋TPFにて常設されているのみで、新橋TPFはコースがない日もあることから、走らせられる場所と機会は極めて少ない。

最近は、タミヤとの交渉次第では特例として貸出が行われるケースも極稀に見られるが、公式戦の日程との兼ね合い、一定以上の集客見込み、極めて高いコース運搬料など、貸出許可のハードルが非常に高いので注意が必要である。

かつて、前述したJCのために作られたコースであり、一部パーツを除いて新造は行われていないらしい。例えばドラゴンバックは製造から20年が経過するにもかかわらず、現在もメンテナンスを重ねながら当時のものが現役で使われている。

それほど長持ちする一因として、強力な硬質プラスチックや木材を用いているため耐久性に優れていることがある。コーナーリングでもほとんどしならない。
また、パーツ間のつなぎ目の精度が良くない上に逆走防止のためかわざとずらして設置することもあり、径の小さいローラーだと引っかかって減速、最悪コースアウトすることもあり得るなど、2レーン、3レーンとはコース特性が大きく異なる箇所が多く、公式専用のセッティングが必要と言われる所以となっている。

レーンチェンジ

マシンの走行レーンを入れ替えるためのセクション。
2レーン、3レーンほど攻略は難しくないとされるが、それでも高速で入る場合はかなり危険であり、それなりの対策は必要である。つなぎ目が3レーンより大きい分、挙動は不安定になりやすいのも特徴。
派生として、バンクを登りながらレーンが入れ替わるバーニングブリッジと呼ばれる5レーン独特のセクションがある。45度と60度の2種類が存在し、昨今の公式戦では45度が一般的だが、2011年スプリングGP岡山大会で60度のバーニングブリッジが登場している。
2016年ニューイヤーにて60度のライジングチェンジャーが再登場。同年ジャパンカップにて80度のバーティカルチェンジャーが登場した。

スロープセクション

5レーンのスロープはコース全体の規模が大きいのであまり高難度となる場面は多くない。
とはいえドラゴンバックと直接連結させる、スロープ上りの後がストレート1本→すぐコーナーなど、組み合わせ次第では難所となる。
有名なところだとジャパンカップ2019の富士通ポップなどが挙げられる。

地味にノーマルスロープとフラットスロープという2種類のスロープが存在し、フラットスロープの方が角度が緩くブレーキを当てにくい。

アイガースロープ

通常のスロープより高さがあり、上りも下りも難しいセクションとなっている。
上りはブレーキをしっかり効かせないとジャンプしすぎて着地後のコーナー進入までにまともに着地できない。
下りは下りで落差が大きくきれいな着地が求められるのは当然のこと、少しでも飛び降り角度が左右にずれてしまうと別レーンに行ってしまったりフェンスにぶつかって転倒したりなど、ごまかしが効きにくくなっている。
採用されているコースを走る時はいの一番にブレーキセッティングやローラー、重心調整などを意識しなければならないだろう。

ここからは歴史的背景になるが、2009年のミニ四駆シーンを代表するセクションとされ、囲い改造や提灯、サスペンションなどスロープ攻略技術の急激な発達をもたらした。
そのような技術の恐竜的進化への対抗処置として、タミヤは公式戦用に提灯や囲い改造を規制する特別レギュレーションを設定したため、囲い改造は事実上消滅することになった。(提灯は、レギュレーションに抵触しない取り付け法がすぐに開発され普及した)
2010年に入ってから、スロープ系セクションの設置率が一時的に低くなったが、4月に開催されたGWGP2010を皮切りに積極的に設置されるようになり、180度カーブや後述するデジタルカーブとの組み合わせにより、2010年・2011年は2009年時よりも難易度の高いセクションが組まれるようになった。

ナイアガラスロープ

アイガースロープよりさらに高いナイアガラスロープは、2009年末の静岡大会の練習走行で試験的に投入されて以降は投入されなかったが、2012年ジャパンカップにおいてついに投入された。
落下落差が極めて大きく、提灯やサスペンションを主とした従来のスロープ攻略技術を以てしても完走させるのは困難であったため、続く2012年オータムカップでは、落下角度を緩やかにして難易度を低下させたナイアガラスロープVer.2が新造されている。
なお、ナイアガラスロープはスロープ下りの呼称で、スロープ登りはヘルクライムと呼ばれ別セクションとして分類されている。

ヘルクライムとナイアガラスロープ自体は1989年のジャパンカップが初出だが、落下難易度の高さから当時は蓋が設けられていた。しかし蓋を撤去した上に高速化により一気に凶悪化したセクションである。

下りの恐ろしさに注目されがちだが、当然上りのヘルクライムもセッティングを間違えると飛びすぎてまともな姿勢で着地できなくなる。見た目通り上述のアイガー以上に気を使うセクションとなっている。

ドラゴンバック

コブ状のセクションで、黎明期(1980年代など)の公式大会で用いられた。しばらく見ることは無かったが、後の2010年代以降の定番セクションとして復活し、様々な組み合わせで登場している。
単体での難易度は3レーンのスロープを繋いだ疑似ドラゴンバックよりもずっと低いが、角度が緩くブレーキを効かせづらい。
その影響で着地後のコーナーで飛ぶ場合も多く、ブレーキに頼り切らない攻略も考えなければならない。

初期の頃は3連結させて用いるものを「ドラゴンバック」と呼び、単体では「ヒルクライム」と呼称されていたが、現在では単体でもドラゴンバックと呼ぶのが一般的になっている。
3連結型のドラゴンバックは、ハイパーミニモーターが用いられていた速度が現代より遥かに低い時代の産物であり、ダッシュ系モーターが解禁されている現代の速度では、極めて手強いセクションとされている。

芝生(人工芝)

コースの上に人工芝を敷いたもの。フロントブレーキを装備してスロープやドラゴンバックを攻略する小径タイヤ車が増えたため、対抗処置として09年シーズン途中から定番となった。
フロントブレーキを着地時に引っかけさせて前転させる事が主な狙い。またMS小径車のような車高が極端に低かったり、ブレーキの位置が低いマシンは大きく減速、最悪停止することもある。
前転しないためには、GUPのフロントアンダーガードが比較的有効とされるが絶対的な効果はなく、決定的な対策は未だ見つかっていないらしい。何度も走らせると、徐々にワダチができてくる特徴がある。

タミヤスタッフも芝の管理には苦労させられたらしく、2014年を最後にまともな芝セクションは出ていない。

デジタルカーブ/ウェーブセクションVer.2

その名の通り、カーブを曲面から角面にさせたセクション。
マシンのスピードを減速するだけではなく、バランスを崩してコースアウトさせる狙いを持つ。
ちなみに公式大会では、角面が多いものと少ないものの2種類が存在する。2010年の設置率は比較的低かったが、2011年以降は再び積極的かつS字式など工夫を凝らして設置されるようになった。
また、2013年ジャパンカップではウェーブがデジタルになった物が登場した。
3レーンで自作して設置したり、他社製の市販品を用意する模型店が存在する模様。

ハーフストレート

通常のストレートと比べて長さが半分のストレートセクションのこと。スロープ系セクションやドラゴンバックの直後に設置されると、着地点の長さに余裕がなくなるためか、直後のコーナーでコースアウトしやすく、難易度が向上する。

エアロトンネル2012

2012年のジャパンカップで登場したセクション。強力なブロアーで風車を回転させ、強風を起こして低速のマシンを減速させたりバランスを崩す意図がある。
第2次ブーム時代の3連タイフーンドームの改良型との触れ込みで、実際に風力は強化されていたようである。

ウォッシュボード/片側ウォッシュボード

2013年ジャパンカップにおいて、ウォッシュボードストレートとして登場。
傾斜のついた板が路面についていて、マシンが通過すると小さく跳ねる。
高さは頂点で6mmと11mmの2種類で設置場所によってはコースアウト多発の危険セクションと化す。

片側ウォッシュボードは半分になったウォッシュボードで、2013年ハイパーシャークサーキットで気まぐれウォッシュボードとして登場した。
これは片側のみが跳ねるのでマシンの挙動が乱れやすい。
これも設置場所によってはコースアウトが多発する。
実際ハイパーシャークサーキットではループチェンジャーがあったのでアンダーガードなどが使えずコースアウトするマシンが多発した。
簡単に作れるためか、レースのときに設置する店舗が多い。

フジヤマチェンジャー

2014年ジャパンカップにおいて登場した新目玉セクション。(富士山をモチーフにしてる)
頂点が地面から30cmある立体LCと思ってくれればいい。
30cmは、大体アイガースロープくらいの高さで、それで曲がりながらレーンチェンジする時点でかなり難しいセクションである。
そのため上記立体LCとは別物で、登る前の減速が不十分だとマシンがきれいな姿勢で簡単にコースアウトしてしまう。
コースアウトしたマシンの飛び姿勢から【フジヤマカタパルト】といった通称が生まれている。
あまりに難しいためか、レーサーによって専用ブレーキシステム「フジヤマブレーキ」が開発された。

メビウスチェンジャー

2015年ジャパンカップで初登場。
周回するLCと言えるセクション。途中で窪んでおり、ブレーキセッティングを誤ると止まってしまう。
フジヤマブレーキが開発され攻略法が広まったフジヤマチェンジャーに代わって登場。
フジヤマほどの難所ではなかったが透明なカラーアクリル製でインパクトがあり、ブレーキセッティングを間違えたマシンを減速させるトラップとしての効果は確かだった。

プラウドマウンテン

2015年ジャパンカップ最大の難所として登場。アイガースロープ2個で作られた巨大ドラゴンバック。
通常のドラゴンバックとは比較にならないほど飛ぶ上に2015年ジャパンカップはブレーキを強く掛けられず、直後がバンクだった事もありコースアウトするマシンが続出した。
スタート直後のプラウドマウンテンで5台まとめてコースアウトする例も。(誇張でも何でも無く、開幕2秒で1レースが終わってしまう例が多発した)

モヒカンストレート

2015年ジャパンカップで登場した、レーンの中央に突起が付いたストレートセクション。
ブレーキセッティングに制約がかかるため、上記のプラウドマウンテンでのコースアウトを誘発した。

ジ・アルプス

2016年ジャパンカップで登場。通常のアイガースロープより高い"アイガースロープEVO"と、傾斜の違う下り二段スロープ"アイガーステップ"の組み合わせ。
スピードを出しすぎるとアイガースロープで飛びすぎ、遅すぎるとアイガーステップで転倒する。
さらに直後のバーティカルチェンジャーを考えるとブレーキセッティングが限られるので、2016年JC最大の難セクションとなった。

バウンシングストレート

ミニ四駆グランプリ2017ニューイヤーにて登場。ジャンプの付いたストレートセクション。
進入方向で難易度が変わるので、開催会場ごとに異なるセッティングが必要になった。
同年のスプリング大会では2個連結したダブルバウンシングストレートも登場した。

ルーズロード

2017年ジャパンカップで登場。ストレートの中央が樽型に膨らんだセクション。
樽型に膨らんだことでレーンの幅が広くなり、壁に貼られたウォッシュボード(壁ウォッシュ)でマシンが大きくはじかれコースアウトする。

クライムチェンジャー

2017年ジャパンカップで登場。通常のバーニングチェンジャーとは逆に4つのレーンが登るレーンチェンジ。
4回登るため従来のバーニングチェンジャーに比べてブレーキの影響が大きく、バッテリーの消耗も激しい。

ロッキングストレート(ロッキングロード)

2018年ジャパンカップで登場。大会会場内ではロッキングロードと紹介されている場所も。
普通のストレートの壁に、配線モールを切って作った障害物が貼り付けられたセクション。
障害物がある箇所はコースの全幅が103mmしかなく、普段通り目一杯マシンの全幅を稼ぐと引っかかるようになっている。
デジタルカーブよりもマシンが受ける衝撃は大きく、大減速は勿論のこと、停止してしまってリタイヤ、最悪の場合マシンの破損さえ見受けられた。(そしてコースの破損まで発生した)
こんな有様なので様々な新セクションが登場している現在でもぶっちぎりで嫌われており、タミヤにとっても黒歴史として扱われているそうな。

レーサーの間で衝撃を受け流すバンパーシステムの開発を飛躍的に発達させた功績こそあるが、
逆に市販パーツのポン付けでは対処方法がほぼ無く、レーサーの格差を露骨に生み出してしまったのは明らかな問題と言える。

ライジングファントムチェンジャー

2019年ジャパンカップで登場。
アイガーのような大きめなスロープを登った後に通常より幅が広く大きいバンクを登る特殊なレーンチェンジ。
マシンのパワーやスピードを要求すると同時に、スロープ部分を登った後の着地する位置も重要とされた。
バンクの幅が広いため登っている途中に進行方向が変わりすぎて登れないパターンも発生した。

バンク部分を登れなくて坂で止まった状態は通称「セミ」と呼ばれた。

VQSマウンテン

2020年ジャパンカップで登場した、同コースの最難関セクション。
通常のスロープ上り→Vウェーブという特殊な形状のスロープ、その先にストレートを一本挟んで45度バンクという構成。
下りはスロープではなくバンクのみなので、バンクまで安定して通過できれば問題ないが、Vウェーブがかなりの曲者で、多くのマシンが姿勢を大きく崩しリタイアした。

ムササビチェンジャー

2020年ジャパンカップで登場。普通のS字型レーンチェンジを大幅にアレンジした代物で、交差している橋の中央を無くしてジャンプで飛び越えさせるように作られたセクション。
ジャンプの仕方が悪いと着地の姿勢が崩れてリタイア、そして通常のレーンチェンジ同様、姿勢を崩せば転倒してリタイアといった具合。
そして坂が緩いため、ブレーキも効かせづらい難関となっている。

カルーセルチェンジャー

2023年ジャパンカップで登場。
レーンチェンジ部分のフェンスが大きく外側に膨らんでおり、安定した進入ができないと、カルーセル=回転木馬の如くマシンがスピンしてしまう。
入り口の急カーブで露骨に姿勢を崩しに来ており、ここのぶつかり方如何で様々な姿勢の悪化を誘発させた。
「出口付近で真横になって止まる」、「Uターンして逆走」などが本当に多く、確かな攻略法を確立できたレーサーはほとんどいない。

自作コース

市販コースは一番安い2レーンでも一万円近い値段であり、ましてやレースができるような長いコースを作ろうと思ったら経済的負担がかなりのものになる。このため安く済ませたい人は安価な素材でコースを自作してコストを抑えている。
また、市販コースを使う場合でも、市販されていない公式セクションや完全なオリジナルセクションを追加するケースがある。

主な材料

段ボール箱

家具を買ったり通販を利用したりすると自然と手に入るし、スーパーマーケットでも梱包用に置いてあることが多い。
入手性は非常によいし作りやすいが、それ自体は紙であるためやはりある程度以上のマシンの速度域では強度に問題がある。

プラスチック段ボール

↑のプラスチック版。ホームセンターに行けば大きなものでも数百円で手に入るし、加工もしやすくなにより紙のダンボールよりはるかに頑丈。グルーガンと梱包用の布テープで固定すれば十分な強度を得られる。釘か押しピンを刺すとなおよし。
特にコーナー外側は大きく曲げる必要があるため仮止めの段階で刺しておいた方がしっかり作れる。
ただし段ボールの構造上特にコーナー入口のローラー接触面に穴が開く可能性があるため、テープなどで補強しておくとよし。

木材

技術のある人なら木の板を切り出して釘か木工用接着剤でフェンスを固定すれば非常に頑丈なものを作れる・・・が、値段は上記二種のように安くないどころか加工器具を考えると正規品を買った方が安いかもしれない。

3Dプリンター

最近徐々に普及しつつあるこれも当然コース制作に利用できる。家庭用タイプでもプラスチック樹脂で作れるので強度もそれなり。
ただ、サイズの小さいものを使用する場合はその分小分けにしなければならないため組み立てが面倒になる。収納という点では有利ではあるが。


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最終更新:2023年09月13日 02:32