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軌道降下兵

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だれでも歓迎! 編集

軌道降下兵(名称未定)


○東国人+軌道降下兵+大剣士+剣

要点&周辺環境


東国人=
 名称=東国人(人)
 要点=東洋風の服装,東洋風の人材,黒い髪
 周辺環境=四季,入り組んだ地形,稲作,紙と木でできた家,火山

軌道降下兵=
 名称=軌道降下兵(職業)
 要点=パワードスーツ,逆噴射の光,武装コンテナ
 周辺環境=地球上空

大剣士=
 名称=大剣士(職業)
 要点=剣
 周辺環境=訓練場

剣=
 名称=剣(職業)
 要点=剣,制服
 周辺環境=学校

次のアイドレス

→次のアイドレス = ジョニー・サザーランド(Hi-ACE),宇宙の戦士(職業),甲殻型ウォードレス・ルブランの設計(イベント),宇宙機・バケツの開発(イベント)

継承


設定イラスト

#武装コンテナ、地球上空、剣

設定文

『テストワンツー、テストワンツー。只今通信のテスト中です』
「馬鹿やろー! そんなん事前に済ませとけよ!」
『ジョークですよ。緊張してますね? 降下訓練は初めてですか?』
「そんなのどうでもいいだろ!」
『朗報をひとつ。訓練用のパワードスーツの機能のひとつに、リモート操作で降下姿勢を整えてあげられるものがあります。
最悪こっちの方で列島の外には落ちないようにしてあげますよ』
「れ……れッ!?」
『おっと、そろそろ時間です』
「おっ……ちょ、まっ」
『心拍数上昇。やはり緊張してますね。……大丈夫。見えていれば届きます』
「ロケットの逆噴射光で何も見えねぇじゃねぇか! というか仮に見えてもゴマ粒みたいな大きさだし!」
『3、2、1、ゴゥ』
「ぎゃー!?」
『グッドラック。どうせこの後腐るほど経験する事になるんですから、早めに慣れてくださいよね……』

宇宙軍養成学校の降下訓練場にて、とある訓練生とオペレータの会話。

/ * /


強化装甲服(パワードスーツ)開発前史―あるいは技術者達の苦悩―

 「強化装甲服―パワードスーツ―それは、義体技術の対極にある、もう一つの答えである」               葉院羅引 博士の呟き

 パワードスーツと義体技術―――元をただせばこの二つの技術は、人間の柔らかい生の肉体を如何にして補強するか、という命題を出発点として生み出された技術である。
 しかし、言うまでもなく越前史においては、こうしたパワードスーツやI=Dに代表される外部装甲の研究は余り流行らず、専ら義体化技術が発展していくこととなった。

 越前の厳しい自然環境ともあいまって、その需要が都市部などではなく、農村などのエリアで必要とされた技術だったことも義体化の発展に寄与している。今でこそ軍用の技術という見られ方をすることが多い義体化技術だが元々は民間にこそ、その需要があったのである。
そのため、越前では比較的義体というものが身近にあるような環境だったと言える。
 しかしながら、パワードスーツのような外部装甲の研究がされていなかったかと言えば、そう言うわけではない。彦星計画によって宇宙関連の研究や開発が進む中、より宇宙に適した次世代歩兵というテーマの中で宇宙用義体と共にパワードスーツもまた研究が進んでいたのである。
 その中でパワードスーツの利点として挙げられたのは、まずは装着者を守る強固な装甲、ペイロードの余裕や、純機械式による出力の強化と言った点が挙げられる。
 次期宇宙軍の編成が決まった際の装備コンペにおいて出展されたものは、これらの特徴を活かした大型のパワードスーツだった。だが、これは装着する者のことを度外視しており白兵戦を主体とする越前歩兵には馴染まなかったため、宇宙用強化義体に正式装備の座を奪われる結果となる。
 しかしながら、宇宙用義体もまた装着時の感覚のズレという部分を欠点として残しており、扱えるものが一部の雷刃に留まるなど成功とは言い難い状態だった。そこにきて宇宙軍の一部を軌道降下兵による特殊部隊として再編成する案が出た時、パワードスーツはようやく日の目を見るのである。

強化装甲服 「天乃羽衣」

白兵戦を主体とした越前歩兵の動きを妨げないこと、降下時の自動/遠隔での姿勢制御、強固な装甲。パワードスーツに求められた要求性能はこのようなものであった。

○パワーアシスト機構
 白兵面での動きの補助は慣熟に時間が必要だが、フェアリー着装システムの前身となる宇宙用遠隔操作義体にも使われていた試作段階のパワーアシスト機構が導入された。
 このパワーアシスト機構は、装甲服内部に張り巡らせた特殊な形状記憶金属繊維を電流を通すことで伸縮させ、義体の筋力補正を向上させる。これはWDで使用される人工筋肉とは原理は異なれど、その簡易版とも言える。
 また特殊な電磁石によって義体のツボを刺激して負担を減らしており、普段よりも弱い力で大きな筋力を発揮できるようになっている。

○装甲の強化
 基本的にこの強化装甲服は、服の名の通り纏う形式をとっており、従来イメージされるような、全身をすっぽりと包み込む形のパワードスーツとはやや趣を異にする。
 装甲と言えるものは超強化アラミド繊維と対衝撃ゲルの二層構造で、義体の元々の防御性能と相まって、対人用の兵器なら銃弾などは衝撃ごと完全にストップさせる。
 特筆すべきなのは、降下時に張り巡らされる電磁装甲である。降下中は基本的に無防備になるため、敵の的となる可能性が高い。だが帯に見える部分に蓄えられた電流によって実体弾等が飛来した場合、瞬間的に大電流を発生させて弾体を気化させ、ビーム系兵器に関しては周囲に展開された電磁フィールドによってームそのものを逸らすことができる。これにより降下中は後述する先行制圧降下支援殻と合わせ、鉄壁の防御を誇っている。コンデンサの関係で長時間の稼働ができず、また出力調整がピーキーではあるものの降下時の安全だけは120%保障するという科学の盾である。

○姿勢制御システム
 ある意味、天乃羽衣の最大のメリットと言ってもいいシステムがこれ、全自動姿勢制御システムである。
 このシステムの開発に当たっては、電子妖精・優填がネットを巡回している際に偶然動画サイト上にあがっているのを見つけた「世界のびっくり映像シリーズ」の中の「【猫先生】・上空2000m【ダイブ!】」の降下映像の分析、研究が大変な参考になっており、この研究によって、どんな状況下でも自動で降下時の姿勢制御をおこなうプログラムを電脳摂政・黒埼絋が開発することに成功した。このシステムを用いれば、降下時のみの使い捨て逆噴射ノズルによって空中での微妙な三次元バランスを維持し、理想的な降下を成功させることが可能となった。

 上記の開発を持って軌道降下兵に必要とされた要素を全て満たした装甲強化服「天乃羽衣」が完成した。

○武装コンテナ&降下支援用先行突入殻
 新型の強化装甲服にとって、唯一のネックは、動きの自由を重視したことによる軽量化によって、ペイロードの余裕が図れなかったことである。無論、越前歩兵は白兵戦主体であるため、武装と言えば接近戦用の剣などがあればいいわけだが、降下作戦において敵中に降下した場合は、ほとんど孤立無援の状態になることが予想されるため、支援物資や装備の補充が必要となってくる。
 この対策としては、自前で持たせられないなら、とあらかじめ支援物資や予備武装を搭載した武装コンテナを先行降下させることにした。
 これに加え、コンテナ部を降下支援用先行突入殻という一種のシェルターのようなもので覆い、コンテナの射出そのものを降下時の囮にさせるというアイディアが採用された。先行突入殻には高感度センサーと共に能動防衛機能が付随されていて、強襲降下中に放たれた敵ミサイル等を感知し、搭載された自動銃座や迎撃ミサイルを自動発射して迎撃防御を行う。こうすることで、時間差で降下を行う兵士の露払いとなり、また降下後は必要に応じて自動銃座が周辺区域に制圧射撃を行い区域をクリアにすることで、兵士は制圧された着地地点に悠々と降下することができるわけである。しかしながら、集中された攻撃によって先行殻が撃破される可能性は高く、肝心の補給品や武装を下ろせない可能性も出てくる。そのためコンテナ部は先行殻が保たない場合は緊急時にさらに再射出される形となっている。


軌道降下兵について


 これら、(万年貧乏国の越前としては)贅沢と言っていいほどの装備を駆使する軌道降下兵は、言うまでもなく少数のエリート兵士で構成された。そのためか、軌道降下兵の編成にあたってはとにかくその人選が一苦労であった。

 降下というのは当然だが、高いところ(彼らの場合、下手すると軌道上)から飛び降りる、という行為である。
 人間が高い所に行くと大体が二つの感情を持つ。爽快感と、そして恐怖心である。人間は本来ビルのてっぺんから落ちて無事なようにはできていない。落ちれば即、死なのである。
 しかして軌道降下兵はそれを飛ぶ。もちろん上記であげたように、それ相応の装備があるからして、安全はほぼ確保できてはいる。だがやはり、誰しもが降下軌道兵になれるわけではなく、その高所の恐怖を克服したものだけが、軌道降下兵になる名誉を得ることができるのである。

 ただ、軌道降下兵と言えども宇宙軍である。その養成は宇宙軍の教育施設が用いられ、降下訓練として成層圏の途切れるスレスレの高さから、眼下に浮かぶ着地用高々度プラットフォームへの着陸カリキュラムが取り入れられた。
 年相応の、あるいは無相応の制服を身にまとい、時に勉学に、時に青春に打ち込んでいる生徒達はしかし、ひとたび制服を脱いでパワードスーツで身を覆うならば、未来のエリートを目指す訓練生である。

 手厚いオペレーションと降下シミュレーターの導入によって訓練中の事故はかなり少なくなっている。
 しかしそれでも、宇宙軍養成学校の降下訓練場には、今日も絶叫が絶えない。

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