夢パーツとは?

夢パーツとはマシンに装着しても効果がなかったり逆に遅くなったりしてしまうパーツのことである。
第二次ブーム時に発売されたパーツに多く存在する。

ただし勘違いしないでほしいのは、夢パーツ=ゴミというわけではないということだ。
夢パーツと呼ばれてるものでも特定の条件下なら十分効果を発揮するし、それ以外のパーツも使い手次第では化けることもある。
また、どうしても効果を発揮しづらいパーツもいくつか存在するが、装飾目的でつけてる人も多い。
夢パーツだからと、夢パーツをつけてるからとパーツやマシン、レーサーを嘲笑するのは絶対にやめよう。



夢パーツ

謳ってる効果自体が眉唾ものだったり、パーツの精度がアレだったりとそのまま使うには心もとないパーツ群

●エアロ関係のパーツ
ミニ四駆のサイズでダウンフォースが発生する(本格的に影響する)のは時速100km/h台後半。
ミニ四駆でその速度を出すとなると社外モーターを使うか、バッテリーを増設するしかないので田宮レギュでは不可能。
そもそもそんなスピードで走れば車体自体やコースがただでは済まないだろう。
もうちょっと具体的に言うと、空気の特性として急激に空気抵抗が増大するのが200km/h前後。
身近な例えとして、在来線と新幹線を比べるとわかりやすい。
例えばミニ四駆よりずっと速く走る在来線の快速電車は100km/hくらいのスピードで走っているが、多くは直方体のような形をしている。その程度の速度なら空気抵抗を重視する必要がないからである。
逆に初期の頃から200km/h以上での運行を前提に作られている新幹線は、ダウンフォースや行き違う列車への影響を考えると必然的に鼻の尖った上方向へ空気を逃がすデザインになるわけである。つまり、2次ブームの人たちの夢をぶち壊してしまい申し訳ないのだが新幹線レベルでなければ空力はあまり考えなくてもおkということ。
さらにミニ四駆の場合、車体の重量やサイズに比べて電池とモーターが発生させるパワーがかなり大きい(つまり出力重量比に置いて出力の比が大きい)ので多少の空気抵抗なら無いも同じと考えていいだろう。


ステアリングシステム
二次ブーム終期頃に登場した、四輪駆動を維持しつつステアする画期的ではあるパーツ。
グリップ力の高いタイヤを遠慮無く使い、コーナーでの減速、遠心力を抑える役割を果たそうとした。
ミニ四駆のサイズ(1/32)で見事再現したのはいいが精度、強度共に二次ブームのおもちゃレベル。
左右の稼動機構をつなぐジョイントバーが特に弱く、剛性が低いために左右輪の接続が不十分。
また、接続部の強度も低くクラッシュ時に真っ先に外れたり、最悪壊れる事も多い。
FRP板や金属シャフトなどで補強しても、剛性は改善できるものの接続部分が脆いので意味を成せない。
このパーツの最大の欠点は、困ったことにその目的であるコーナリング時のステアリングをしてくれないことである。
この部品では実車同様、ピボット軸(ステアリング稼働軸)にキャスタ角が設けられており(ピボット軸が路面に対して斜めについている)、コーナリング時にタイヤにかかる横方向の抵抗を利用してステアするという、一種のパッシブ(受動)方式となっている(本来、キャスタ角はミニ四駆とは逆に車に直進性を与え、ハンドルに回復力を与える為のもの)
が、それが仇となってか、困ったことに殆ど稼働してくれないのである。
特に低速時やRの弱いコーナー走行時に顕著。
ローラー(をつけたFRP)との接続によりコーナーに入るとステアを切るようにもできる(詳しくは検索してみよう)が重量などの問題によりあまり実用的ではない。
さらにステア角が小さいため効果が見えにくい。またポン付けだと各部が窮屈で本領を発揮せず、慣らしてスムーズにして初めて機能し始める。
このパーツに合わせたタイヤのセッティング、強度や精度のフォロー等、使いこなすには多くの壁があり、非常に高度な技術を要する。
尚、上記の欠点(稼動しにくい)を改善するため、スライドダンパーと組み合わせアクティブ(能動)方式に改造するというテクもある。

付属する長いシャフトはX系シャーシのシャフトより長いため(90mm)、XシャーシやXX、ラジ四駆(TR-1)でホイールを貫通するために使われることもある

余談だが、最近になっても公式本のパーツ紹介で画期的名パーツ扱いされている、ある意味夢パーツのエリート的存在とも言える。



可変ダウンスラスト
直進時にはスラストゼロ、コーナーに差し掛かるとローラーにダウンスラストを与えて安定化を図る。
…と、読んで分かる通り、もともとはTYPE系ZEROシャーシなどのレーサーミニ四駆時代に発売・評価されたパーツである。
そのため、フロントに適切なスラスト角が付くのが当たり前となったスーパー・フルカウル以降にあっては、過剰装備と言わざるを得ない。
今時のシャーシなら通常のコーナー程度は普通のローラーセッティングでクリアでき、LCもLCでのみ減速作動、あるいは姿勢制御するシステムなどもレーサーの中で開発されている。
コーナーの度にスラストをよりきつくして減速させるこのパーツを使う必要はない。
初代はプラ製のため、レースの高速化に対して強度的にも不安。

二次ブーム期に発売されたアルミ版は、強度の点では改善されている。
しかしやはり、スーパー系シャーシにはスラスト角がきつすぎ、モーターや電池が弱った状態で付属品あるいは他のゴムリングローラーを使用すると、減速どころか完全停止させてしまうことまであった。
後にスラスト角をゆるくし、ピボット軸(稼働アーム軸)を改良したタイプに切り替わったが、すっかり悪いイメージが定着してしまった後であり、実用性が見出されることもやはりなかった。
たからばこセッティングが確立するより前、コーナーでのコースアウトとの格闘が続く過渡期に発売され、結果夢パーツ入りとなってしまった、哀しきGUPである。

ただ、本体となるアルミバンパーは、中央が立体的に整形されており、曲がりやすいといわれるアルミプレート類の中では比較的強度が高く、加工したFRP強化マウントプレートと組み合わせて13mmローラーを規定値ぎりぎりまでワイド化できるため、現在でもたまに使われるようである。



ナット止めホイール(初期型4種)
緩んで外れることがなくていいんじゃないかと思ったらどっこい、ホイールとシャフトを定位置に固定する六角形の真ちゅう製金具がすぐずれるという(まぁ六角形のシャフトに丸い穴じゃ、ねぇ)最大にして最悪の欠点がある。
このため、いくら正確に取り付けても1回走らせただけでガタガタになるということもざら。
また、ホイールのシャフト穴も丸型で多少ながら遊びのある設計のため、うまく取り付けないとブレてしまうという。

ラジ四駆用に発売されたLPタイプに付属のシャフトでは上記の欠点が解消されている。
このシャフトは初期型ナット止めホイール4種にも流用可能なため、これさえあれば初期型4種も十分実用レベルに達する。
ただし、もともとTR-1シャーシ用なのでTR-1、X以外のシャーシで使おうと思ったらスペーサーを噛ますか、若しくはシャフトの加工(短縮→再ねじきり)が必要。
だがそもそもラジ四駆の商品展開終了とともに生産が終わってしまったため、入手が困難という問題がある。

ダンガンレーサー用のナット止めホイールでは、ホイールのシャフト穴自体が六角形に整形されているため上記の金具に頼らず固定が可能で、ぶれも少ないため便利である。
ただし、ミニ四駆に使う場合はノーマルシャフトをねじ切り加工した物を用意しなければならない。
また、ミニ四駆で言う後輪用タイヤを使うようなワイド設計のため、細身のタイヤを使う場合はホイールの幅詰めを行う必要がある。
どれをとるにしても一長一短・・・

もしくはシャフト穴が緩んできたホイールを、ナット止めホイール用シャフトのホイールとして再利用するという方法も。
(要ホイールシャフト穴貫通加工。また付属のホイールはシャフト穴が丸型で遊びのある設計の為、がたつく)



真ちゅう製ピニオンギヤ
頑丈で抜けにくいのでトルク抜け防止になり、欠けにくいため二次ブーム時にこそよく使われていたが、素材が硬すぎ、プラスチック製のギアとは相性が悪かった上に、金属ならではの重さでロスが出てしまう。
しかも材質が非常に硬い所為で、一度モーターに装備するとがっちり噛み込み全く外れなくなる。
一応、特殊な技術や工具(ピニオンプーラーなど)があれば外すことは可能だが、かなり骨が折れ、そのため大抵のユーザーにとって真ちゅうピニオンを外すことはイコール破壊する、ということであり、敬遠される要因の一つになっている。
耐久性はかなり高いものの、その反面エッジが立ちすぎている、表面がザラザラ等の理由で抵抗が大きく、カウンターギヤ歯の消耗が非常に早くなるというデメリットを持つ。
片軸モーター用のギアならまだマシだが、両軸モーター用のギアは素材が柔らかいため、コースアウトしようものならあっけなくカウンターギアがボロボロになる。(特に青ギア)
そのため現在ではすっかり敬遠されている。
特にPRO用チューン系モーターに付属しているものはメッキされておらず、仕上げ面がむき出しで加工ラインも丸見え。
いかにもプラギヤを消耗させてしまいそうな外見だが、実際にGUP真ちゅうピニオンよりもプラギアと相性が悪いあたり、性質が悪い。

今では唯一の利点だった耐久性さえも、カーボンピニオンに止めを刺され、すっかり霞んでしまった。
しかしその圧倒的な硬さ、抵抗を逆用し、プラスチック製ギアの中では比較的硬いオレンジクラウンの慣らしに使うという手法もある。



次点

十分使えるが、デメリットも大きかったり値段相応の効果なの?といった疑問もあり、現在のレースシーンでは必須というわけではないパーツ群。

レブチューンモーター
回転数重視の高回転型モーターなので、直線の多いコースに有利・・・が、トルクがノーマルと同じという低性能。
おかげで実際は結構長い直線がないとその回転数が発揮されない。
しかし昨今のレースシーンでは、大抵のコースは直線があってもコーナーやTTで分断されている場合が多く、トップスピードに乗る前にそれらで減速することが殆ど。
長い直線が有っても大抵ホームストレート1本。
そのため、致命的と言えるほどの低トルクゆえレースでは殆ど使われない。
せめてトルクがもう2グラムほどあればまだ使えただろうに・・・
ミニFの軽い車体でならともかく、ミニ四駆の重量にはとても耐えられない。
おまけに消費電流もチューン系モーター最大。ここまでくるともう何のために売っているのか疑問でさえある。
特にPRO用のものは、MSシャーシではトルクが求められる傾向があった上、マブチ製ではない所為か性能のバラつきが多かったため、ほとんど無視されているという・・・
このモーターを好んで使う者は猛者と言える。

価格改定後のレブチューンは回るようになったと言われている。
それでも他のチューン系モーターも同時に性能が上がったため、敢えて使うかは微妙・・・



六角ボールベアリング
初期に発売され、未だ定番として販売され続けているミニ四駆用ボールベアリング。
しかし作りが安く、現存するベアリングの中で丸穴と同様一番精度が悪い。
走行中の異物混入事故に対する保険の為、これを使うなら丸穴を使った方がある程度は安全。
とはいえ、曲がりなりにもボールベアリングなので、耐久性の高さや車重が抵抗になった際の回転の助けになったり、最低限の仕事はする。
異物混入も、余程の悪路でも無い限りは大丈夫なので、620を使うようなカツい人でも無い限りはこれで十分だったりもする。丸穴よりも安いし。



レストンスポンジタイヤ
軽量化&グリップ力の強化が目的のパーツだが、普通に使っているだけではグリップがかかりすぎてコーナーで減速してしまう上、タイヤの変形が原因なのかトルクが抜けてしまう。
また、その軟らかさが仇となり転がり抵抗も増大していると思われる。立体コースでは跳ねやすいという欠点も無視できない。
使いこなすのは難しいものの、どうしてもグリップ力を増したい、足回りの軽量化をどうしてもしたい場合などに出番が無くもない。
ワンウェイホイールとの相性は良いので、ポン付けでは辛いが欠点を克服出来るように改造してやるといい。
現在では超大径のインナータイヤ、ハーフタイヤのダミー、小さく切ってターミナルのサポーターやグリップ力を生かしてブレーキにする等、別の使い道をする事が多い。
ちなみに路面が濡れていても物ともしない走破性があるという隠れたメリットがある。