MKDELTA

MKDELTAはアメリカ国外の事情を知らない非自主的な被験者に

リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)を密かに使用する、中央情報局推進の物議を釀した秘密 計画である。

同様に国内で進められたMKULTRAとともに、計画の狙いは国内外の敵に対して有効なマイ ンドコントロールと尋問技術の開発にあった。

MKDELTA計画についてはほとんど知られていないため、計画や使用された手段の全貌を再 現することは不可能に近い。しかしながら、調査当局はLSDや他の生化学的薬品が尋問、 強要、またはCIAやアメリカにとって有益な計画的スパイ能力剥奪の支援に使われた可能 性が高いと考えている。

2009年、この計画が1951年にフランス、ボン•サン•テスプリの疑いも抱かない村で行わ れたエアロゾル型LSD発射装置の野外喷霧実験と結びついた。CIA主導で行われた野外実験 では、LSDの噴霧が村の食料や必需品を汚染したと言われている。この出来事により32人 が精神を病んで施設に入り、7人が死亡した。

MKDELTAの実施期間は、1950年代からMKULTRAおよび関連計画がCIAにより正式に中止され た1973年までと考えられている。