シェアワールド@霧生ヶ谷市企画部考案課

辛いやつら

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「ふっ、とうとう我らの野望が達成される時が来たようだな!」
「えぇ、長い道のりでした。技術長、よくやった。」
「ありがたいお言葉です。残りいくつかの制御機構を組み込むだけで、こいつは明日にでも動かせます。」
「素晴らしい…」
「…すべては、ベースであるアレのカケラを入手できたために得られた結果です。」
「そう、アレ…相手の精神に干渉する能力があるとされる謎の辛味生命体、まさにその姿は我々の目的とするものに近かったのだ!」
「そして完成した、相手の夢に干渉することで不特定多数の対象に激辛を崇拝させるよう洗脳を施す、人工合成半生命体キムチ「アレモドキ27号」!」
「…これが完成に至ったのも、すべてはペッパーホリックの素晴らしき理想があればこそ!」
「然り。これで、世の中の辛味を知らない愚民共の目を覚まさせることができる!」
 
「ふはははは、わが偽物を作って悪だくみとは、趣味のいい悪党もいたものだ!」
「そ、そうですかねぇ…? と、ともかく、そこまでですよぅ!」
「お前はまさか…紅の幼女!!」
「それに、おまえはアレ!」
「そう言うと名前思い出せてないみたいだな…」
「洗脳なんて方法で人に望まない辛味を押しつけるなんて、間違ってますよぅ!」
「くっ、かかれ、戦闘員!! やつらをハバネロ漬にしてしまえ!」
「来い、貴様らに本物のキムチというものを見せてやろう!」
 
 
 
 狭いコンクリートの部屋にパイプ椅子とパイプ机、そしてスタンドライトとカツ丼、取り囲む3人の刑事、そして泣きそうになっているりいこ。
「ふぇぇぇ…」 
「なぁ、お嬢ちゃん、そろそろ本当のことをおじさんたちに話してくれないかな?」
「霧生ヶ谷港の倉庫が爆発して大量のキムチがまき散らされたこの事件…目撃者はりいこちゃんしかいないんだから。」
「そ、そんなこと言われましても…」
「キムチがしゃべるとか、悪の組織がたくらんでいたとか、君が大人とか、生物兵器が暴走して無限にキムチが生み出されたとか…信じろって方が無理だよ。」
「作り話ばかりしているようだったら、お母さんを呼んで叱ってもらうことになるよ?」

「ふぇ…全部…本当…なんですよーぅ…」

おしまい

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