固定式

マシンの重量バランスを整える為のウェイト。
バランスがコースに合ってないと、コースアウトの原因にもなるのでしっかりと整えよう。
TTでは前のめりになるようなら後ろに、バク転気味なら前に付ければ空中姿勢を安定させる事も出来る。
またマシン底面部に装備し低重心化を行い、より安定させる事も可能。
現在では専らマスダンパーとして使用されている。但し使用者が多いわけではない。

  • レーサーミニ四駆 セッティングウェイトセット
2g、4g、8gの3種がセットになっていて、板チョコのように折り、切り離して使う。
怪我の原因にもなるので、切り離した断面部分は付属の紙ヤスリで整えておこう。

  • マルチセッティングウェイト
2gと、上記セットにない1g、1.5g、3gの4種類がセット。
また、ネジ穴の座繰り*1部分が丸穴から6角穴に変更されているため、ウェイト表面側もナットで固定可能になった。
折って切り離して使うのは同じ。
ミニ四駆パッケージとラジ四駆パッケージ、ダンガンパッケージがあるが基本的に同じ物。
ダンガンパッケのものではメッキ仕様もある。

  • ダンガンレーサー ファイティングアーマー
六角形の錘が一種類のみのセット。
元々はダンガレーサー用のウェイト兼装甲パーツだが、ミニ四駆にもセッティングウェイトと同様に使用出来る。
ただし取り付け方が独特で、ネジを使わずプラスチックのピン(楽しい工作シリーズで簡易固定に使うものと同じ)で留めるため、ボディやシャーシに穴あけ加工をするか、ネジ止めしたい場合は何らかのスペーサーをかます必要がある。
基本的にボディへの固定を前提に設計されているが、ミニ四駆の場合ボディの固定がダンガンレーサーほど頑丈ではないので、取り付ける際はフロントのフックとボディキャッチ部の強度に注意したい。
ウェイトは後述するボールリンクマスダンパー(六角ウエイト)にも同様のモノが付属する。


可動式

動く錘によってマシンの上下挙動を押さえ安定させ、コースアウトを防ぐ物。
ブランコに乗る際、ブランコの動きを維持するために足でこぐが、あれの逆をやっていると思ってもらえばいい。
つまり、車体の振動にカウンターを当てているようなもの。
装着箇所のローラーとの区分は公式HPのレギュレーションに掲載されている。
元々はダンガンの金属製スキッドホイール(前輪)等を使い自作されていたが、MSシャーシ Evo.1で採用され、その後単品GUPとして発売された。

●丸型
  • マスダンパーセット
元はと言えば金属製のダンガンレーサー用スキッドホイール(前輪)をミニ四駆に転用したものである。
ノーマル(ITEM.15392)とヘビー(ITEM.15401)の2種が発売されていて、両方とも錘が2つ入っている。
重量はノーマルが4.7g、ヘビーが8.8g。
材質は真鍮(黄銅)。
ヘビーはミニ四駆用の物はただの真鍮だが、ダンガン用のもの(フッ素コートスキッドホイール)はフッ素加工されているので、ガンメタルになっている。
セッティングによってはバネを仕込むこともある。
ノーマル・ヘビーとも限定でシルバーとブラックがある。


  • ARシャーシ サイドマスダンパーセット ITEM.15459
半球型の錘(ボウル)と円柱型の錘(シリンダー)の二種類(計4個)に加え、サイドマスダンパ―セッティング用に特化した専用のFRPプレートが付属する。
重量は、ボウルが3.4g、シリンダーが4.2g。
どちらもネジ穴の片方に座繰りがしてあり、座繰り面を下にしておけばネジ頭が隠れるようになるので、特に提灯のようなぶら下げるタイプのセッティングの場合、従来より錘の位置が下がるので低重心になる。
また、どちらも端面が平らになっているので、下記のアジャストタイプのように複数組み合わせて使う事も可能である。

商品名にARシャーシとあるが、一緒にセットされている専用のFRPプレートがARシャーシ向けに作られているだけで、別段他のシャーシに使っても問題ない。そもそも、FRPプレートの方もいくらでも他のシャーシへ流用が効く。
FRPプレートをカーボンプレートに変更した限定版がある。


  • スリムマスダンパーセット ITEM.15501
細い樽型の錘が2種類(計4個)付属している。
重さは短い方(φ7×5.5mm)が1.5g、長い方(φ7×11.5mm)が3g。
その名の通り、他のマスダンパーに比べて非常に細身となっているため、隙間が狭い箇所への取付けが行いやすい。
限定カラーとしてシルバー、ブラックが存在する。

  • アジャスト マスダンパー (2.5g×6個)ITEM.94947
マスダンパーセットよりも小さい(と言うより薄い。重さは2.5g)サイズの錘が6つ入っている。
薄型であるため、アジャスト同士は勿論、他のマスダンパーと組み合わせて重量の微調整が容易に行える。
ただし、限定商品のため単体で入手しづらいのがネック。
一応、通常ラインナップのMAシャーシ ファーストトライパーツセット及びVZシャーシ ファーストトライパーツセットにそれぞれ4つ同梱されているため、価格に目をつぶれば入手自体は容易である。
限定カラーとしてシルバーが存在する。

●角型
  • マスダンパー スクエア
通称「穴あきチーズ」もしくは「チーズ」。6×6×32mm(ITEM.15427)と8×8×32mm(ITEM.15428)が発売されている。
重量は、前者が8.3g、後者が14.9g。
材質は上記丸型と同じだが、こちらはミニ四駆専用に設計されていて、ネジ穴同士の幅もミニ四駆の規格(FRPプレートなどのネジ穴規格)になっている。
丸型はダンガンレーサーのスキッドホイールの流用だったため、ネジ穴は2mmシャフトに対応しちょうど2mmだったが、こちらは最初からマスダンパー用として設計され動きをスムーズにするためか、ネジ穴が大きくなっている。大体直径2.5mmほど(ミニ四駆のネジは2mm)
そのため、東北ダンパーのように何かに固定して使う場合、適当に取り付けると僅かながらズレる恐れがある。
この場合、ネジ穴にスペーサーとしてハトメ金具を入れてからネジを通すときっちり固定できる。
どちらも限定版として、ブラック・シルバーがある。

  • マスダンパー スクエア ショート
上記のスクエア型の短縮タイプ。
6×6×14mm(ITEM.15515)と、8×8×14mm(ITEM.15517)の2種類が存在している。
重量は、前者が3.6g、後者が6.6g。
その名の通り、通常のスクエアタイプよりも短くなっており、これに伴い取付け用のネジ穴も2か所だけに変更されている。
後者の限定カラーにはシルバーが存在する。

  • ボールリンクマスダンパー (スクエア) ITEM.15478
下記のボールリンクマスダンパー(六角ウエイト)のスクエア版。こちらは6×6×32mmのマスダンパースクエアが付属する。FRPプレートをカーボンプレートに変更した限定版(ITEM.95387)がある。


●六角型
  • ボールリンクマスダンパー(六角ウエイト) ITEM.94976
上記のダンガンレーサー ファイティングアーマーを下記の東北式ダンパーとしてセッティングする為のセット。
ウェイトのファイティングアーマー8個とそれを切り離したときに使う紙やすりに、ガンメタリック色のボールアジャスター6個、専用のFRPプレート1枚、ピロボール4個とその他取り付け用のネジ類のセット。
ウェイトの取り付けは、ファイティングアーマーがプラスチックピンの簡易固定だったのに対し、こちらでは段付きビスに変更された。
ボールアジャスターとピロボールはMSサスペンション改造に重宝されているので、再生産を希望していたユーザーも多かった。


マスダンパーセッティング

●標準
説明書などに書いてある通りの、ミニ四駆にマスダンパーが考案された当初からの単純な取り付け方。
バンパーやFRPプレートなどの上に長いネジを立て、そこに錘を通すだけの簡単セッティング。
ネジの先端には、錘の飛び出し防止と怪我防止のカバーをかねて、スタビキャップ(主に丸型)をはめる。
ネジを曲げて斜めに動くようにするなど、アレンジを加える人もいる。
欠点として、ネジを剥き身で立てておくため、クラッシュなどで曲がることが多い。
困ったことにステンレスネジやキャップスクリューでも曲がったりする。
裏ワザとして、ネジの変わりにスタビポールやスタビポールローラーの支柱を加工して使う方法がある。
これらは、中央付近はネジ切りされていない上にネジより細くなっているので、錘の動きがスムーズになるという利点がある*2
また、ネジ切りされていない上に材質も頑丈なので、曲がりにくいという長所もある。

●吊り下げ式
  • 提灯
リヤーステーから車体中央に向かってFRPの腕(大抵2本)を伸ばし、そこへ横にFRPなどを渡しその左右に吊り下げ式で丸型マスダンパーをつけるという、通称「提灯」というセッティングが流行り、実際かなりの効果を発揮した。
錘自体は、従来と同じように支柱に沿って上下するよう取り付ける。
錘が支柱に沿って動くだけでなく、伸ばしてきたFRPプレート自体がしなって板ばねの役割をし、その分可動域が広がるので、吸収できる衝撃が標準的な取り付け方よりも大きいのである。
根元にバネを仕込み、さらにしなりを柔らかくする場合もある。
錘を車体中央に持ってくることで、ウェイトバランスも良好なのだろう。
しかし、ミニ四駆GP2009 年間チャンピオン戦 WTC大会出の発表により、2010年から公式大会のレギュレーションが1部改定され、このセッティングを施す場合はリヤーステー上に設置できなくなった。
SX以降のシャーシの場合はリヤーステーの根元(2点止め式リヤーステー設置ポイント)から腕を伸ばせばOKになる。
また、ボディへの装着でもOKだが、上記のダンガン用ファイティングアーマーと同じく、取り付ける際はフロントのフックとボディキャッチ部の強度に注意したい。
2011年からはレギュレーションがさらに変更され、タイヤの内側に通してもOKとなった。なのでタイヤの内側ならばどこからでもFRPプレートを伸ばせるようになった。
弱点として、その大きなストロークが原因で、特定の場面(ウェーブやデジタルカーブなど)で錘が高い位置に移動することで重心が上がり、コースアウトしやすくなる事がある。
同じく、ナイアガラスロープなど落差の大きなセクションでは、ストローク幅を制限しなければ提灯の制動機能が働かない(と言うより、逆に暴走状態)ので調整が必要となる。
また、FRPをボディの上に通す為にARシャーシ以外では極端にメンテナンスが面倒になる*3

  • ボディ提灯
ボディ自体を提灯のシステムに取り込んだもの。
従来の提灯では、FRPをボディの上に通す為にARシャーシ以外では極端にメンテナンスが面倒になるので、少しでも手間を省き、かつボディ自体を上下させることでそれ自体マスダンパ―にしてしまおうというセッティング。
方法はいくつかあるが、ボディの下にFRPを潜らせたり、ボディ自体をマスダンパ―ステーとして利用する場合、従来の提灯よりFRPが目立ちにくいので見栄えも良くなる*4と言う物とボディパカパカしてダサいと言う意見もあったが、低重心性も確保できる提灯セッティングとして広がって行った。

  • リヤ提灯
その名の通り、提灯を従来とは逆にリヤ方向に伸ばしたセッティング。
リヤ方向に伸ばす関係上、全長制限の関係でどうしてもFRPの長さが通常の提灯ほど延ばせず、そのぶん衝撃吸収力は劣るが、セッティングによっては後部の上下動を効果的に抑えてくれる。
学研のミニ四駆超速ガイド2013など、一部では東北式と混同されているが、厳密にいえばアジャスター(とピロボール)を使ったモノや、MSシャーシ マルチブレーキセットの部品などネジを水平に取り付けられる部品を利用するなどした、根元が縦に回転するタイプのモノを刺す。

●振り子式
通称「東北ダンパー」「東北式」。
主に角型マスダンパーが使われ、ダンガンレーサー用のパワーバーセットの部品*5を使ってセッティングする場合が多い。
従来の直線的に動くものと違い、根元のピロポールを中心に弧を描くように稼動するのが特徴。
提灯と違い、錘はポールアジャスターに固定する。
パワーバーセットは絶版品だが、ダンガン時代に作りすぎたためか未だにあちらこちらに残っている(まぁ地域にもよる)上、公式大会でも売っていたりするのでそこそこ入手しやすい。
錘はその特性上、直径の小さい角型や、もしくは固定式のセッティングウェイトをFRPを解して取り付ける場合が多い。
弱点として、パワーバーとピロポールの稼動角度に縛られるので、ウェイトの動ける範囲が標準的な取り付け方よりも狭くなる。
また、ウェイトが重くなればなるほど、落下距離が長くなって動きが激しくなればなるほどパワーバーが外れやすくなるという弱点もある。この場合、接続部を3箇所に増やすなどすればある程度改善できる。
パワーバー以外に、MSシャーシ マルチブレーキセットの部品などネジを水平に取り付けられる部品を組み合わせ、根元が縦に回転するタイプの同じような(振り子のような)動きをするマスダンは、ひっくるめて東北式と呼ばれる。
上記のボールリンクマスダンパー(六角ウエイト)も同じ方式のGUPである。
学研のミニ四駆超速ガイド2013など、一部ではリヤ提灯と混同されているが、厳密にいえばアジャスターなどに錘を固定してしまう、アジャスター自体はほとんどしならず根元の稼働で全て衝撃を吸収する、フロントに取り付ける場合も多いなどの違いがあり別物である。




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最終更新:2023年02月12日 17:41

*1 ネジの頭が飛び出さないように、周囲より一段下げておく事、もしくはその加工

*2 ただし動吸振器の場合、スムーズに動けばいいというわけでもなかったりするが

*3 提灯の根元はネジ止めする場合がほとんどなので、ボディを外そうと思ったら一々ネジの付け外しを行わなければならない

*4 但し、当然ながらユーザーの工作レベルとセンスにもよる

*5 黄色いボールアジャスターと言うプラスチックパーツと、先が球状になっているピロボールと呼ばれるボルト