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越前ぐるぐるアイドレス講座

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越前ぐるぐるアイドレス講座~ミスって何?~






~登場人物紹介~
摂政
越前でいつもぐるぐるしている人。有能なのだがプレッシャーとアクシデントに弱くパニックを起こしやすい
機械にめっぽう強くアクシデントに対処を技術論で何とか使用とする理系人間。越前の大黒柱


参謀
越前でいつもぐるぐるしている人2号。1号と同じくプレッシャーとアクシデントに弱い
基本的に真面目で愚直。外交官時代あり。いまは帝国参謀4級だが、帝国絵師組合の副長をやっている。



摂政「……。」

参謀「摂政、又いつものように渋い表情ですね。」

摂政「うるさい。また戦費の割り振りミスが計上されたんだ。これでまた罰金を支払わなくてはならない。まったく、ただでさえ財政が逼迫しているというのにこれで罰金を支払ったら本当に終わるぞ。」

参謀「それは困りましたね。……ところで何でミスを?」

摂政「うん、どうやらどこかで連絡ミスがあったらしい。原因はまだ追求中だ。」

参謀「困りましたね。しかし、何でミスをするんでしょう。」

摂政「何でミスをか。……少しそこを考えてみようか。」

参謀「仕事はよろしいので?」

摂政「何、リフレッシュ代わりの頭の体操だ。もちろんつきあえよ。」

参謀「はいはい。」


何でミスは発生するの?


摂政「さて、そもそも何でミスは発生すると思う?」

参謀「何でって……そりゃぁ原因はいろいろあると思いますが。」

摂政「違うね。それは個々の原因に過ぎない。もっと根本的な理由だよ。」

参謀「?」

摂政「つまり、人間だからだよ。」

参謀「は?」

摂政「人間はミスをする生き物なんだよ。私は一度もミスをしたことがないっていう人間がいたら一度お目にかかりたいね。もちろんそのときはこの摂政の椅子に代わりに座ってもらうから。」

参謀「はぁ……。」

摂政「つまりだ。人間誰しも注意力には限界があるだろう。どれだけ注意をして、気を配っていても錯覚とか思いこみ、疲労で注意力は欠けてしまう。君にもその経験はあるよな?」

参謀「ええ、それはもう。」

摂政「だいたいのミスはそのときに発生してしまうんだ。アメリカの安全技師、ハインリッヒ氏は『1:29:300』の法則を提唱している。つまり1つの重大事故の影には29の軽症事故がかくされており、その影には300のヒヤっとしたことが隠されている。他にも細かい数値は違うが同じような法則が提唱されている」

参謀「ふむふむ。そう言えば医療職ではヒヤリハット報告書の提出を義務づけているところが多いですよね。」

摂政「その通り。これはこの300のヒヤリハットを明確化することにより29の軽症事故を防ぎ、引いては1つの重大事故を招かないようにしようという試みだ。医療ではミスがすぐ生死に直結するからね。しかも最近では医療事故裁判が急増してきているから医療業界ではミスをしないように懸命だよ。都内の開業医は事故が起きるのを恐れて眠れない夜も多いとか。保険の中には医療事故裁判を起こされたときの保険があるという噂だよ。」

参謀「最近は医者でも安泰ではないんですね……。」

摂政「む、話が脱線したな。要は人間はそもそもミスをする生き物なんだよ。これはもうしょうがない。だって人間だから。」

参謀「しかし、ミスは許されない物では?」

摂政「その通りなんだよな。人間はミスをする。しかしミスは防がないといけない。ジレンマだよなぁ……。」

参謀「ではどのようにミスを防いだらいいですか?」

ミスはどういう風に防ぐの?


摂政「ミスを防ぐ方法はいろいろあるが、まず何で注意力が欠けるかを論じた方が早いな。」

参謀「確か先ほどは疲労や錯覚、思いこみと仰っていましたよね?」

摂政「その通り。人間は万能じゃない故どうしても日々の体調に左右されてしまう。特にアイドレスのプレイヤーは仕事もしくは学業の終わった時間にやっている人が大多数だから疲労をして、ミスが発生しやすい環境にいる事は前提として考えるべきだろう。」

参謀「なるほど、開始時点でもうミスは発生しやすくなっていると。」

摂政「そう。じゃぁそう言う状況でどういう風にしたらミスを防げるか。まず簡単な対抗策として人を増やす。増員する。が上げられるんだ。」

参謀「人を増やしただけで簡単にミスは減らせますか?逆にミスが多発するのかと……。」

摂政「それは又別の議論だよな。はっきり言うとそれはやり方が悪い。」

参謀「やり方、ですか。」

摂政「ああ。普通に考えたら同じ疲労度、同じ能力の人が二人いれば能率は上がるんだ。能力はある程度の差はあれ大抵みんな同じ。違うというのならそれはもう人類の規格外と芝村氏も断言している。で、疲労度だが、これも大抵同じくらい疲れていると考えて良い。と言うか能率が徹底的に悪いほどくたくたならそこまでしてゲームをせず大人しく休んで欲しい。アイドレスは楽しんで行うゲームであって、体を壊すゲームではないからな。もちろん疲れていないのなら頑張ってもらうが。」

参謀「なるほど。アイドレスの仕事に従事している時点で大体同じような能力、同じような疲労度と考えて良いのですね。」

摂政「そう。だから二人いれば作業能率が上がるし、なによりお互いにチェックしあってお互いが犯したミスをカバーしあえる。何より安心感があるからな。」

参謀「安心感がミスに大いに影響するのですか?」

摂政「そりゃぁもちろん。君だって安心して仕事に向かっているのと1人しかいないという危機感がある状況では危機感がある方が焦るだろう?」

参謀「はい。焦りますね。」

摂政「こういう焦りもミスを呼び込むんだ。精神的な体調だよな。もちろん危機感を持った方が能率が上がるという意見もあるが、それは劇薬だな。効果は著しいが長くは続かない。」

参謀「なるほど。まずは人を増やせと言うことですね。」

摂政「その通り。では次だ。先ほども言ったとおりお互いにカバーし合ってもミスが多発する状況がある。それはなんだと思う?」

参謀「そうですねぇ。お互いの錯覚でしょうか。」

摂政「その通り。お互いに錯覚しているとミスをする。例えば片方が言ったと思いこんでいて、もう片方が言わなくても良いと思いこんでいたら連絡はとぎれるだろう?」

参謀「ああ、良くある連絡ミスですね。」

摂政「この手の連絡ミスは大概どちらかが言ったと思いこんでいる、もしくは言うのを忘れていた。そしてもう片方がそのことを知らなかったという状況がとても多い。こればかりはお互いにお互いのことを信じるしかないからどうしようもない。」

参謀「しかし、これも軽減しないといけないんですよね?」

摂政「放置はできないからな。ただこのミスもある工夫によって軽減することができる。」

参謀「工夫、ですか?」

摂政「そう、工夫。つまり、連絡事項をなるべく簡略するんだ。誰にもわかりやすく、尚かつ簡便に。つまり、複雑にすればするほど人はわかりにくく記憶に止めない。しかも間違いが多発する。しかしこれが簡便ならより人間の記憶にとどまり、なおかつ言い間違いもそうそう起きない。もちろんそのための前準備は必要だけどな。」

参謀「なるほど。簡便にするにはどうしたらいいですか?」

摂政「これは個々のケースに委ねるしかないが、5W1Hを基本にしたら大抵大丈夫だ。」

参謀「5W1Hですか?」

摂政「なぜ(Why)、何を(What)、誰が(Who)、どこで(Where)、いつ(When)、どのようにして(How)これを抑えておけば連絡事項は漏れなく、簡略化できる。」

参謀「例えば?」

摂政「そうだねぇ、例えば君が呼び出しを受けて指定の時間までレポートを提出しないといけないとする。」

参謀「はいはい、良くあることですね。」

摂政「その場合こうなる『Ev○○のため、レポートを、参謀が、参謀府まで、指定の時間まで、届けないといけない』後はこれを申し送ればOK。」

参謀「これを受けたことすら忘れたら?」

摂政「忘れないようにしろと言葉で言うのは簡単だろうな。ただ何度も言っているようにミスをするのが人間だ。絶対受けたことすら忘れることもある。そのため便利な物が付箋なんだ。」

参謀「付箋とは、随分アナログですね。」

摂政「別にメモ帳でも良いさ。いまならデスクトップの壁紙に貼り付けるフリーの付箋ソフトだってあるし、文房具屋さんに行ったら格安で売っている。これで受けた連絡事項をぺたぺたとモニタに貼っておけば忘れないだろう。後、それに加えてログがあれば完璧だな。」

参謀「ログ、ですか?」

摂政「そう。携帯で介入しているプレイヤーさんも多いがアイドレスプレイヤーはパソコン介入の人も多いからな。そのためにメッセの履歴機能をONにしたり、チャットもログが残るようにしたら後で見直すのも楽なんだ。」

参謀「なるほど、後で見直す為のログですか。」

摂政「その通り。つまり、記録はちゃんとバックアップを取っておけよ。と言うことになるな。ところで、この二つの結論から気が付いたことはあるかい?」

参謀「気が付いた、事ですか?」

摂政「人を増員をする。記録はバックアップをちゃんと取る。これらは全て多重の防護壁の創設を指すんだ。例えば防壁が一つだけならその防壁が突破されたとき簡単に致命的な部分にダメージが入る。しかし、防護壁が二つなら一つが駄目になってももう一つが防いでくれる。三重なら二つ駄目になって大丈夫だ。もちろんあまりにも防護壁ばかりだと今度は手間がかかって逆にミスの原因になるが、二重、三重くらいなら常日頃からのちょっとした手間で致命的なミスは防げる」

参謀「なるほど、多重セーフティネットを作り出すのですね。」

摂政「その通り。ただ、それでも必ずミスは起こってしまうけどな。」

ミスが起こってしまった場合どうするの?


参謀「ミスが起こってしまった場合どうしましょうか?」

摂政「ミスが起こってしまった場合……これはもうアイドレスと言うより人間性が試されるんだよなぁ。まず、ビジネスマナーとして真っ先に謝ることが大切だと教えている。で、例え自分に非が無くても責任転嫁をしたり、言い訳をしない。見苦しい態度は何時までも相手のイメージに残るからな。」

参謀「つまり誠意ある態度なんですね。」

摂政「結局はそれしかない。誠意は心を開く唯一の鍵だよ。」

参謀「結局はそれしかないんですね。」

摂政「いや、それだけではない。何故ミスをしたのか、その原因を追及することも大事だよ。そしてこの場合一番大事なのは決して個人の責任を追及しないことなんだ。」

参謀「それは又どうして?」

摂政「いや、単純な話しだよ。個人の責任を追及をして物事は解決するかい?」

参謀「示しは……つくと思いますが。」

摂政「それぐらいだ。物事の根本的な解決にはならない。逆に人間関係がおかしくなる一因になる。反省し、もうしないと誓った者を追い込んでも何も良いことにはならないからね。逆に失点を取り戻そうと功を急ぐあまり焦って又失敗をしかねない。アイドレスはゲームなんだから寛容にいこう。」

参謀「そうですね。」

摂政「しかしそれとは別に原因を追及することは大切だ。どこで間違え、どこで連絡の齟齬をきたし、何でそうなったのか。このことを突き止め同じ過ちを繰り返さない体制、手段を構築をする。」

参謀「つまり、ミスを繰り返さないようにするですね。」

摂政「その通りだ。」

参謀「では、ミスをしないために普段から心がけることはありますか?」

ミスをしないために


摂政「ミスをしないためにか。これができたら苦労はしないがまず、普段から多重チェックを心がけることだ。」

参謀「普段から口にしているクロスチェックですね。」

摂政「ああ。クロスチェックは元々ミスを防ぐために導入をされたものだからね。ただそれでもミスは多発をする。それは何故か。」

参謀「……何故?」

摂政「原因はいくつも考えられるが、まずは個人の体調管理の把握だろうな。いくら有能な人物でも疲れ切っていたら満足な能力を発揮できない。時として休息を取ることが肝要だよ。そして上層部は決して無理をさせるような作業シフトを組まない。これは厳に禁ずるべきだ。そのための出仕TIPSだし、そのために指揮者と実働者を切り離している。上級者はこの意味を深く考えるべきだな。」

纏め


参謀「なんか、一貫して摂政は『実働者は無理をするな。無理をしたら必ずミスを引き起こす』と言っているようですね。」

摂政「いや、言っているようではなくて私が主張したいのはまさにそこなんだ。無理はしない、させない。ミスをしたら素直に謝る。そして何故ミスをしたのか原因を突き止めてその穴を塞ぐ。」

参謀「言葉にしたら簡単ですね。」

摂政「ああ、簡単だよ。私は基本的なことしか言っていない。ただ基本的だからこそ難しい。」

参謀「とすると私達は基本的なことができていない?」

摂政「それを判断するのは私ではないな。自分達1人1人が考えるべき事だろう。ただこうやって明文化するだけでもかなり違うね。さて、私の講義は此処までだ。後は1人1人ゆっくりと考え実行すればいい。」

参謀「そうですね。お付き合いありがとうございました。」

摂政「こちらこそお付き合いしてくれてありがとう。じゃぁ私はがんばるよ。では又な。」

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