芥辺境藩国@wiki

武術大会SS

最終更新:

takanashi

- view
メンバー限定 登録/ログイン
連載名 芥藩国武術大会



武術大会の発端 投稿者 常世知行@紫海赤雲

歩露 「それでは、第一回芥藩国、武術大会を始めます!!」

審判役+司会役の歩露の言葉がマイクを通し会場内に響き渡る。

常世 「何で、こんなことになったんだろ?」

常世は苦笑しながら事の始まりを思い返す。
修正キー 1234

それは、ある一言から始まる。

ゲドー 「そういえば、うちの藩国って誰が一番強いんですかね?」

その言葉を聞いて双海がかえす。

双海 「逢真摂政じゃないですか?」
逢真 「……俺?……まあ、藩国内じゃ弱くはないと思うが……。」
ゲドー 「やっぱり、そうなんですかね?」
逢真 「しかし、一番かと聞かれるとどうだろう? 荒川藩王も弱くはないし。」
荒川 「俺は……マジバトルしたら、逢真には敵わないと思うが……。」

ちなみに、ここは政務室、四人は仕事をしている。
少し前までは色々と忙しかったのだが、急ぎの仕事が今は無く、自分達の
ペースで各自の仕事をしていた。
ちょうどそこに、新任の吏族、小鳥遊が入ってくる。

小鳥遊 「失礼し……どうされたんっスか、皆さん?」
ゲドー 「ああ、小鳥遊さん良いところに。」
小鳥遊 「はい?」
ゲドー 「小鳥遊さんは藩国内で誰が一番強いと思う?」
小鳥遊 「えーと、逢真さんが強いというのは聞いたことがあるっス。」
双海 「ほらね、逢真さんでしょ。」

その言葉を聞いて荒川藩王が考え込む。
それに気付き、逢真が荒川に問いかける。

逢真 「藩王、どうしました?」
荒川 「……そうだな、やってみるか……。(にやり)」
逢真 「……藩王?」

荒川の言葉は逢真に対する言葉ではなく
独り言のようだった。

荒川 「よし!」
双海 「どうしました?藩王。」
荒川 「藩国内で武術大会を行う!」
逢真 「……いきなり何を言い出すんですか?」
双海 「そうですよ、それに資金とか、場所とか色々問題がありますよ?」

逢真と双海は難色を示す……が、

ゲドー 「……いいですね、それ!!」

ゲドーは楽しそうに賛成する、それに

小鳥遊 「自分も、興味あるっス、それは。」

小鳥遊がゲドーの言葉に賛成の色を示す。

荒川 「よし、賛成3、反対2、多数決という数の暴力の名の下
武術大会を開催する!!」

荒川はのりのりで宣言する。
そして、

逢真 「はあ……。」
双海 「はあ……。」

逢真と双海は溜め息をつく。

荒川 「ちなみに、逢真と小鳥遊君は強制参加だからね。」
逢真 「チョット、本気で……。」
小鳥遊 「……ええーーーーーーー!!」

逢真の反論は、小鳥遊の言葉に遮られる。

小鳥遊 「ちょ、ちょっと待ってくださいっス、俺、弱いですよ、とても!」
荒川 「小鳥遊君は、藩国に来てまだ間もないから顔見せのつもりでお願いね。」
逢真 「……では、私は?」
荒川 「藩国で最強と噂されているからな、逢真と戦いたい人もいるだろうし。」

荒川はそう言うと、逢真の耳元で囁く。

荒川 「先の仕事の憂さ晴らしのつもりでいいから。」

逢真にだけ聞こえるように言葉を続けた。

逢真 「はあ……。」

逢真は相槌をうちつつ

逢真 (まあ、いいか)

と考えていた。



それから二週間が経ち、武術大会当日、
場所は、藩国近くの古墳の近くにあった、闘技場のような場所。
参加者は全員で七人。
逢真、磐上、大車座、松林、常世、八岐、小鳥遊
審判役は歩露がやることになった。
歩露も参加者として出たかったがようだが、「得物は?」と聞いたら

歩露 「俺はパイロットだから、I=Dです。」

と本気言っていたので(その話を聞いた荒川は爆笑した)
審判役を押し付けられた。
歩露はしぶしぶ引き受けたが

歩露 「俺は何もおかしなことは言ってない!!」

と最後まで言っていた。

ちなみに、組み合わせは

Aグループ 逢真対常世
大車座対磐上。

Bグループ 松林対八岐
シード、小鳥遊となった。

シードをとった小鳥遊は、

小鳥遊 「な、何で俺がシードなんっスか!?」

と言っていたが抽選の結果なので他の参加者は
気にしなかったりする。

そして、大会の火蓋が切って落とされる。
目安箱バナー