芥辺境藩国@wiki

制服イベントに関連してフライング学校生活・ゲドーさん編

最終更新:

takanashi

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調子に乗ってゲドーさん編も書いてみました。
しかし若干ネタ切れな上に文章のつくりが何か変・・・・
そしてゲドーさんが変な人になっているのとアンジュが若干凶暴気味などなど、問題が山積みのような気がします(汗

気に入らない点などがあったら遠慮なく言ってください

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「藩国は今日も平和」ゲドーの場合

仮想現実に学校を作りそこへ通学する。
このシステムの完成をだれよりも喜んだのはゲドーだ。
彼には男身一つで養っている少女が一人おり名前をアンジュという。
彼女は外に出る事におびえ外出を嫌う、世間一般に言えばひきこもりだった。
ゲドーは常々彼女に外を見せてあげたいと思っていた、青い海を、緑の森を。
しかし彼女の行動範囲は宮殿の周辺がいい所でありそれ以上は進めない。
これでは友人もロクに作れないだろうし、あまり考えたくないがこのままでは恋愛も難しいだろう。
かといって強引に外に出すわけにもいかずゲドーは密かに悩み続けていた。
そんな時、「聖辺境芥学園」システムの完成が彼の耳に入った。
仮想の世界ならばアンジュも歩けるかもしれない、そうすれば海も森も作り物だが見られる。
何よりそこで友人を見つければ現実でのひきこもりも治るかもしれない。
そう思い彼はアンジュをシュミレータールームへと連れて来た。

それから一週間。

アンジュの机の周りには数人の少女があつまり楽しそうに雑談を交わしていた。
もちろんアンジュもその会話に加わり笑顔を浮かべている。
それを見てゲドーの顔はゆるみっぱなしだった。
「仏頂面もかわいいけど、やっぱ笑顔のアンジュは最高だ・・・」
溺愛するアンジュの笑顔を眺め続けるゲドー、おそらくそれだけで2時間は過ごせるだろう。
だが彼にとって最も嬉しかったのは彼女の話相手が増えた事だ。
その分彼との会話時間は減ったがそれでもよかった、彼女の幸せこそ彼にとっての一番の幸せなのだから。

そのさらに一週間後。

アンジュの机の周りにはさらに人が増えた、それは喜ばしい事だ。
だがゲドーの顔は険しい。
「アンジュちゃんって肌綺麗だよね。」
「ねぇねぇアンジュちゃん何処か行きたい所とかない?」
「アンジュちゃん、よかったら俺とお昼ご飯食べない?」
その原因は彼女の周りに集まりだした男子に原因がある。
あまり外に出なかったためアンジュの肌は透き通るように白く、また緊張のためか言葉遣いも控えめ。
それが彼らにはまるで貴族のお嬢様のように写るのだった。
ゲドーにとってアンジュに友達が増えるのは良いことだ、だが悪い虫が付くのは絶対に阻止しなければならない。
「そうだ!!俺水族館のチケット2枚持ってるんだけど良かったら・・・・・」
張り切ってチケットを差し出す笑顔の男子生徒Aしかし次の瞬間その笑顔が崩れる。
「・・・と・・・友達でも誘って遊びに行ってきたらどうかな?」
その視線の先にはゲドー、その表情は修羅のごとく厳しい。
あえなく男子生徒はプレッシャーに負けるとアンジュにチケットを2枚渡し立ち去った。
しばしチケットを見つめるアンジュ、そして何かを思いつくとそのまま教室を出て行った。
(まさか誰か誘いに行くつもりなのか!!そうなのかアンジュ!?)
あわてて隠れていたダンボールから脱出し、ゲドーはアンジュの後を追いかけていった。

息を切らしやっとの事でアンジュを見つけたゲドーは愕然とした。
(あ・・・アンジュ、そいつは危険だ!!今すぐ離れるんだ!!)
そこには摂政の逢真がアンジュと何か話していた、ゲドーは柱に隠れているため会話までは聞こえない。
だが逢真といえば女泣かせとして藩国に名を轟かせている、きっと今もアンジュを口説いているに違いない・・・
そしてチケットを取り出すアンジュ、それを逢真に見せた。
(アンジューーーーーー!!)
が・・・逢真と一言二言話すと頭を下げそのまま歩いていってしまった。
一安心、だがまだ油断は出来ない、ゲドーはさらに尾行を続けた。

しばらく廊下を歩き続ける、やがてその足がとまりアンジュは辺りを探し始めた、誰かを探しているのか?
やがてある人物を見つけるとそのそばへ駆け寄る、そこには藩国員の磐上が立っていた。
(アンジュ!!そいつは別の意味で危険だ!!)
またしても何か話しているようだが距離の関係で何も聞こえない。
しかし磐上といえば天性の方向音痴で有名な男だ、そんな奴と外出したら何処に遭難したっておかしくない。
(磐上が帰ってこないのはどうでもいい、だがアンジュが帰ってこなかったら俺は・・・俺は・・・)
それにバカとはいえ磐上も男だ、あの眠そうな瞳の奥にどんな悪意が潜んでいるかわかったものではない。
ゲドーの願いもむなしくチケットを見せるアンジュ、ゲドー再び心の中で絶叫。
だがまたしても磐上に頭をさげるとそのまま何処かへ行ってしまった。

しばらく尾行を続けると今度はゲドーたちの教室へ着いた。
教室へ入っていくアンジュ、ゲドーは小窓から中の様子を伺う事にした。
教室の中にはクラス最年少の霧原がいた、年少同士気が合うのかアンジュと楽しそうに話している。
(まつんだ・・・そいつは・・・・・いや・・・待てよ。)
楽しそうに話す二人をみてゲドーはふと思いなおす。
(これは俺が口を出す問題なんだろうか?霧原はしっかりした奴だし年齢的にもアンジュと丁度いい・・・)
沈黙するゲドー、そして少し寂しそうに笑うとそのままその場を立ち去った。
その背中は悲しみと寂しさを無言で語っている。
(アンジュはもう、一人で歩き出す時期なのかもしれないな・・・・)


「うおぉぉぉぉぉぉーーーーー!!アンジューーーー!!」
さっきのかっこよさは何処へやら、すっかり弱気になったゲドーは屋上で泣きに泣きまくっていた。
アンジュと過ごして来た日々がまるで走馬灯のように頭の中を通り過ぎる、このままでは夕日に叫びかねない。
すると突然ゲドーの服が引っ張られる、気が付かないゲドー、今度は背中を叩かれる、気が付かないゲドー。
最終的に思いっきりドロップキックを食らってようやく気が付いたゲドー後ろを振り向くとそこにアンジュがいた。
「アンジュ・・・・」
「はぁ・・やっと見つけた、誰に聞いても知らないって言うから・・・ってかこんなとこで何やってるの?」
現状を上手く把握できないゲドー、アンジュは霧原とデートに行ったのでは無いのか?
とりあえず涙を拭き鼻水をすする、こんな情けない顔をアンジュに見せるわけにはいかない。
「まぁいいや、ちょっとお願いがあるんだけど・・・・」
ポケットを探るアンジュそしてイルカがプリントされたチケットを突き出した。
「ココ連れてって、結構遠い所にあるから車じゃないと行けなさそうなの。」
呆然とチケットを眺めるゲドー、再び瞳に涙が溜まる。
やがて歓喜に身を震わせた後「アンジューーーー!!」とか叫びながら抱きついた。
蹴られるゲドー、しかしその瞬間も彼は幸せで一杯だった。

教訓 はやとちりは止めましょう
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