●軽量化
以前は穴を開けて軽量化するのが半ば常套と化していたが、最近では
  • 穴の位置と間隔をきっちりとらないと回転バランスが崩れる
  • 加工時の負荷で変形する恐れがある(つまり真円が崩れる=回転バランスが崩れる)
  • 強度が下がる(路面からの衝撃を受け止めなければならないので、致命傷になる場合あり)
  • ワンウェイの場合、加工時に出来るバリの所為で作動に支障が出る恐れがある
などの理由で廃れている。正直この方法はやらないほうがいい。
現在ホイールの軽量化と言えば、幅を縮めるなどの簡単なものが多い。
前輪用の細身のホイールではあまり意味がない(あまりタイヤを細くするとルール違反)が、後輪用を使いたい場合、有効である。
わざわざ後輪用を使わずとも前輪用でいいんじゃないか、と思うかもしれないが、後輪用の方がオフセットが狭い場合が多いため、トレッドを狭くしたい場合はこの方法がとられる事も多い。


●貫通ホイール
2次ブーム以降の親父マシンなどから多く見られた改造法。年齢層の上がった現在では、一般的に広く用いられている方法である。
ホイールのシャフト穴は普通、袋小路になっているが、これを貫通させてシャフトを通してしまう。ホイールの抜け防止が主な目的だが、特に620ボールベアリングを使ったときなどのトレッド調節も兼ねる。
具体的にはまず、1.7~1.8mmのドリル(これ以上大きいと穴がスカスカになり、これ以下だと開けた穴にシャフトを通す時固すぎて、最悪ホイールが割れる)で穴を貫通させる。このとき、元のシャフト穴を傷つけては意味がないので慎重に。
そのまま本番用シャフトを綺麗に通すのは難しいので、一旦別のシャフトを通し新しく開けた部分を慣らしておく。
そして本番用のシャフトを通すのである。
当然ながら、シャフトは使用するシャーシの標準シャフトより長いものを使う必要がある。
ただし、シャフトがあまりにホイールからはみ出していると危険な上、車検で飛び出している部分を引っ込めるか何らかの保護部品を付けるよう指導される(最悪車検をはじかれる)場合もあるので注意。


●逆刺しホイール
上記貫通ホイールの発展型と言える改造。
穴を貫通させた後、本番用とは別のシャフトで慣らすまでは同じだが、シャーシに取り付けるとき本来とは逆の方向で取り付ける。
こうすることでオフセットがマイナスになり、トレッドをぐっと縮めたいときに有効である。
主に、トレッドが広くマイナスオフセットのホイールが使いやすいX系シャーシで用いられる。

最近の立体環境では、本来内側に来るホイールのフランジを外側にやる事による、着地の安定化も注目されている。
ジャンプからの斜め着地で、滑りの良いホイールフランジを先に当ててやる事で、マシンを暴れさせずに着地させる事を目的としている。
いずれの目的にせよ、ビジュアルとのトレードオフになるので、実行するならこだわりはかなぐり捨てる必要がある。


●ワンウェイホイールの精度向上
上記貫通ホイールの発展型と言える改造。
まずホイール中心にある、ドライブシャフトに直接取り付けるギヤ状部品を上記の手順で貫通させる。
次に、ホイール本体の中央部(つまりホイールをすべて組み立てたときドライブシャフトの延長上に来る部分)に上記パーツが引っかかる出っ張りもしくは穴があるので、それも穴を開けてシャフトが通るようにする。
このとき、そのままシャフトを通すなら2mmのドリルを使う(最初の貫通で使うのはもちろん1.7~1.8mm)。これだけでずいぶんブレがなくなる。
但しそのままでは、プラスチックの穴なので使っているうちに摩耗してくる。そこで、ハトメや5mmサイズ、6mmサイズの各種軸受けを入れて摩耗を防ぎ、かつよりスムーズに、より高精度になるよう改造する人が多い。ハトメの場合2.5mmの穴を、それ以外の軸受けの場合はそれらにあった穴を開ける必要があるため、精度を出すにはそれなりの経験が必要。




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最終更新:2023年02月26日 05:39