カラスの精肉
望月 霞さんの作品「霧生ヶ谷の怪異」の作中に、カラスの化身である加阿羅 (カーラ)が弟の加濡洲 (カヌス)に
「(どんくさいので)精肉にされちまうぞ」と言われる場面があります。
さて、カラスの肉について言及した本が手元にあったので引用したいと思います。
「(どんくさいので)精肉にされちまうぞ」と言われる場面があります。
さて、カラスの肉について言及した本が手元にあったので引用したいと思います。
小泉武夫の著書、「不味い!」の中に、東北地方の食についての項目があり、
「カラスのろうそく焼き」というものがあるという。
胸肉や腿肉、手羽先などをペースト状になるまで細かく出刃包丁で叩く。
そこに長ネギ三本、ニンニク大玉二個を微塵に切ってからカラス肉に混ぜ、また叩く。次に味噌、小麦粉を加えかなり大量の七味唐辛子を振り込む。
それを竹串に巻き、焚き火で炙る。
「カラスのろうそく焼き」というものがあるという。
胸肉や腿肉、手羽先などをペースト状になるまで細かく出刃包丁で叩く。
そこに長ネギ三本、ニンニク大玉二個を微塵に切ってからカラス肉に混ぜ、また叩く。次に味噌、小麦粉を加えかなり大量の七味唐辛子を振り込む。
それを竹串に巻き、焚き火で炙る。
最初の一口目は美味いと感じるらしい。味噌やネギ、ニンニクなどの香味、七味唐辛子で旨味が先に来る。
そして、
……
これまで嗅いだことのない奇妙な匂いと臭みが鼻にひろがっていく。
ニンニクの烈臭すら凌駕する陰湿な臭みが噛めば噛むほど強くなる一方なのだと。
その臭いは線香を強烈にした臭いだそうな。
そして、
……
これまで嗅いだことのない奇妙な匂いと臭みが鼻にひろがっていく。
ニンニクの烈臭すら凌駕する陰湿な臭みが噛めば噛むほど強くなる一方なのだと。
その臭いは線香を強烈にした臭いだそうな。