ベアリングローラーは通常のプラローラーと違い、種類によって多種多様の特性、能力を持つ。
ただ「ベアリングだから」とつけているだけでは速くなるどころか、まともに完走すらできなくなることだってある。
それぞれの能力をしっかり覚え、見極めよう。

ちなみに、ベアリングとは軸受け全般を指すが、ここで述べるものはすべて「ボールベアリング(玉軸受け)」である。


●外周部の形状や材質による違い
ベアリングローラーの要素で、最もラップタイムに影響する要素。

  • エッジの鋭いローラー
<該当するローラーの例>9mmボールベアリング、2段アルミローラー(AO版)、850ベアリング、730ベアリング(限定)、10mmボールベアリング(限定)、11mmアルミベアリングローラー パッシングタイプ(裏向きに取り付けた場合)、軽量2段アルミローラーセット(13-12mm)

ローラーのカド(エッジ)が鋭いローラーは、フェンスに食いつきマシンを抑え込む力がある。
そのため高速でコーナーやLCに侵入してもコースアウトを防いでくれる頼もしいローラー。
S字LC攻略の際はフロント、特に右前には必須といえる。

ただしコースに食いつくということは、ボールベアリングといえど少なからず抵抗が生じる。
6個全て噛むローラーにすると重たい走りになってしまう点には注意しよう。


  • エッジの鋭くないローラー
<該当するローラーの例>11mmボールベアリング、13㎜ボールベアリング、830ベアリング、2段アルミローラー(初期GUP型)、2段アルミローラー(09/06/20発売13-12mm型)、2段アルミローラー(9-8mm型)、11mmアルミベアリングローラー パッシングタイプ(順向きに取り付けた場合)、スーパーXX EVO.1付属 19mmオールアルミベアリングローラー、13mmオールアルミベアリングローラー、13㎜ボールベアリング(2012年20月再販 レイホークγ、ブラックストーカー、サンダーブーメランW10、ストラトベクター付属型)、19mmオールアルミベアリングローラー(レッド)、2段アルミテーパーローラーセット(13-12mm)

エッジが鋭くないため、鋭いローラーとは逆にフェンスにはあまり食いつかず走行する。
安定しづらい反面抵抗も少ないので、エッジの鋭いローラー以上に高速でコースを走ることができる。
逆に言うとふんばりがないのでS字LC攻略などには向かないローラー。
LCがバーニングブリッジタイプ(バンクカーブタイプ)のコースの場合、このタイプのローラーで攻めてみると良いかもしれない。
2段アルミローラー(9-8mm型)は、それほどエッジが鋭くないものの逆吊り(上下逆、つまり直径の大きいほうを上にして設置する)にすると食いつきが強くなるらしく、現在では手に入りにくくなったAO版の代価として使っているユーザーも多い。
初期型二段アルミは(金属としては)比較的やわらかい素材なので、11mmや13mmなどのスチール製ローラーよりもわずかに食いつきが強い(09年型にもいえること)
SXX Evo.1オールアルミや13mmオールアルミローラーなどは走り込むことでエッジが立ってくる と言う話も。


  • ゴムリング付きアルミベアリングローラー
<該当するローラーの例>大径アルミベアリングローラー、アルミベアリングローラーセット(ボールベアリング4個入り)、17mmアルミベアリングローラー、19mmアルミベアリングローラーなど

ゴムリング特有の食いつきの強さとボールベアリングの回転の良さ、両方を併せ持ったローラー。
アルミなので軽量。
ローラー径が大きいものが多いのも特徴(アルミベアリングローラーセット(ボールベアリング4個入り)のみキット付属のゴムリングローラーと同程度。ごめん持ってないんで正確なサイズわかりません)
スピードアップと安定化両方を得られるため、コースアウトに悩む初心者にはお勧め。

しかしボールベアリング搭載とはいえゴムリングはゴムリング。
ほかの部分でコースアウトを防げる腕を持つ中級者以降のレーサーは、最高速に達せないことを嫌ってあまり使用しない。
ウルトラ・ジェットダッシュ以上の超ハイパワーモーターを使う時か、壁面の材質が堅く食いつきにくい公式コースでリヤに1つだけ取り付けるぐらいか。
アルミ+スポーク入りというゆえの脆さがあるのも注意点。
ただし、アルミベアリングローラーセット(ボールベアリング4個入り)や二次ブーム時の大会で記念に発売されたプリント入りアルミベアリングローラー及び2010年以降に複数種発売された19mmアルミベアリングローラー(ディッシュタイプ)ではスポークがなく、ただの円盤型になっているので従来のものよりも強度が高い。
ちなみに、19mmローラーは3本スポークタイプより5本スポークタイプの方が強度は高い。これは、ただ単にスポーク数の問題だけではなく加工方法による違いもあるためである。
5本スポークタイプはシャーリング(打ち抜き)加工で作っているため加工硬化で幾分硬さが上がっているが、ワイヤー放電加工で作っている3本スポークではそれがほとんどないのである。

ちなみに、ゴムリングが標準の黒含めて5色ある(黒以外はGUP)。
他の色は現在生産停止中、というより2次ブーム時で生産が終了しているが、あちこちの店に残っているので探せば入手できる。劣化に強いのでお勧め(黒は環境にもよるが1年もたたないうちにひび割れる。しかしカラー版は2次ブームから10年以上たった現在も劣化していない)
ゴムリングの表面に樹脂混入方接着剤を塗ってあげると抵抗を大幅に減らせる。
タイヤ表面の改質については禁止されているが、ローラーに関しては禁止されていないので有効な方法といえる、かも知れない。


  • プラリング付きアルミベアリングローラー
<該当するローラー>19mmプラリング付アルミベアリングローラー、19mmプラリング付アルミベアリングローラー(ディッシュタイプ)、17mmプラリング付アルミベアリングローラー、19mm プラリング付アルミベアリングローラー(5本スポーク)

プラリングとボールベアリングによりローラー中トップクラスの抵抗の少なさ。
ローラー径が大きいことも加わり、高速で走りぬけることができる。
が、アルミ+スポーク入りゆえ強度が低く、自身のスピードも手伝い一回クラッシュしただけでダメになってしまうことも。
またクラッシュせずとも衝撃には弱いため、ウェーブなど小刻みに振られるコースには向いていない。
よって、フロントよりリヤに二段でつけるのがお勧め(フロントより衝撃が少なく、二段にすることで力も分散されるから)

…が、しかし最近公式で復活し始めたデジタルカーブで、走らせた2台が2台とも二段にしていた19mmプラリンの下段が片方歪んでいたと言う被害報告もあり、このセクションがある場合は注意(若しくは覚悟?)が必要。
これは上記のゴムリングタイプでも起こりうる。
特に17mmはスポークが細いので破損する可能性が高い。
上記のゴムリングタイプと同じく、19mmタイプは加工方法などの問題で3本スポークより5本スポークの方が強度が高い。

2011年6月25日発売の19mmプラリング付アルミベアリングローラー(ディッシュタイプ)では、穴がなくなりその分強度が高く、ゆがむ心配も少ない。


  • ハイブリッドタイプ
<該当するローラー>ゴムリング付 2段アルミローラーセット(13-12mm)

13-12mmの2段アルミローラーの上段部がゴムリング付きになっているタイプ。
下段の13mm部分は通常のエッジのゆるいタイプのアルミローラーなので、通常は抵抗が少ない状態で走行できる。
車体が傾いたときのみ、従来の支えるだけの2段ローラーと違い強い減速効果がある。
また、逆釣りにした際も従来より高い制御効果が期待できる。


●外径(直径)による違い
現在では、FRPプレートなどと組み合わせてローラーの幅を規定値の105mm近くまで広げるセッティングが主流で、そのようにしたい場合サイズによってバンパー上のセッティングを変化させる必要がある。
あわせてFRP&アルミプレート各種の項も読んでおくとわかりやすい。

  • 5mmサイズ
<該当するローラー>520ボールベアリング(MSギヤベアリング)
性能は高い(ただ当たりハズレが多いとも言われる)が直径が小さすぎるため、ローラーとして使う場合はアルミローラーの軸に使われる。
また、内径が5mmのボールベアリングと組み合わせて二重ベアリングにするユーザーも多い。

  • 6mmサイズ
<該当するローラー>620ボールベアリング
520と同じく、性能は高いが直径が小さすぎるため、ローラーとして使う場合は主に二段アルミローラーの軸に使われる。

  • 7mmサイズ
<該当するローラー>730ボールベアリング
一応、ローラーとして使える大きさだが、少々中途半端なサイズでワイドプレートとの相性が悪く、ほぼ同性能で手に入りやすい830もあるため、どちらかというと抵抗抜きの際にカウンターギヤに仕込まれるほうが多い。

  • 8mmサイズ
<該当するローラー>830ボールベアリング、850ボールベアリング
ワイドプレートとの相性はあまりよくない(一応、取り付け方次第ではかなり広げられる)が性能が高く、AOパーツで販売されているため手に入りやすいこともありよく使われる。
特にFRPプレートをネジ止めではなく接着して使う井桁では人気(自分で位置決めするため)
カウンターギヤに仕込まれることも多い。
余談になるが、850は主に金属シールタイプが出回っているが一時期ゴムシールタイプがAOで流通していた(現在のパッケージになる前のオレンジタグのころ)

  • 9mmサイズ
<該当するローラー>9mm(950)ボールベアリング、2段アルミローラー(9-8mm)
ワイドプレートとの相性が非常によく(そもそもワイド化の改造はこのローラーを使った作例が始まり)性能も高い。
通常ラインナップで手に入りやすいこともあり、初心者からヘビーユーザーまで広く使われる。尚この製品は製造時期によってエッジの処理が違うものがあり、初期の物は現在のものよりもエッジがより効いたものとなっていて、よりコースの食付きが良い物であった。

  • 9.5mmサイズ
<該当するローラー>9.5㎜ボールベアリング(フランジタイプ)(限定品)
ジャパンカップなどの公式大会で限定販売されていた特殊な形状のローラー。
特殊な形状により直径に比して軽量になり、おそらく食いつきも良い。

  • 10mmサイズ
<該当するローラー>10mm(1050)ボールベアリング(限定品)
少しコツはいるが、ワイドプレートとの相性はいい。
特に9mmベアリングの変わりにFRPワイドプレートセットと組み合わせると、殆ど105mm幅まで広げられる。

  • 11mmサイズ
<該当するローラー>11mm(1150)ボールベアリング、11mmアルミベアリングローラー パッシングタイプ
もともとラジ四駆の展開に合わせてミニ四駆に導入されたサイズのため、中途半端でワイドプレートとの相性はあまりよくない。
ラジ四駆のバンパーに取り付ければラジ四駆規定の幅まで広げられる。
9mmよりも分厚く重いこともあり、あまり使っているユーザーもおらず、9mmや13mmが売り切れている横でぽつんと残っていることも多い(そもそも置いていない所も・・・)
ダンガン用の11mmアルミベアリングローラーは取り付ける向き(裏表)によって食いつきが変わるという特性がある。
また、表側はネジ頭が引っ込むようになっている。
ちなみに、1150ベアリングはラジ四駆用として発売される前に「ミニ四駆ローラー用ボールベアリングセット(中)」という名称で限定販売されたことがある。

  • 12.5mmサイズ
<該当するローラー>12.5㎜ボールベアリング(フランジタイプ)(限定品)
ジャパンカップなどで限定販売されていた特殊な形状のローラー。
特殊な形状により直径に比して軽量になり、おそらく食いつきも良い。

  • 13mmサイズ
<該当するローラー>ローラー用13mmボールベアリング、2段アルミローラー、2段アルミベアリング、ゴムリング付 2段アルミローラー(13-12mm)、13mmオールアルミベアリングローラー
ワイドプレートとの相性が非常にいい(こちらもワイドプレート発売の前にワイド化の改造作例があったため)

13mmベアリングはボールベアリングを直接ローラーとして利用しているパーツとしては最も直径が大きいため、公式用セッティングのフロントにはもってこいだろう(特にLCがバーニングブリッジタイプの場合やデジタルカーブの時)
また、このローラーは生産時期によって厚みが2種類あり(透明シールと黒シールの2種類が存在する)黒シールは透明シールタイプに比べて1ミリほど分厚くなっているため、回転性能も劣る上に重たい。
そのため、二重ベアリングや玉減らしをやってようやく使えるような状態。
13mmボールベアリングを買う際には、透明シールタイプをおすすめする。
かつては透明シールタイプの通常販売分がタグ変更時に一時停止されて、限定品の6個セットを買わなければならなかったが、黒シールの評判が悪いからか、最近では通常販売分の透明シールタイプが再販されるようになった。
黒シールはフロントへ取り付けることにより、より安定性を狙うセッティングも可能である。
2012年10月に再版されたレイホークγとブラックストーカーには新型のものが4つ付属した。
サイズと片側の青シールは従来のタイプと変わらないものの、片側が金属シールになっているという外見的特徴がある(従来の透明シールタイプは、片側の透明シールがリテイナーを兼ねているという独特の構造だった)。
分解した人によると、内部のリテイナーはプラスチック製で、球が10個に増やされていたらしい(従来のものは8つ)。

2段アルミローラー(初期型)は標準ではベアリングが入っておらず、ボールベアリングローラーとして使いたい場合は別途用意しないといけない(ベアリング無しでも付属専用のスペーサーを使えばノーマルアルミローラーとして使えるようになっている)
また、現在使われてるAO版や09年型、9-8mmタイプと違い、丸穴ボールベアリングを使えるという違いがある。
ということは620も装着可能だが、こちらは中心部の真ちゅう製スペーサーを延長しないと回らないので注意。
延長するときは付属のものに継ぎ足すより、FRPプレートなどについてくるプラローラー用スペーサー2つを加工したほうがいい。

13mmオールアルミベアリングローラーは限定パーツでカラーバリエーションがあるのでドレスアップが可能。

  • 14mmサイズ?
<該当するローラー>アルミベアリングローラーセット(ボールベアリング4個入り)

  • 17mmサイズ
<該当するローラー>17mmアルミベアリングローラー、17mmプラリング付アルミベアリングローラー
サイズが中途半場でFRPプレートとの相性が悪く、強度が低い上にゴムリングのためにあまり使われない。
アルミローラーの中でこれだけ置いてない店舗もよく見かける。

  • 19mmサイズ
<該当するローラー>大径アルミベアリングローラー、19mmアルミベアリングローラー、スーパーXX EVO.1付属 19mmオールアルミベアリングローラー
FRP強化マウントプレートやFRPマルチ補強プレート、SX用FRPプレートなど現在主流のFRPプレートとの相性がよく、特別な改造なしでそのまま取り付けるだけでかなり規定値に近づく。

  • 19+@mmサイズ
<該当するローラー>プラリング付きアルミベアリングローラー
実を言うと19mmアルミベアリングローラーよりも若干サイズが大きく(ノギスで測ってみたところ19.20~19.25mm)
そのため上記のローラー以上にFRPプレートとの相性がいい。
ただ、スタビヘッドを使っているユーザーならば分かりやすいと思うが、摩擦のかかるプラスチックパーツの宿命として使っているうちに磨り減ってしまい、直系が変わってしまう。



●内径による違い
内側の穴のサイズによって、固定方法や利用方法が変わってくる。

  • 2mmサイズ
<該当するローラー>520及び620ボールベアリングを使っているローラー
ネジで直接固定できるが、アルミベアリングローラーなどに付属のスペーサーを一緒にセットしないと余計なところが接触し、うまく回らない。

  • 3mmサイズ
<該当するローラー>730ボールベアリング、830ボールベアリング
キットに付属している段つきビスや、FRPプレートにセットされている3mmローラー用真鍮スペーサーが利用できるが、がたつきが大きくそのままでは使えない。
その場合、アルミ可変ダウンスラスト初期型に付属したM3ワッシャーか、モーターの中の3mm穴の絶縁ワッシャーを一緒にセットしてやるといい。
まぁアルミベアリングローラーなどに付属のスペーサーを使うのが一番速く、確実なのだが・・・

  • 5mmサイズ
<該当するローラー>850ボールベアリング、9mm(950)ボールベアリング、10mm(1050)ボールベアリング、11mm(1150)ボールベアリング、ローラー用13mmボールベアリング
850ボールベアリング以外は専用のスペーサーが付属しているので、それを使えば特に問題ない。
もしない場合は、850、9mm、13mmベアリングならMSシャーシに付属の520プラベアリングを中心に二枚の6mmワッシャーで挟むようにしてやれば固定できる。
11mmや10mmは厚みがあり、その所為で520プラベアリングでは長さが足りないので、小ワッシャーを一緒にはさむなど何らかの工夫がいる

520ボールベアリングの外径と合致するため、それを利用して二重ベアリングにすることが可能。