芥辺境藩国@wiki

スーパー逢真大戦ss・5

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takanashi

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ゲドーは、森の中を歩いていた。

ゲドー「こっちに、人の気配を感じたんだが……」

と歩いていく。
そして、アンジュを発見する。

ゲドー「ああ、アンジュ、ここに……」

言いかけて、状況がおかしいと判断する。
アンジュが地面に座っている。アンジュの前に見たことの無いサイボーグが居る。
そして、アンジュの近くにくないのような物が刺さっている。

ユイリ「やはり、貴方の仲間でしたか、アンジュ」
アンジュ「あ……、あ……」

アンジュは答えられない。
恐怖で身体が、頭が反応出来ていない。

ゲドー「……何をしたんですか?」
ユイリ「特に何も。脅しはしましたが」
ゲドー「脅し……?」
ユイリ「はい」

その一言で、ゲドーは切れる。

ゲドー「アンジュから離れろー!!」

ユイリに向かって、走りながら、その顔面を狙う。

ユイリ「人物照合。ゲドー。藩国の摂政ですか。
    しかし、体術はそこそこ。
    逢真ほどでなければ、私には……」

と、分析していたユイリに情報以上の速度で近づき、攻撃を繰り出すゲドー。
ユイリは顔面に来る拳を腕を顔の前でクロスさせ、何とかガードする。
が、威力は殺しきれず、後方に吹き飛ぶ。

ゲドー「アンジュをいじめる奴は許さないぞ!」
ユイリ「……なるほど……。データ以上の力ですね」
ユイリ(身体能力が格段に上昇している。
    まるで、私達と闘った時の逢真みたいに。
    ……これは、チャンス……、ですか)

ユイリには疑問があった。
何故、私達と逢真が戦った時に私達が負けたのか。
ということだ。
三対一、それに逢真の戦闘能力では私達一人の能力と大して変わらなかった。
だから、負ける要素など無かったはず。
なのに、私達は負けた。

そして、今目の前にいるゲドーは、逢真の戦闘能力より下。
なのに、私を吹き飛ばす程の攻撃を繰り出した。

ユイリは立ち上がり、ゲドーを視界に入れる。
ゲドーは未だにユイリに向けて敵意を見せている。
故に、挑発を試してみる。

ユイリ「怪我はしてないのに、どうしてそんなに怒っているんですか?」
ゲドー「怪我をしてる、してないの問題じゃない!
    お前が俺の大事な存在を傷つけようとしたのが許せないんだ!」
ゲドー「アンジュ、離れていてください。
    これからこのサイボーグを……破壊します!」

ゲドーの言葉でアンジュも目が覚め、

アンジュ「う、うん!」

と、アンジュが走って距離をあける。

ユイリ(アンジュは問題ないようですし、
    ここは、ゲドーに協力していただきましょう)
ゲドー「生きて帰れると思うなよ!!」
ユイリ「あなたにそれが出来ますか?」
ゲドー「出来る、出来ないじゃない!
    するんだよ! 今ここで!!」
ユイリ「お手並み拝見ですね」

ゲドーとユイリの戦いが始まった。

もう一箇所、常世のところでは、

常世「まいったな。 何処まで行ったんだろう?」
マイア「誰かをお探し?」

常世の前にマイアが現れる。

常世「……そうなんですよ、出来れば教えていただきたいのですが」
マイア「探してる人によるなー」
常世「逢真、という人物ですが」
マイア「ああ、ゴメン。無理だね」
常世「どうしてですか?」
マイア「アルマの邪魔になるから」
常世「……あなた……、いえ、あなた方、何をするつもりですか?
   俺の親友に」
マイア「逢真を親友? ……ああ、貴方が常世 知行か。
    へー、イメージと大分違うなー」
常世「俺を知ってるんですか?」
マイア「ええ、逢真から何度か聞いたから」
常世「あいつから?」
マイア「ええ、不思議にうまが合う奴だって」
常世「……それで、答えてもらってないんだが?」
マイア「何に?」
常世「逢真に何をするつもりなんだ? あんた達は」

もう一度、質問を繰り返す。
無意識に手が腰の刀にいく。
マイアは気にもせず、言い放つ。

マイア「そうね……、
    逢真の暗殺……」

瞬間、常世は抜刀してマイアに切りかかる。
マイアは常世の一撃を避けながら続ける。

マイア「って、言いたいとこだけど、
    もう、どうでも良くなっててねー」
常世「……は?」
マイア「いえね、最初は確かにそうだったんだけど、
    私は今の状況の方が楽しくなってるし」
常世「……」
マイア「ユイリももう殺す気なんか無いみたいだし」
常世「では、さっき言っていた『アルマの邪魔になるから』
   という言葉は?」
マイア「ああ、アルマはねー……『殺す殺す』言ってるけど、
    殺せないと思うなー……」
常世「何故そう思うんですか?」
マイア「だって、逢真の事が好きみたいだし」
常世「……へ?」
マイア「だって、あの子素直じゃないし、
    一種のコミュニケーションとも言えるし」
常世「……ああ、そういう事ですか」
マイア「解ってくれる?」
常世「ええ、似たような子を知ってるので」
マイア「そうなの? 気が合いそうね」
常世「そうですね」

常世は刀を鞘に戻す。

マイア「そういえば、名前をまだ言ってなかったっけ、
    アタシの名前はマイア。
    それと、アルマとユイリっていう子もいるよ」
常世「ご丁寧にありがとうございます。
   常世 知行といいます」
マイア「むー……」
常世「どうしました?」
マイア「知行、口調がさっきと違う!
    さっきの話し方で喋って!」
常世「え、ですが……」
マイア「いいじゃん、アタシ達もう友達でしょ?」
常世「……何時の間に……」
マイア「ついさっき!」
常世「……まあ、いいか……。
   それじゃ、よろしく、マイア」
マイア「こちらこそ、よろしく」

と言って、手を差し出す。
常世もその手を取り、握手する。

マイア「それで、知行って何でここに来たの?」
常世「ああ、ある人に頼まれて逢真とサヨコの護衛頼まれて」
マイア「なるほどねー、じゃあ、ここでアタシと話してちゃ
    問題かな?」
常世「正確には、二人の邪魔者の牽制だけど」
マイア「じゃあ、問題ないね。
    アタシを牽制してるって事で!」
常世「まあ、そう言えなくもないかな?」
マイア「という訳で、知行はアタシと話をするにけってーい!!」
常世「まあ、いいか。それで何の話をするんだ?」
マイア「それじゃーねー、逢真と知行の出会いを教えて!」
常世「結構長くなるぞ? いいのか?」
マイア「問題なし!」
常世「じゃあ……」

と、常世は話し始める。
後にこれが原因で更なる恐怖に会うことを、常世はまだ知らない。

キキョウ「さて、お散歩で気が晴れたし、オアシスに行こうかな!
     ついでに常世の様子も見ようーっと♪」

キキョウ(更なる恐怖)がオアシスに向かって歩き始める。

アルマは森の中を走っていた。
逢真とサヨコがいる場所まであと少し。

アルマ(あと少しで追いつく! 覚悟しなさいよ、逢真!)

逢真とサヨコが森の中を歩いている。
サヨコはまだ、自分達が追われているとは思っていなかったが、
百戦錬磨の逢真は近づいてきているアルマに気付く。

逢真(俺達を浸けてた常世がいなくなって、今度はアルマか。
   相変わらず、人気者だな、サヨコ)

いや、追われてるのあんただよ、逢真さん。
常世がいたら間違いなく言っている言葉だろう。

逢真(まあ、サヨコ気付いてないようだから、言っとくか)
逢真「なあ、サヨコ?」
サヨコ「どうしたの? 逢真?」
逢真「どうやら後ろから誰かが来るみたいだぞ」
サヨコ「え!?」
逢真「数は……一人だな。 結構な速度で近づいてるな」
サヨコ「ということは……アルマか!」

そうこう話してるうちにアルマが追いつく。

アルマ「追いついた! さあ、逢真観念しなさい!
   そして、サヨコ! あんたが、何……を……」

サヨコの姿を見て、アルマの語尾がどんどん、小さくなっていく。

サヨコ「アルマ! 今日だけは絶対に……ってどうしたのよ?」
アルマ「…………」
逢真「おーい、どうした? アルマ?」
アルマ「…………なんて格好してるの? あんた?」
サヨコ「べ、別に人がどんな格好してようと自由でしょ!」
アルマ「……でも、その格好は……」
サヨコ「似合ってないとか言うつもり?
    でも、逢真は似合ってるって言ってくれた!」
逢真「いや、そこまでは言って……」
サヨコ「何よ! さっき綺麗だって言ってくれたじゃない!」
逢真「まあ、綺麗、とは言ったな」
アルマ「!!」

アルマは逢真の言葉を聞いて、愕然とする。
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