武田氏らのモンゴル取材(文藝春秋)

ダ・カーポで武田氏本人が紹介した通り、この「「ビジネス横綱」朝青龍の正体」(P310-P319)は武田氏や文藝春秋の者が取材し、朝青龍の生い立ちから現在までをまとめた形になっている。

冒頭に「筆者は今、週刊誌上で大相撲の八百長疑惑を報じ続けている。しかし、そのこととは全く別の次元で、朝青龍という力士におさえたがい興味を覚える。」(P311)と武田氏は記している。このため、この記事は八百長のことには全く触れずに書かれている。詳細は誌面を参照されたい。

実名証言

前半部分はダグワドルジ(朝青龍)を知るモンゴル人や明徳義塾高校関係者らの証言を中心に構成された一種のサクセスストーリーとなっている。以下がその実名証言者のリストである。

  • エルデネビレグ氏 - 少年時代のダグワドルジにブフや柔道を教えたコーチ。
  • オドフー氏 - 当時の練習仲間で、シドニー・アテネ五輪の柔道出場者。
  • ニャムフー氏 - アテネ五輪の柔道出場者。
  • エルデネツェツェグ氏 - ダグワドルジの担任を務めた教師。
  • 吉田圭一氏 - 明徳義塾高等学校校長。
  • 浜村敏之氏 - 当時の明徳義塾相撲部監督。
  • エンフバト氏 - 明徳義塾の二人を招いた。現在は国会議員(民主党所属)。

大相撲入門後

後半部分は朝青龍の入門後の話であり、こちらも実名の発言が中心である。前時津風親方(元双津竜)の豊ノ島が怪我をしたときの発言や、白鵬の父であるムンフバト氏のインタビュー、父ドルゴルスレン氏のインタビューなどが紹介されている。

最後はモンゴルでの朝青龍の活動内容についてエンフバト氏が話している。翌年モンゴル巡業で使用されたサーカス場の買収話や、支持政党の推測などが掲載されている。肝心の朝青龍自身のビジネス関与が伺えないところが残念である。武田氏は朝青龍のビジネスに否定的であるが、「エンフバト氏は「こちらでは相撲取りがビジネスをするのは当たり前」と朝青龍の姿勢に理解を示し、こう解説した。」(P319)と擁護する意見も載せている。武田氏によれば、朝青龍は自身の大帝国を築こうとしているという。(P319)


文藝春秋 2007年 07月号(雑誌)

最終更新:2008年12月17日 19:31
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